Webディレクターが不要な未来は訪れるのか
Webディレクターの方々に喧嘩を売っているわけではございません!(ココ重要)僕自身は事業会社のWebディレクターをしている立場の人間です。
ん?自分のこと不要?とか言ってるけど、大丈夫?
大丈夫!?と問われると、自信がなくなってきますが、このタイトルを付けたことには理由がありますし、他のWebディレクターの方々も同じように悩まれている方も多かったりします。
最近、Web制作会社や個人事業主の方々が登壇するウェビナーに参加するようになって、これまでの自分とは関わりがない方々の考えに触れる機会が多くなりました。
ウェビナーでは、デザイナーさんがデザイン領域をマーケティング領域まで拡大することで、デザインしてお終りではなく、クライアントの課題解決まで視野に入れたデザインを提供することができるといった内容でした。
ウェビナーの内容に限らず、海外ではエンジニアの方々が素晴らしいプロダクトを作るケースも多いです。Googleのラリー・ペイジやスペースXのイーロン・マスク、Facebookのマーク・ザッカーバーグも元エンジニアです。彼らは素晴らしいプロダクトを制作する上で、課題を見つけるのが上手く、課題を放置しません。
更に複数人でプロダクトを作り上げていることが多いので、ディレクション力と課題を的確に捉え、解決策を見出しているあたりマーケティング力も兼ね備えています。
こういった事実があると、Webディレクターの自分としては…
自分の仕事領域が脅かされている!存在意義がぁぁぁ!!!
っとなりました。。。
Webディレクターの仕事領域が、他の職種によって侵食されていくかもしれません。また、プロジェクト管理ツールやプロトタイプツールがアップグレードする度に、格段に相互認識の質が向上し、コミュニケーションの質が上がりました。
もしかしたら、Webディレクターって不要じゃない?といった未来が起こる可能性があります。Webディレクターの今後について考えてみたいと思います。
Webディレクターは、何をしている人なのか
こちらはGoogle検索で表示されたWebディレクターに関する記述です。
Webディレクターはサイト制作にあたり、デザイナーさんやエンジニアさん、コンテンツによってはライターさん等の統括し、担当するWebサイトが求められている目的を達成させるために様々なタスクをこなします。
そのためWebディレクターが担当する仕事の領域はとても広いです。ただし、Webディレクターの肩書を持つ人が同じような仕事をしているわけではありません。制作会社によって制作フローも異なることもありますし、Webディレクターによっても仕事領域が違うことがあります。
事業会社であれば、事業計画や効果測定などの業務が加わることもあり、Webディレクターによっては制作フェーズだけでなく、事業企画や競合分析などの企画フェーズが担当領域に含まれることもあります。また、リリース後のコンテンツ運用やアクセス解析など、運用フェーズのみ仕事を行っているWebディレクターの方々もいらっしゃいます。
Webディレクターが担当するタスクは多様で幅広い。そして、人それぞれ。
Webディレクターいなくなると、どうなるのか
Webディレクターの仕事を簡単に言えば、デザインや開発以外の全てを担当することです。ではWebディレクターがいなくなった場合どうなるのでしょうか。
地方の制作会社さんでは営業さんがディレクター業務を兼務していると聞いてびっくりしました。
都市の制作会社さんや地方でもWebディレクター専任の方々が在籍する制作会社さんであれば、デザイナーさんやエンジニアさんがディレクションを行なうことになると思います。
ディレクションを営業さんやデザイナーさん、エンジニアさんでも可能なのか?といった点については、下記の点を押さえればできると思います。
・いつまでにやるのか
・なにをしたいのか
・誰にたいしてなのか
・なぜやりたいのか
・どこに構築するのか
・どのぐらいお金が出せるのか(制作会社の場合)
・どのくらいの売上を見込んでいるのか(事業会社の場合)
5W1Hを押さえておけば、戦略立案から要件定義・仕様書策定などのフェーズまでのディレクションできると思います。
え?じゃあ、本当にWebディレクターっていらないじゃん!!
