インタビューしあうのカンペ(その2)
この投稿は インタビューしあうAdventCalendar2020 3日目にエントリーした投稿です。
「インタビューしあう」の中ではインタビューしてみた感想(ふりかえり)を語る時間を設けています。その中で「聞き手としてどんなことを聞いたらいいか迷う」という声があります。
なぜ迷うのか、主催者が「聞き手」をするときはどうしているのかをふりかえっています。前回は「なぜ迷うのか」を書きました、今回は「主催者がどうしているのか(前半)」を書いてみます。もちろんこれは一例であり実際に聞き手がどうするか自由です。
何を聞くのが「インタビューしあう」なのか
ポイントは本やネットにある「情報」ではなく、話し手の中にあるものや、話し手からの見え方、目の前にいるこの人(話し手)だから聞ける話に関心を向けることです。解決も助言も意図的な共感も称賛も労いもしない。
前回の解決の方向じゃなくてどっちを向けばいいのかの1つの答えとしては、こっち(話し手の内面)ですね。と言っても、内面を掘り下げることを好まない人も苦手な人もいるのでそこはお互いのいい具合のところでほどほどに。
そのほどほどが難しいといわれりゃそうでもあるんですが
・実際やってみてどう難しいと感じるのか
・やってみたら案外できるのか
・できたとして、それってほんとうにできているのか
そんなことを体感することをしてみて感想を聞かせてほしい。
※繰り返しになるけど、話している内容の解決を目指さないことはもとより、相手を分析・治療することが目的ではありません。対話やインタビューしあうは結果としてカウンセリングやセラビーに似ているかもしれません。でもそれは結果であり、インタビューしあうの中で相手を救おうとか楽にしてあげようという意図を持った聞き方は不要で、むしろそれをせずにそれが引き起こされるんじゃないかなと感じています。結果として癒しになればいいとは思うけど、癒そうとするふるまいはしない。がんばらずに聞ける聞き手でありたい。
話し手に向いて聞くといっても「どう聞けばいいのか迷う」ときは、わたしはこんな感じ聞いてみます。
{話し手}さんが{テーマ}のことを{〇〇}に例えるとどんな印象がありますか?その理由もきかせてもらえますか?
※「〇〇」は「色」「音」「季節」「手触り」「気分」など。
「こんな感じ」を意識はしてるけど、わたしも毎回できているかというとそうでもなくて。好奇心任せに聞いていたらうっかりググればわかることをガンガン聞いていることもあって、そんな時はふりかえりがなんだか手応えのないふりかえりになりがちです。でもその姿勢が相手にとって不快かというとそうでもなくて、話し手側も話していて楽しいとか嬉しいというふりかえりが返ってくることもあります。
ただ、あまりにも説明や講義みたいな雰囲気になるとお互いに「アレ?」という空気感になることもありますね。
できるようになるには体験を繰り返すことそれと自分でちゃんとスイッチいれることかなと思う。ちゃんとチェックインぽいコトしてもいいのかもな。
既に聞いた話をもう一度聞いてみるとき
「インタビューしあう」の場では、話し手に話したいことを話したように(妄想・空想・不正確なこと、なんでも自由に)話してもらいます。そうすると聞き手としては難しいとか背景がわからずぼんやりしか理解できないとか、メモしながら聞いても聞きそびれたり、理解が追い付かないこともあります。でも聞き手てしてそのぼんやりしたところに関心があるならぜひ聞いてみてほしい。
話し手が話した(かもしれない)ことをもう一度聞き返すことを失礼と思ってしまうことがあるかもしれませんが、わたしはこんな感じで聞いています。
聞き逃したかもしれないんですが・・
メモしてたら耳が追い付けなくて、繰り返しになるかもだけど聞いてみたいんですが・・
まだうまくイメージをつかめなくて、もっと聞いてみたいんですが・・
でも意外と話し手は聞き手が聞きたいことど真ん中ではなく、その周辺を少し違った角度で話してくれることもあるんですよね、さっきの話とは少し違う例え話で表現してくれたり。それもよし、その流れを楽しみましょう。
沈黙の種類を確認する
これは先日「インタビューしあう」の雑談みたいな説明会に参加してくれた友人が質問してくれて気づけた話です。
聞き手が質問に困って沈黙してしまうこともあるけど(質問に困るときの対策は前述のとおり)、インタビュー中に話し手が黙り込んでしまうこともあります。聞き手としてはそれの状況に焦って沈黙を埋めたくなってしまうこともあるようです。
そんな時わたしは黙り込んでいる理由を観察していました。
質問の意図が伝わらずに迷っているのか
質問の答えを話し手の中で探しているのか
前者なら聞きたいことの意図を補足するし、後者なら心の中でハッピーバースデー♪でも歌いながら答えが生まれてくるのを1分くらい楽しみに待ちます。どちらか判断つかない時は素直に聞いています。
質問がわかりにくかったですかね?
今回はここまで。
読んでいただきありがとうございました。次回は後半。
・断片的な聞き方になるとき
・アドバイスしそうになるとき
・クロージングのしかたがわからないとき
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