娘とニューヨークで遊ぶ(6/8日)
ニューヨーク植物園へ
6日目は、予め何も予定を入れていなかった。
「ボタニカルガーデンへ行きたい」という娘の希望で、ニューヨーク植物園(New York Botanical Garden)へ行くことに。
マンハッタンから北の、ブロンクス地区にある。
グランドセントラル駅から、ハーレムラインに乗って行くのがよさそうだ。
スマホで経路検索すると、ホテルからグランドセントラル駅までは徒歩で6分、と書いてある。
でも、歩きなれていない私たちは、NYで歩き続けてすっかり疲れてしまい、地下鉄に乗って、グランドセントラル駅に行った。
25年以上前も行ったことがあるが、それから改修もされて、より広くゴージャスになったような感じ。
だが、ブロンクス地区に行くハーレムラインは1時間1本しか出ないようで、しかも出たばかりだった。
中央の案内所で聞くと、メトロカードは使えないといわれたので、人が対応する販売所に並んで、チケットを購入。
2人で片道$10だった。
この列車が着くのは、114番ホーム。
一体、ここにはプラットフォームはいくつあるのか? とびっくりしたが、117番まであった。
地下に降りて、114番ホームの入り口を確認。
まだ出発まで時間があるので、駅構内の食べ物屋さんなどを覗いて歩く。
グランドセントラル駅には、東京駅や羽田空港などと同じ感じで、おしゃれなお店がたくさん並んでいる。これは25年以上前とはかなり変わった点だ。
当時から名物だったオイスターバーはまだ健在。その高級感とは裏腹に、私たちのようなラフな格好をした中年の旅行者たちが躊躇もなく、オイスターバーに入っていく。
食べ物屋はたくさんあるが、どれも粉ものばかり。サンドイッチ、バーガー、マフィンやケーキなど。どれもいまいち食指が動かない。
でもおなかもすいてきたので、しかたなく適当にbrackforestハムとbrieチーズをバゲットパンにはさんだサンドイッチを買い、114番ホームへ。
びっくりした。
まるで新幹線のような立派な車両が待機している。
思わず「どの座席に座ってもいいんですか?」と、近くにいた駅員さんに聞いてしまった。もちろん、どこに座ってもOKとのこと。
スマホのナビを見ると、私たちが降りるBotanical Garden駅にたどり着くまでの、各駅の名前まで確認できる。
その駅を通過すると色が変わり、自分の居場所がわかるようになっている。
切符を買ったものの、列車に入る前にその切符なを確認する人がいなかった。
もしや新幹線のように、車内で検札があるのか? と思っていたら、本当に走り出してから、係員が検札にやってきた。
切符は取られて、その代わりに細長いパンチカードが、座席の背もたれに挟み込まれる。乗客たちは降りるとき、そのパンチカードはそのまま置いて行った。
植物園にたどり着く前に、駅や列車のことでかなり楽しむことができた。
Botanical Garden駅から、ニューヨーク植物園は目と鼻の先。
入場料はおとな$30。娘は学割で$28だったが、学生証は見せろと言われなかった。
正直なところ、植物園はちょっと期待外れだった。私たちのイメージは、花がきれいに咲き誇り、インスタ映えする写真が撮れる場所だったが、実際植物園は異常に広く、トラムが周回しているくらい。
見どころもあちこちに分散していて、トラムも30分に1本くらいしか来ないので、回りづらい。
とはいえ、メインの展示施設Haupt Conservatoryは巨大な温室で、中には珍しい大きな熱帯の植物などがたくさんあった。
今回は、食用植物がメインのテーマになっていたので、トマトやピーマンなどのおなじみの野菜があったり(トマトがコンパニオンプランツのバジルと同じ鉢に植わっていて、家庭菜園のお手本として勉強させてもらった)、大きな池があって、蓮の花がきれいに咲いていたりした。
ウォールポケットに土を入れて、さまざまな葉野菜を植えたものは、圧巻だった。
地元の人で、植物のことについてとても関心があるのだったら、このニューヨーク植物園は非常にお勧めだ。
今回、古代穀物に関心のある私がここで発見した古代穀物(稲も含む)について、私の古代穀物専門ブログに書いたので、そのリンクを貼っておく。
上記Haupt Conservatoryで様々な食用植物を見たり、トラムに乗って、ローズガーデンに行ったり(ここで蚊に刺された←アメリカでは珍しい。でもビワの葉エキスを塗ったら、治った。私のこういった知識に懐疑的な娘でさえ、ビワの葉エキスの効用に感嘆していた)、園内のお店で買って食べたチアシードプリンの美味しさに感動したりした。
出発がお昼過ぎで、あっという間に夕方の閉園時間に近くなってきたので、マンハッタンに帰ることにした。
ニューヨーク植物園の駅は、無人駅。
帰りの切符は、駅の構内にある自販機で買おうとしたのだが、平日と週末、混雑する時間帯とそうでない時間帯、更に旅行者と地元の人とで料金体系が異なるようだ。来るときに払ったのがひとり$5だったのだが、私が自販機に書かれている通りに買おうとすると、ひとり$7.25になる。
よくわからないので、車内で払うことにしようと思い、マンハッタン行きのプラットフォームに向かった。
この駅のプラットフォームは2つしかないのに、改札の番号が4つある。
フォームの前と後ろで、改札の番号が違うのだ。なるほど。
列車を待っている間、また切符の自販機に行って考え、よくわからないながらもひとり$5になる切符を買うことができた。
この駅は、日本の田舎町の駅のようにのどかだ。
プラットフォームのすぐ脇の家庭菜園?でおばさんが畑仕事をしている。
のどかな駅のホームに、新幹線のようなりっぱな列車が来るのだから、そのギャップがおもしろすぎる。
相変わらず、新幹線のようなきれいな車内。
今回は始発ではなかったが、行きと同様、係員が検札にやってきた。
グランドセントラル駅に到着。
ホテルまで、帰りは歩いて行った。
大勢の人の波。大声でわめきながら歩いている黒人女性がいる。信号無視で、バスをくぐりぬけながら運転している自転車野郎がいる。一瞬も気を抜けない。高いビルが多すぎて、空があまり見えない。雑踏、車の音、絶え間ないクラクションがいつまでも続く。
正直、私がニューヨークを好きになれないのは、こういうところだ。
それが大好きだという人ももちろんいて、そういう人たちが、ここニューヨークに集まってくるのだろう。