ノモトホームズが地産地消にこだわる理由
僕がつとめるノモトホームズは、20年以上前から地産地消にこだわり新潟県の山で伐採された杉を家づくりに使っている。
柱や梁といった構造材、間柱や垂木、筋交などの羽柄材と呼ばれる部分、野縁や胴縁という下地材にも、新潟県産材を使う。土台や大引きという床下の部分は防蟻の観点で桧（ヒノキ）を使うが、桧は新潟では流通量が極端に少ないため、こればかりは他県産材を使う。それから、新潟県産材は節が多かったり、少々黒ずんでいたりするので、化粧柱も他県産材を使っているが、それらは全体の1割程度でしかない。9割は新潟県産材でできている（仕上げ材は別）。
35坪程度のお住まいで20m3を超える量を使う。20m3と聞いてなかなかピンとこないかと思うが、樹齢50年の高さ22mほどの杉の丸太換算で、概ね35本分。これって結構な量だと思いませんか？
地域の木材を使うことは、とても意義のあることだ。地域の山を守り、自然環境を守り、林業を守る。僕たちの次の世代、またその次の世代に、地球環境、地域経済を健全な状態で引き継いでいかないといけないし、そのためには家づくりを通してできることをしていきたい。僕たちのような規模の住宅会社だからこそ、できることをやっていきたい。
とある量産ハウスメーカーは、ニュージーランドで植林した木材を輸入しているとTV CMで流していたが、住宅を大量生産して大量に供給する量産ハウスメーカーこそ、国産材を使えば良いのにと思ってしまう。海外から輸入された木材は、国産材に比べて少し安いが、輸送時のCO2排出量を考えると地球には優しくない。
一昨年、ノモトホームズのパーパスを「私たちは新潟県産材を使った「木の家」づくりで地域住文化を豊かにし、自然環境の保全に貢献します。」と明文化した。これからも新潟県産材を使っていくという意思表示だ。
地域の木を使うことは、きっと気候風土にも適応していて、それを使った家なんだから環境にも適応して良いに決まっている！という希望もある（エビデンスがないので希望と表現した）。
数年に一度、伐採現場とプレカット工場を見学にいくツアーを開催している。
昨年はタイミングが合わず開催できなかったが、消費者と生産者をつなげる貴重な機会だと考えている。県産材を使った家づくりを評価いただいて、一昨年新潟県からも表彰いただいた。
これからも、僕たちは新潟県産材を積極的に使っていく。地域のため、子どもたちの未来のため、地球環境のため。家づくりはもっぱら建主個人のためではあるけれど、それが回り回って素敵な未来を作ると考えると、やっぱり家づくりは素敵なことだなと思う。
一緒に地域の未来を守っていきましょう！