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IL-6阻害薬使用時はカルプロテクチンがいい?

トシリズマブ使用時の疾患活動性評価に、カルプロテクチンが使えるかも、という話です。

https://note.com/takenouchi14/n/n38424008245c?magazine_key=mc6f8754860ed

トシリズマブを使用するとCRPが陰転化するため、活動性評価に困るのが私達の大きな悩み。特に高安動脈炎で凄い困る。高安動脈炎のときは、PET-CTを撮影するか、一旦トシリズマブを中止してみる、ということをする。

関節リウマチで、トシリズマブ使用時でも、活動性があるとカルプロテクチンは上がるというデータがこちらです。
https://arthritis-research.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13075-022-02887-7


活性型RA(疾患修飾性抗リウマチ薬の変更を要する、灰色の枠のプロット)と非活性型RA(白の枠のプロット)の検出における血清学的炎症マーカーの有用性。トシリズマブ(TCZ)治療RA患者(a-c)と腫瘍壊死因子α阻害薬(TNFi)治療RA患者(d-f)におけるカルプロテクチン(a、d)、ESR(b、e)、CRP値(c、f)を示す。箱ひげ図は中央値、25パーセンタイルと75パーセンタイルを示し、ひげはそれぞれ最小値と最大値を示す。*Mann-WhitneyU検定で有意差あり

さらにAutoimmunity Reviewsから、巨細胞性動脈炎の活動性はカルプロテクチンで評価できるという報告を見つけました。
Autoimmunity Reviews, 2023-12-01, Volume 22, Issue 12


GCAで活動性があるとカルプロテクチンは上昇する


CRPとカルプロテクチンは相関する

結論:カルプロテクチンはCRPやESRと異なりトシリズマブに影響をしない。
limitation- 後ろ向き研究でNも少ない。
今後:高安動脈炎のデータがほしい。測定してみたいが保険適応外だからなら簡単ではないな。そもそも便中カルプロテクチンはあるけど、血清は測れるのだろうか。

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