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Airfix に惚れてまうやろ!って話

最近のAirfix、好きですねぇ〜

紆余曲折。エアフィックスというメーカーはまさにこの言葉がピッタリの会社ではなかろうか。古くは塗料メーカーのハンブロールの傘下にあり、そのハンブロールが倒産した今は「ホーンビィ」という鉄道模型のブランドメーカーの傘下にハンブロールもエアフィックスもその籍を置く。
経営難から脱し開発力が復活したのか、ここ最近のエアフィックスは非常に元気だと思う。1/72アブロ・バルカンのリニューアル、同じく1/72(48も)バッカニアのリニューアル、1/72ブリティッシュファントム、1/72(1/48も)BAC ライトニングの発売など自国機ということも手伝ってか、続々と新規金型で新作が充実。イギリス機って他の国では何故か食手が伸びないようで、エアフィックス自身でそれをリニューアルしてしまうあたり、愛情しか感じません(笑)バンダイみたい!?

今後エアフィックスのキットを紹介する予定でもあるので語らせてもらうと、最近の同社キットに共通することとして、「とにかく組むのが楽しい」のだ。

スジ彫りはタミヤとかハセガワのようなシャープで細いものではないけれど、太すぎず、塗装した後は気持ち良いくらいスミ入れもしやすい。
むしろ、塗った後で彫り直したりも不要だし、そもそも手抜きもされてないように思う。プラの質は相変わらず柔らかめだが、加工しやすいのは絶対的にプラス。
「組むのが楽しい」というのは、実際どこかの模型専門誌でも書かれていた。

①説明書がわかりやすい
国産キットはステップごとと言うより、どこに何を取り付けるといった俯瞰した記載のものが多いけれど、エアフィックスの場合はCG等を多用してステップごとに記載されている。しかも二色刷りで見やすいから、英語なんて分からなくてもどんどん作業が進んでしまう。実はこの「ステップごと」というのはモチベーションの維持に非常に役立つということが実感できるんですよ。

②カラー塗装図がついているから、完成後のイメージが常に維持される
このカラー塗装図というのがモチベーションを上げるのに役立っているように思う。早く塗装まで行きたい、早く完成させたいという意欲を掻き立てるんです。
「2Dを早く3Dにしてぇ」っていう気持ちが湧き出してくるんです。

③分割が巧み
エアフィックスの開発陣というか、ディレクターって天才なのか?と思う位に分割が巧みだと思う。今後紹介する予定のキットでもそのへんは触れていこうと思うが、とにかく「組みのが楽しい」と思わせてくれる最大のポイントがこれ。
最もこれは近年の3D-CADや金型加工の技術の進歩の恩恵によるものだとは思うけれど、結局監督するのは人間だし、これはもうセンスの問題。

「色の境目にあわせて分割」とか「パネルラインで分割」という分割方法は、一見すると塗装や合わせ目の修正が楽なように思うけれど、いざそう思って組み立ててみたらその分割が邪魔だった、という経験をしたモデラーもいるだろう。
また、組やすさに配慮という割には分割部分の左右どちらかににアンテナがモールドされてたり(胴体パーツあるあるですね)、アンテナがイモ付けだったり、そもそも取り付け場所が曖昧だったりという、「作り手」の経験値任せ(あるいは手持ちの資料を見てねという暗黙の了解)というケースが少なくない。

ところが、エアフィックスは特段「組やすさに配慮」とはうたってはいないのに、
実際組んでみるとストレスフリーなのだ。
例えばさっきの「左右どちらかににアンテナがモールドされてたり…」って話。普通は合わせ目を消す都合上一度アンテナパーツは削り落として、整形後プラバン(あるいは元のパーツを再取付け)するという工程がある訳です。
実際この手間ってなければ無い方がありがたいですよね。

①元からモールドされていたアンテナを削り取る
②削り取った場所に目印(アタリ)をつける
③削り取ったアンテナの再生(自作、あるいは元のパーツの再生)
④整形後に取り付ける(強度が必要なら真鍮製などを介して取り付け)

ところが、エアフィックスの場合は(もちろん全てがそう、という訳ではない)、最初からそこの部分が凹みになっていて、後からアンテナが差し込めるようになっている。場合によってはそのアンテナの基部ごと差し込む仕様になっているので、見た目のリアルと強度、組み立てやすさの全てが最初から担保されている。

基本設計はオーソドックスな分割だと思います。別パーツのほうが塗り分けが楽なのに、という箇所だってもちろん存在します。しかし先に書いた通り、後付け出来るパーツが多いというのは、フィニッシュワーク工程での余計な破心配をしなくてもいいということ(アンテナをうっかり折ってしまうとか)ですし、表面の艶のコントロールもしやすかったりということにも繋がります。柔らかめの素材(薄い青のプラ)は、合わせ目消しが楽です。
デカールの大半はあの名門「カルトグラフ」。発色、シャープさ、余白の少なさ、モールドへの追従性の良さなど全てが一級品。このデカールだって貼りやすい。

難点は、塗装説明ですかね^^; エアフィックス社はハンブロールナンバーのみの記載になっているため、ハンブロール→クレオスなどのように対応表があったほうが楽。まぁ、これはネットで検索するとすぐに見つかるのでご安心を。

…とまあ、色々書きましたけど、国産の飛行機キットは老舗ハセガワが新金型の発売は事実上の休眠状態です。かと思えばタミヤ、ファインモールド、造形村など国産勢が元気で、海外メーカーに至っては毎月何かしら魅力的な新製品が矢継ぎ早に登場しています。惜しむらくは円安状態ってことでしょうか。

自分にとってのエアフィックスの今年の目玉は「1/72 チヌーク」と「1/48 フェアリー・ガネット」です。いつかここで紹介する日が来るのでしょうか?




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