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私たちの大学生活はディストピアか

コロナウイルス。今年の流行語大罪を与えて欲しい単語である。

コロナウイルスは日常生活をニュータイプへと強引に変えていく。

それは新たな生活を始める多くの人にとって、絶望的なものである。
今から話すのは私の大学生活の話。
もしこれを読んで、不快に思った方はごめんなさい。


【3, 4月】

後期試験を終えて、長い長い受験生活を終えた。人生の楽園、大学生活は緊急事態宣言とともに5月へと延期となった。一人暮らしを夢見て受験という逆境を乗り越えたのにも関わらず、実家での自粛というディストピアに絶望した新入生は一体どれほどいるのだろうか。外出も容易ではなかった。


【5, 6月】

念願の寮生活が始まった。授業も始まったものの当然全てオンライン。日々淡々と動画やZoomを見て課題をする。先生は声しか知らない人ばかり。同級生の友達は寮生2人とTwitterで知り合った1人。異常な大学生活にも徐々に慣れてはいったものの、楽しさはあまりに薄い。大学生活を知らない私でもこれは異常と感じた。


【7月】

第二波の到来。帰省待ったなしの状況であった。幸い地元はそれほど影響を受けておらず、自分の健康を確認した後、地元の友達と何度か遊んだ。彼らのおかげで孤独を感じることは少なくなったと思う。一ヶ月ではあったが地元のコミュニティの大切さを味わった。


【8月】

このまま大学生活が終わるのか。先の見えない大学生活を少しでも変えようと思い、オンラインイベントを探し始めた。私の場合、一人の時間は読書か勉強をしていたので夏学へ参加しようと、「生物物理若手の会 夏の学校」に参加。興味深い話をたくさん聞けたとともに、大学生活や勉学面など様々な不安への相談に乗ってくださる方々にとても救われた。


【9月~12月(現在)】

夏学をきっかけに、多くのイベントやプロジェクトに参加するようになり、知り合いができた。また、段々と対面の授業が始まりだし、知り合いが少なからずでき始めている。地元の友達を含め、孤独感を軽減してくれた彼らにはとても感謝してる。


私は運よく良い人々に巡り合い、何度も助けてもらった。しかし、このディストピアに遭遇している新入生全員がその奇跡に恵まれるわけではない。現に私の友達に、「入学してずっと一人で何をしていいのかわからない」という人もいた。この荒れ狂う社会の中で、私たちはどうすればいいのか、救いの手はあるのか。そのようなことをしばらく考えている。


1つの案として、大学とイベント会社を協力した、個性を発揮できるイベントがある。いい意味での変人がSNSを巻き込みながら、盛大に行われるイベントを理想としている。例としては筑波大学とJwaveによるイノフェスだ。

これはメディアアーティストの落合陽一さんの言葉で言うところの「祝祭性」に当たると思う。

SNSを巻き込むことによって、変人のコミュニティができ、変人を伸ばし切ることが可能でかつ孤独となる人を少しは減らすことができると思う。

さらに、オンラインとゲーム性は相性が良い。かつゲームでの交流は、対談などに比べて親交を深めやすい。オンラインゲームで知り合った人とは仲良くなることが多いのではないだろうか。

つまり「playability」が重要であると考える。

しかし、これはあくまで対処の一つで、これ以外にも様々な面で孤独感や味気なさを解消できるようなアクションを起こす必要があると思う。


【新入生の仲間たちへ】

私たちは大学生活とディストピアが同時に始まった珍しい年代だ。とても言葉にはできない辛さ、孤独感、不服、味気なさなどの様々な感情があると思う。色々な人に情けをかけられることもあるだろう。

孤独を感じるのは仕方ないと思う。しかしあなたは独りではない。必ず同じ気持ちの人は存在すると言うことを覚えておいてほしい。

コロナネイティブの大学生活を謳歌しようじゃないか。

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