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ugto310
リュックの妖怪
2月某日
仕事に使っているリュックがどんどん重くなっている気がすることに、朝気がつく。いつも入れているものは変わらないはずなのに(弁当、水筒、スケジュール帳、たまにクリアファイル、折り畳み傘、エコバック、マスクポーチとポーチ、財布)。私の背中の筋力が落ちているのかな、それともリュックに重量級の未確認有機物があるのかもしれない。帰宅後にリュックを調べることと脳みそのメモ帳に記載する。
夜 豚肉となすの味噌炒め、かいわれ大根、豆腐とわかめの汁、もずく酢
なすの味がない。自分だけかと思ったら、子も「このなす、なんか変だね」と言っていた。
夜、布団に入ってからリュックのことを思い出す。布団をあごまで上げて潜ってもずっと肩のあたりに冷たいこんにゃくを貼り付けられたみたいな薄気味悪い寒さがしている夜。目を閉じてリュックに小さなずっしりとした妖怪がいるのかもしれないと思った。