【自家製サッカー概論】57 女子ワールドカップ始まるよ!
最近のニュースで気になるのが、女子ワールドカップのTV放送が未決定となっている件である。
大会は7月20日から始まる。だが、TV放送は未定である。
要は、女子サッカー人気と放映権料を天秤にかけたら、放映権料の方がぐっと重かったのだ。
「なでしこは女子ワールドカップで優勝したことがあるのに」と、放送なしを惜しむ声もあるが、ネットを探していたら2011年の優勝時も、準決勝のスウェーデン戦から放送したそうだ。
今回も、これに乗っかれば良いのではないか。
そうなると、たぶん最低限のノルマは、グループリーグ突破だろう。
勝てば放送、負ければなし。
女子サッカー関係者にとれば、気が気じゃないだろう。
はっきり言ってしまえば、昔も今も女子サッカーの人気はいまいちだったのである。
それが、2011年の優勝で、急激に注目を集めた。
しかし、10年過ぎてそのバブルも弾けてしまった。
女子サッカー関係者はこの時代の流れを見誤ったことを重く受け止めるべきだろう。
とは言いつつも、WEリーグを創設してプロ化の土台を固めた努力なども評価しないといけない。
女子サッカーの舵取りの全否定ではなく、成し遂げてきたことへの敬意も大事なのである。
その中で大切なのが、「次は何が必要なのか?」である。
人気回復のために何が必要か。
地道な努力では、Jリーグがやっている様に地域密着でサッカー教室の開催も大事だろう。
提案したいのが、土日開催を繰り越して金曜土曜開催。
子供たちが土日にサッカーをしてスタジアムに来れないなら、女子サッカーを金曜の夜に開催し、家族で来てもらえる様にしてはどうだろう。
全試合を金曜日では客足も不安なので、土日をやり繰りしていくのが現実的だ。
そして、人気を高めると言えば、選手へのフォーカスである。
中心選手や勢いのある若手をピックアップし、重点的に宣伝するなど、選手への注目度を挙げていく作業である。
さらに、社会的な役割も演出していく必要があるだろう。
女性の地位向上が叫ばれる昨今。WEリーグがスポーツ界での女性の地位向上のシンボル化できるのではないか。
この機運を高めてスポンサーを集めていくのもリーグ発展には必要ではないか。
パフォーマンスそのものも、議論を活発化させていきたいところだろう。
世界との差はどこにあるのか、日本女子は強みがどこで、何が弱点か、もっと明確にしていく必要があるだろう。
今回の女子ワールドカップは、女子サッカー人気の現在地を確かめる良いきっかけだったのだろう。
(欧米では女子サッカーの人気が上がっていることも注目点だ)
なでしこジャパン、WEリーグの発展は、日本サッカーや女性スポーツにとっても大きな意味を持つ。
そんなことをもっと発信して行かなければならないだろう。