ブラウブリッツ秋田:高知キャンプ出発前日取材1/28
いよいよJリーグの2020シーズンが動き出そうとしています。今週末2月21~23日にJ1とJ2が、3月7・8日にはJ3が開幕。
ブラウブリッツ秋田の開幕は3月8日、福島とのアウェイ戦。チームは現在、高知で約1ヶ月にわたる長期キャンプを実施中です。
その間マスコット総選挙でブラウゴンが躍進したり、サポーターとクラブが意見交換するMAKE HAPPYミーティングを実施したり、岩瀬浩介社長が龍馬マラソンで完走したりと、例年以上にブラウブリッツ秋田に関する話題がありました。やはりチームの話題も欲しいところ。だからこそはやく出さなければと思いながら、ブラウゴンへの取材など別件に追われて後ろ倒しになってしまったのが今回の記事です。ただ、内容としてはいま読んでも興味深いものだと思います。
1月28日、高知キャンプ出発前日。JA全農あきたからチームに対して畜産物の贈呈式があり、そのあとに監督・選手の取材時間が設けられました。以下、その内容です。吉田監督には田中雄大選手の呼び方の区別について絶対聞こうと思っていました…笑
ただその後、キャンプ中などでなにか変化があるかもしれず、あくまでも1月28日時点のコメントとして読んでいただければ幸いです。
この日は私だけが吉田監督に取材をする時間があったのですが、その前後、監督が私に「いつもありがとうございます」と声を掛けてくれました。一瞬何が起きたかわからず、その後すぐに「こちらこそありがとうございます」とお返ししました。こうした配慮をいただけたのが本当に嬉しかったですね。
●鎌田 翔雅選手
--秋田に加入を決めたポイントは。
社長と謙さんとしっかり話をして、思いをたくさん伝えてもらって、ここでやりたいなと思ったので。
--チームへの馴染み具合について。
まじめな選手がとても多くて、練習に対する取り組みだとか、比較的入りやすい環境を作ってくれたので、そのへんはいまのところは順調にやれていると思います。
--自分のストロングをどのように活かしたいか。
チームがやろうとしているスタイルというものがあり、自分もいままでやってきたなかで自信は持っているので。がむしゃらにやりつつ、球際だったり、体を張る部分は持ち味でもあるし。SBをやるにしても、上下動の動きに関してはかなり移動が増えると思うので、カテゴリとか関係なく、いままでやってきたことをちゃんとできるように、日々の練習からしっかりやっていきたいと思います。3バックだったら3枚の底だったりとか、4枚のCBでも出ているので。どこであろうとそのときに、自分のところをちゃんとやろうと思います。
--攻撃参加について。
ポジション関係なく、行ける人が行けばいいと思うので。行ったところのカバーのところは、自分も危機察知というか、そのへんは自分の中でも持っているほうだとは思うので。うまくチームのバランスを見ながら、行けるところとカバーしなきゃいけないところの判断を間違えないように、自分だけじゃなく周りの選手にも伝えられるようにやりたいです。
●千田 海人選手
--チームの状態について。
毎年のことなんですけど、立ち上げの頃から体作りをかなり積極的にチーム全体でこなしている。質もぐっと上がってきて、みんな仕上がってきている。その途中の段階かなと思います。
--走る練習が多いように見受けられるが。
去年もスプリントトレーニングとかは行っていて、走り部分はやっていたんですけど、今年は強度をかなり重視していて。効率良くというよりは、いかにどこでぐっとスピードを上げるかっていうのをみんな意識してやってると思うので。また去年とは違った良い取り組みができていると思います。
--3バックと4バックについて。
去年も4バックと3バックをどちらも経験しているので、本当にどちらになっても自分たちが勝てるサッカーを全員でやっていければ、自ずと結果も出てくる。そこはどちらになるかというよりは、どちらになってもというふうな考え方になってます。
--DFの選手は入れ替わりが多くなったが、コミュニケーションについて。
かなりコミュニケーションも取れています。これから1ヶ月のキャンプで、もう1段階2段階コミュニケーションを取って、いいチームを作り上げられればと思っています。
--吉田監督の印象は。
本当に真面目な方で。何より熱いという印象です。これから一緒に1年間やっていけることを楽しみにしています。
--新加入の選手で仲良くなった選手は。
万遍なくやってますけど、輪笠(祐士)は去年福島でやっていて、福島には堀田(大暉)や大学でやった選手が3人もいたので。その話で盛り上がりました。
--近い年齢の人も増えた印象だが。
