『結論』をあと回しにするSEO記事はドロップキックしてやりたい─Webライター日記(4)
こんにちは。Webライターのたけちです。
クライアント様からSEO記事のご依頼をいただくことが多くあります。
そのさい、書いた記事を検索上位に表示させるために「競合サイトの調査」を行うのですが、「なんでこの記事が上位に表示されてるの?」ということがよくあります。
そのうちの1つが「結論をなかなか言わない系の記事」です。
◆「〇〇とは?」→その情報いる?
インターネットで検索をする人は、何らかの「困りごと」を解決したいという願望を持っています。
なので、「カレーライス 作り方」というキーワードで記事を書くなら、材料と調理工程だけを丁寧に解説してあげるのが親切、というか普通です。
それ以外の無駄な情報は、いっさい必要ありません。
だけど、そんなニーズを無視して「〇〇とは?」で書き始めている記事がいまだに多い。
極端な例ですが、「カレーライス 作り方」の記事なのに、「カレーライスとは?」で書き始めちゃってるわけです。
「おいおい。今からカレーライスの歴史でも語り始めようってんじゃぁないだろうね。おいらが知りてーのは『カレーライスの作り方』で、カレーの歴史なんざぁこれっぽっちも興味ねえんだ。」
生粋の江戸っ子なら、こう言って怒り出すに違いありません。
もちろん、そのワードが「多くの読者さんが知らないこと」や「その方法を解説するために必要な前提知識」なのであれば、「〇〇とは?」の情報を丁寧に解説してあげるのが親切です。
その情報がなければ、読み進めても「???」となるからです。
たとえば、日本人の多くが「カレーライス」というものを見たことも食べたこともないのであれば、丁寧に解説してあげるのが読者さんにとって親切でしょう。
だけど、すでに読者が知っている情報を、わざわざ無駄な文字数やスペースを使って解説する必要がどこにあるというのか?
おそらく、記事を書いた側からすれば「他の競合サイトが書いていたから」と答えるのでしょうが、いまでにそんなコピペ記事がはびこっていることにゲンナリしてしまいます。
◆結論をあと回しにすると読者が不幸になる
結論をあと回しにすると、読者さんが「不幸」になります。
たとえば、ある男性から告白された女性の返事を見てみましょう。
「〇〇君と一緒にいると安心する。
かっこよくて優しいし、何時間でも喋っていられる。
だから、〇〇君が私のこと「好き」って言ってくれて本当に嬉しい。
でも私、彼氏がいるの。」
途中まで「OK」な雰囲気だったのに、一気に奈落の底へと叩き落としましたね。
いくら「奥ゆかしさ」を美徳とする日本人とはいえ、あまりに残酷です。
この構文は、テレビの恋愛リアリティ番組でよく見かける気がします。
もしかすると、視聴者を引っ張る意図があるのかもしれません。
同じことを、Web記事で行うとこうなります。
「〇〇を作るには、以下の材料が必要です。
1.A:100g
2.B:400cc
3.C:少々
︙
残念ながら、これらの材料は現在手に入れることができません。」
よしもと新喜劇なら「ないんかい!」とズッコケれば笑いが取れそうですね。
だけど、この記事を読んだ読者は「不幸」です。
「ある」ことを前提に読み進めたのに、文末で「ない」とバッサリ切り捨てられたわけですから。
「読んだ時間を返せ!!」と言われても仕方がありません。
SEO記事の他にも、芸能などエンタメ系の「釣り記事」で多いような気がします。
いずれにせよ、結論をあと回しにした文章は読者を「不幸」にします。
◆結論ファーストを心がけよう
この記事は、自分自身に対する戒めでもあります。
僕は油断をすると、つい結論をあと回しにしてしまうことがままあるからです。
先日、妻に「欲しいものを買いたい」という交渉をしましたが、あまりの恐怖で結論をあと回しにしてしまい「で、結局なにが言いたいん?」と瞬殺されてしまいました。
文章も同じで、流れに任せて書いてしまうと、日常会話のクセでつい結論があと回しになってしまいます。
日本人は、言語の特性上、結論を先に話したり書いたりするのが下手といわれます。
だからこそ、人を説得するには「結論が先!!」と強く自分に言い聞かせる必要があるのだと思います。
そして、一人でも多くの読者さんに喜んでもらえるよう、努力を続けます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^^*)