IL-6阻害薬使用時はカルプロテクチンがいい?
トシリズマブ使用時の疾患活動性評価に、カルプロテクチンが使えるかも、という話です。
トシリズマブを使用するとCRPが陰転化するため、活動性評価に困るのが私達の大きな悩み。特に高安動脈炎で凄い困る。高安動脈炎のときは、PET-CTを撮影するか、一旦トシリズマブを中止してみる、ということをする。
関節リウマチで、トシリズマブ使用時でも、活動性があるとカルプロテクチンは上がるというデータがこちらです。
https://arthritis-research.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13075-022-02887-7
さらにAutoimmunity Reviewsから、巨細胞性動脈炎の活動性はカルプロテクチンで評価できるという報告を見つけました。
Autoimmunity Reviews, 2023-12-01, Volume 22, Issue 12
結論:カルプロテクチンはCRPやESRと異なりトシリズマブに影響をしない。
limitation- 後ろ向き研究でNも少ない。
今後:高安動脈炎のデータがほしい。測定してみたいが保険適応外だからなら簡単ではないな。そもそも便中カルプロテクチンはあるけど、血清は測れるのだろうか。