韓国の一連の反応を見た感想。

いよいよ、ホワイト国から降ろされることになりそうで・・・何とか回避したいという事で相当切羽詰まった状態なんだろうね。とはいえ、今回の一連の反応を見ていて改めてナルホドな・・・と思った点がかなりあります。

 まず、

1:儒教的、封建的権威主義がまだかなり根強く社会にはびこっている(日本もそれは同じだが、程度が違う)

2:歴史的視点から見たら、韓国の考え方や行動が理解しやすい(個人的な感想で)

3:対外的には自分トコが対等、格上といった表現をつかっているが、ホンネは違う

というのが今回改めて感じた部分。

 1については、実際にコリアンからもきいたことがあり、今回のことでも

上から目線

をとりたがる理由はこの辺りにもあるなと。2に共通する部分です。

 1と2をまとめる形で述べますが、歴史的に韓国は常に地続きの敵からの圧力に苦慮してきた。その中でのアイデンティティの確立が

基本的に中華秩序での地位確保

だったと思っています。

 中国王朝の力が強い時には、その傘下でのナンバーツー的な地位を確保しようとしたし、実際に侵略や元寇の様に圧力を受けたこともある。韓国の歴史を語るのに対外圧力という言葉は外せないんですよ。日本は島国なので、都合が悪ければ引っ込めばいい。今、日本の人々が叩かれると引っ込んでおとなしくする、という行動パターンをとるのもこういう島国根性が起因していると思いますし。

 1を最初に挙げた理由は、日本と国の成り立ちや過程が違うから。簡単に言うと

日本は明治維新という自己変革を果たしたが、韓国は植民地時代を経て独立した

というプロセスの違いがあるから。

 日本の場合は、欧米列強に追いつき・追い越せを基本に社会の変革を主体的に行っていった。社会的価値観を人工的に変えよう、という過程があったため、その分欧米の価値観に近い方へと近づいた。韓国は植民地時代に日本の政策の下でこういう変化を施されていったものの、日本が敗戦した後はその変化のスピードは少なくとも、日本の状況においつくものではなかったのでしょう。(根拠としてコリアンに直接聞いたことがあるから)

 そうした中で、韓国の政治家が国内統治を円滑に行うためのスケープゴートとして使ったのが

日本叩き

だったんでしょう。これが、今の対立の源流となっているんじゃないかと。

 当初は、日本の政治家も自分たち自身の体験もあるので

そりゃ(ネタに使われても)仕方ないわ

ということで、水面下では交流を深める形でお互いの国内政治事情については口を出してこなかったんでしょう。これが皮肉にも、投票による大統領選出という政治環境の変化によって風向きが変わってきたんだと思う。

 つまり、どういうことかというと

これまでの政治の流れをくむ政治家なら、超えてはいけない一線を知ってる

ので、どんなに表向きは日本叩きをしてもそれ以上を踏み越えたりしなかった。だから、日本側も不満はあっても

仕方ない、今回は…

という事で収めてきたんでしょう。ところが、文政権になってからは、そうした暗黙の了解という一線を平気で破る事態になってきた。日本側としてはその象徴としてとらえたのが

徴用工問題での判決

に対してなんでしょうね。

 今でも、この点についての対応を一貫して求めているのも、日本政府としての線引きがそこにあるから。ここは超えてはいけない一線として、代々の韓国政権でも共有されてきたんでしょう。だから、朴さんの時に間接的な補償という妥結までした。朴さんもお父さんの政治手法を学ぶ過程でこうした見えない日本との”一線”について知ったはずです。だから、それ以上についてはあおらなかった。そうとらえています。

 だけど、文大統領はもともと政治畑じゃないところから来た人だし、民衆寄りというイメージで支持を勝ち取ろうとしている人。そんな人が韓国の官僚から言われたことを受け入れたらどうみられるか?が気になるはず。だから、そうした不文律についても知ったとしてもそれほど守ろうとはしなかったんじゃないでしょうか。

 その結果、おそらく本人が甘く見ていたのより相当厳しい事態になってしまった。G20で全く会ってくれなかったことが、日本側のメッセージとして

あんたらの茶番劇の先棒は一切担ぐ気はないぞ

という事を感じたはず。でも、国内で”演出”してきたものがあるから今更どうにもできない。多分彼の勝手な都合から言えば

何とか妥協してくれないか?

と焦っているでしょうね。経済の立て直しといってた人物が、逆に足引っ張ってるわけだから。

 それに、日韓で不信感が横たわっているのは事実です。というのも、日本側が会いたがらなくなってきたのも

あったら全部脚色の材料にされかねない

とビビり始めているから。門前払いやドタキャンで地団駄踏んでるけど、これも彼ら彼女らの自業自得でもある。日本側がいくらこういう事だった、といっても

それは彼らが言ってるだけ

で済ませる。だったら最初から会わねーよ、となるのも当たり前なのにね。

 こうした態度に関しても、韓国が日本より上だ、という価値観が前提になっているのが見え隠れしますね。国内でさんざんそういう表現で留飲を下げてしまっているので、今更対等ですら格落ちとして批判されかねない。今回、感じたのは

彼ら彼女らもホンネでは格上だと全然思ってないんだな

というトコ。そもそも、自分の方が上だとか自ら言う人って実社会でも

自信がないんだね

とみられるだけ。そうじゃないのかな、と仮説レベルでしたが報道を日韓の両方見ているとそう感じます。

 対する日本側は目線が常に

欧米や中国

といったところなので、韓国の皆さんには残酷なこと言いますが

またうるさく言ってるよ

に過ぎないんですよね。全然、目を向けてない。だからこそ余計にムキになてんだろ?と見透かされているところすらあるんじゃないかな。

 私個人は、と言えば韓国というよりコリアン自身に親しみを感じているので国や政治レベルと切り離して考えてます。結局、人同士の付き合いなんでね。だから韓国の政界に対しては

アホだなー

と思っていますが、一般の人たちを日本で見かけても

いい旅になったらいいね

と思うだけ。ほかの人たちもコリアンを探し回ってなんてしてないから、ドンドン旅行に来たらいいよ。でもできないのは、こちらの事情というより

国内でうるさいからいけないんだよ…

という方が大きいんだと思う。これは実際にコリアンから愚痴で聞かされているから。こういう点も考慮して、日本の皆さんは分けて考えてあげてほしい。

 それから、報道に関してもダマされたらダメ。(笑)特に不買運動とかあいうのって以下のことが予想されるから。

1:あおる目的で小規模なのに大げさに取り上げてる(よくあること)

2:本当にそう思ってやってる人だけとは限らない

3:大半の人たちは関係ないと思っている(よくあること)

この点が分かっていれば、流れてくる情報に一喜一憂することもない。何より、我々がそういう流れに乗らなければ、モノにならないから相手だってそういう虚偽もやめる。今、問われているのは大多数の我々がのせられないことだ、と思いマス。

 

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