2025 東京V VS清水エスパルス レビュー(非保持)
前半 清水-非保持
東京Vの3CBと1アンカーに対して、北川、乾の2トップが1アンカーを閉める形で、3CBに対して規制がかからない。SHのカピシャーバが相手CBにプレスに行く場面があったが、WBにパスを出され、左SBの山原がスライドできずにプレス失敗が続いた。また、東京Vは左WBが右SBの高木をピン留めし、左シャドーが落ちてくることで右SHの中原は左シャドーと左CBを見る状況が続き、エスパルスは相手DFラインに自由にボールを持たれる展開が続いた。
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後半 清水-非保持
清水は乾にアンカーの森田を監視させ、北川が千田にプレスし、左右のCBに対しては両SHを出させ、WBにはSBを出す縦スライドを行った。北川が千田にプレスする際に左サイドに限定するようにプレスをかけていくことで、左SB山原やその他のDFラインも左サイドへスライドすることが可能になる。東京VのDFラインに対して規制をかけることができたため60分ぐらいまでは清水ペースの試合となった。
クロス対応では、清水では秋葉監督になってから、ボールとマーカーを同一視する立ち位置が意識されている。特に5バックの際には3CBはその立ち位置を明確に取ることができていた。しかし、5バックになり、両ボランチがサイドに釣り出された場合にDFラインの前のスペースが空いてしまうことがあった。このスペースを空けるとマイナスのクロスに対してのケアを行うことができないことがある。ボールと逆サイドのシャードーに起用された選手が埋めるべきスペースである。
秋葉監督が守備ではパーフェクトな内容であると言っていたが、クロス対応やサイドでのドリブルに対しての対応がディレイする側が突っ込んでしまうなどパーフェクトではなかった。
総括
後半から3バックに対してのハイプレスの嵌め方を提示した秋葉監督の修正は素晴らしいが、前半に442で構えるだけの守備になってしまった。前半に東京Vの綱島、谷口からの山見や福田の裏抜けを狙うボールが多く出されそこから押し込まれたことや、コーナーキックが増えた。コーナーキックから失点してもおかしくない場面も作られた。J1では、DFラインの選手にプレスをかけないと良いボールを供給してくる。基本的に4バックのチームも可変して3枚を作るチームが多い。3枚に対してのプレスの当て方をいかに用意、準備できるかで清水の今後の結果は変わるだろう。
次のアルビレックス新潟はアンカー落ちを作ることで3枚を作ることが予想される。次は試合前から秋葉監督が準備できることを期待したい。