そういった声が聞こえてきそうです。でも、自分はWebディレクターという職種はなくならないと思います。
Webディレクター不要な未来は訪れるのか
自分の結論として「不要」な未来は、訪れないと思います。
理由は、3つあります。
【1つめ】
デザイナーさんやエンジニアさんをディレクションにリソースを割くことは望ましくない
デザイナーさんもエンジニアさんもお客様の課題解決するために、様々な仮説を立てながらデザインやUI実装などを行います。そのため、企画・戦略立案やお客様の折衝や社内調整(エンジニアさん以外)など、本来の仕事範囲を大きく越えるようなことに時間が取られるようになると負担が増えます。
(注)デザイナーさんやエンジニアさん側でも、より良いデザインの提案やUI実装のため企画フェーズを重要視しており、企画フェーズから一緒に動く方々が増えてきています。
【2つめ】
お客様の課題解決と予算のバランス調整は、マーケティング視点での判断が重要で専任が望ましい
Webページの構築やサイト改修で重要なことは「お客様や自社の課題解決、または課題解決のためのサポート」と「予算とのバランス調整」の2つだと思っています。特に「予算とのバランス調整」は難しく、基本的に予算が多ければいいものを作れますが、予算が少なければ諦めなければ部分も多々あります。
予算に応じて最大限の結果を出すことが必要なため、効果的な打ち手を打つべく、マーケティング力が必要です。マーケティング施策は経験則よりも、自社・他社・顧客の分析(3C分析)といった分析は最低限必要です。その部分は専任の方がいたほうが並行して作業を進ませることができるのでスムーズです。
【3つめ】
事業会社の場合、案件責任者としてWebディレクターがいる
事業会社の場合は、Webディレクターとデザイナーさん、エンジニアさんとは部署が異なる場合があります。そのため、Webディレクターが案件責任者として売上目標を持たされることが多く。Webプロデューサー兼ディレクターのような方々が多いです。
以上の理由から、Webディレクターが不要な未来は訪れないと思います。
しかし、Webディレクターの仕事領域にデザイナーさんやエンジニアさんも入ってくる可能性があるので、そこは受け入れる寛容性が今後問われてくると思います。
Webディレクターの今後のキャリアや働き方について
ある程度、Webディレクターでキャリアを積み始めると、今後どういったキャリアを積めばいいのか不安になります。いま記事を書いている自分も不安です。。。
自分は、事業会社に勤めるWebディレクターで、制作会社で務めたことがないため、ある意味その企業独自のノウハウがたまっていくことに不安を覚えています。また、自分の周りだけかも知れませんが、企業内で50代のWebディレクターにお会いしたことがないことも不安を強める要因にもなっています。
自分の周りで多いのが、下記の3つのキャリアパスです。
・自社、または他社の事業責任者となりWebプロデューサーとなる方
・Webコンサルティングの企業に転職、またはフリーランスでやる方
・フリーランスのWebディレクターになる方
事業責任者に関しては企業の規模によっては、かなり難易度が高い場合がありますが、このキャリアが自分の周りで一番多いです。ベンチャー企業に転職して事業責任者になる方々もおられました。
Webコンサルティングの企業へ転職する方々は、ディレクションをやりつつも、Webプロデューサーの立場を経験している方が多いです。特にWebサービスで収益をあげた経験がある方々が多く転職していきました。
フリーランスのWebディレクターになられた方々は、ディレクションだけでなく、デザインであったり、プログラミングであったりと、もう1つの武器をもっている方々が多かったです。
近い将来、少子高齢化が進むことで、経済活動を働ける世代で賄おうとする働きによりマルチジョブという働き方が一般的になる可能性が高いです。
そのため、今後は3つのキャリアのどれかパターンではなく、企業でWebプロデューサーとして働く一方、個人としてWebコンサルティング業をやる人も増えてくると思います。
さいごに
自分のようにWebディレクターとして今後のどうするか?について、自分なりに整理をしてみました。もし自分のように少し悩んでいる方々がこの記事を読んで、同じ気持ちの人がいたんだと思って、少しでも安心してもらえるだけでも嬉しいです。
あ、誤解がないように言いますが、Webディレクターの楽しいですよ!
最後までお読み頂きありがとうございました。
読んでいただき、ありがとうございました。
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