去年は同い年が僕を含めて4人いたところに、みんないなくなって。今年は同い年が1人もいないので。コミュニケーションを取って、プライベートでも良くしてもらえるよう頑張ります(笑)。
--開幕戦までの課題は。
去年やったことで、自分ができたこととできなかったことをしっかり整理して、去年の反省点もしっかり改善する。と同時に、今年監督から求められているタスクをしっかり整理して、それを徐々にキャンプの中でこなして開幕に向かえればなと思います。
--開幕戦のアウェイ福島線を意識しているか。
まだぜんぜんですね。勢いに乗る1試合というイメージです。
●輪笠 祐士選手
--自身のストロングについて。
攻撃の部分ではボールをとにかく触って、チームのリズムを作る。あとは相手を剥がす。自分がしっかり一人剥がして数的優位にするプレーも得意ですね。守備、攻守に関わる部分ですけど、運動量やハードワークするのも得意ですし、球際の部分や切り替えの速さとか。サッカープレーヤーとして最低限しなきゃいけないことをしっかりやれるというのが、自分の強みだと思います。
--ポジションについて。
プロに入るまではずっとボランチやトップ下をやっていて、プロに入ってから福島で2年プレーしました。福島では監督も1年ごとに違ったんですけど、1年目は左SBで、2年目は右SB。いままでやらなかったポジションをやって、そこで新たに自分のプレーの幅を増やせたとは思いますけど、プロの場で、自分がいままで何十年とやってきたボランチでの自分の良さがなかなか出せずにいたっていうのが正直なところなので。
今回の移籍のタイミングでオファーはいくつかあったんですけど、そのなかでも秋田さんからはボランチで勝負してみないかと言ってもらえたので、チャレンジしようと思ってここに来ました。吉田謙さんが大学時代も見ててくれたみたいで、ぜひと言われて。SBでも良さを出せるけど、ボランチのほうがもっと良いプレーを出せるよという部分を理解してくれたので、そういう意味でも本当に心強い。謙さんのもとで、一緒にJ2にいきたいと思いました。
--福島所属時代に対戦した秋田のイメージは。
福島でやろうとしていた「ボールの支配率を高める」という試合が、秋田さんとの試合でもやれたとは思っていて。結果としては1勝1敗だったんですけど、2試合目とかはずっと保持してても最後の決め切る力だったり、勝負強さというのは秋田さんのほうが上だなと感じていて。福島はJ2ライセンスも無かったので、そういう部分で勝負強さや迫力を感じました。
--シーズンを戦う上で大切なことは。
吉田監督も会見でおっしゃっていたんですけど、1年を通して強いチームでいるには、チーム内の競争っていう部分を含めて、一体感がやっぱり大事だと思います。
--福島の主力として2年間プレーして、J3リーグの印象は。
戦術を落とし込むのも大事だと思いますけど、吉田謙さんがおっしゃっていたように、最低限の部分というか、球際の部分だったり走力、ハードワークの部分がより出ているリーグかなと。(たとえば)フロンターレとか、チームカラーがしっかり出来上がった戦術的なチームもありますけど、J3だとそこまで落とし込むというよりは、最低限の部分をしっかりやらないといけない。全選手たぶんかなり意識してやっていると思うので、そういう意味ではタフなリーグかなと思います。
●吉田 謙監督
--開幕戦までに優先的に積み上げる部分は。
攻守ともに切り替えを速く。守備では前から行くか、中盤で奪うか。攻撃では背後を優先に動いて、ボールの状況を前向きにする。
--走力やフィジカルのトレーニングを積極的に取り入れているように見える。チームの伸びしろについて。
サッカーは走るのがベースですので、走力をさらに上げて力強いチームになってくれたらと思っています。
--秋田に来るまでは、降雪による屋内練習を想定していたか。
ブラウブリッツ秋田にはいろんな練習環境があると思うんですけれども、行ってやってみないとわからないことがあって。いろんな方からお話を聞いて、朝になったら雪で(屋外での練習が)できなかったりとか、晴れていたらできるとか、その日の状況によって変えようと思っていたんですけれども、非常に恵まれてありがたいなと思っています。
--大卒新人の3人の取り組みについて。
非常に積極的にやってくれて、よい表情でやってくれているなと思います。
--2人の田中雄大選手の呼び方について、どのように区別するか。
本当に同姓同名なので、もともといるDFの田中雄大を「田中雄大」で、GKのほうは「だいちゃん」で呼びたいなと思っています。
--それは浸透しているか。
うーん…...徐々にです。