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Luupに初めて乗って感じたことと宇都宮の未来

初めまして。
別の記事を読んでいただいた方は、いつもありがとうございます。

私の記事に辿り着いたということはLuupという存在自体はご存じの方だと思います。

先日都内にて、Luupのレンタル電動キックボードに乗車しました。

㈱Luup公式サイトから引用

出張先から最寄り駅までの「歩けなくもないけど10分以上かかるし面倒だな、、、」という距離でした。

乗ってみた結論としては「好きな場所から場所へ気軽に使えるのであれば、あるとありがたい」という感じでした。

現在栃木県宇都宮市では、宇都宮市が支援してポート設置箇所の普及が進んでいます。

新しいことにどんどんチャレンジしている宇都宮市。

宇都宮市民でありLuupに乗ってみた人間視点で、あれこれまとめていきたいと思います。

※記事を書いている12月30日(正確には31日)に、新宿の飲み会で終電を逃したため池袋のホテルまで約6キロ弱利用しました。

ライド開始で25%オフになっていたポートから30分程度の利用して340円程度で帰れたためタクシーよりとても安上がりでしたが、この季節はめちゃくちゃ寒いですw

あと私は飲酒しないため使えましたが、飲んでいたら当然飲酒運転になるので絶対に乗らないでください!!


Luupとは

「正直Luupの存在は知っているけど乗り方が分からない、、、」

「危なそうなイメージがある、、、」

「お高いんでしょ、、、?」

日本人は新しい物を自分の生活に取り入れる時に不安が勝ってしまい、なかなか重い腰が上がらない人が多いと思います。

そんな人たちの背中を押せるように、簡単にまとめますね。


アプリのダウンロードと試験合格

当たり前と言えば当たり前ですが、まずLuupのアプリをダウンロードして、会員登録を進めてください。

Luupには有名な電動キックボードの他に、電動アシスト付自転車もあります。

電動キックボードの方は16歳以上かつ簡単な○×の試験に合格する必要があるので、アプリをダウンロードしたらそこまで済ませましょう。

運転免許証などの身分証明書の提出も必要です。

一応現行の法律では16歳以上かつ20キロ以下のスピードで走行するなら運転免許は不要になっています。

とはいえ車道を走行するのですから、最低でも原付の免許は取得してからの利用をお勧めします。


出発ポートと到着ポートを設定してライドする

諸々の登録が完了したら、実際に近くのポートからライドしてみましょう。

ライドする車両を選択する。

近くのポートからライドする車両を決めましょう。

この時残りのバッテリー量がアプリから見られるため、もしある程度長い距離を利用する予定ならバッテリー残量の多い機体を選択しましょう。

返却予定のポートを選択。

乗車する機体を選択したら、返却予定のポートを選択しましょう。

決まっていなければ今自分が乗り出すポートを選択することで、目的地未定でライドをスタートできます。

車両にネジ締め式でガチっとホールドできるスマホスタンドがあるため、目的地のポートを設定するとカーナビのように使用できますよ。

ただし各ポートに返却できる枠には限りがあり、早めに返却の予約をしておかないと、「いざ到着した時に他の人が返却してしまっていて返せない!」なんてことが発生するのでご注意ください。

乗車する際も今自分がいる場所から離れた車両をライド予約することもできます。

ただし10分以内にライドする必要があるので、近場の場所を選択しましょうね。

割引のきくポートも。

中には「ここからライドすると25%OFF!」「ここに返却すると25%OFF!」のように割引のきくポートが存在しています。

運営からすると、台数の偏りが生じた際の車両の移動の手間を減らすための工夫なのだと思います。

もし近くに割引のきくポートがあれば、積極的に利用してみましょう。


支払いは基本引き落とし

支払いはアプリにクレジットカードの情報を入力しておくことで、利用した分の金額がのちほど引き落としされます。

ちなみに基本料金50円+1分15円になります。
10分乗ると200円、20分乗ると350円ですね。

さらには月980円のサブスクプランに加入すると、30分200円刻みの料金での利用になります。

30分だと通常料金なら500円となるため、「30分程度のライドを月に4回以上利用する予定ならサブスクの方がいい」ということになりますね。

他には3時間980円のパスや、12時間2480円のパスもあります。

こちらは途中で昼食を挟んだり、観光の際に1日利用したい方におすすめなプランかなと思います。


ライドした感想

ライドした感想としては、「隣を自動車が走り抜けると怖いけど、風を切って走る爽快感はたまらない」といった感じです。

なるべく大きな通りではなく、一本裏路地に入った道を走ると快適にライドできます。

大きな通りでは自転車などの青い走行レーンが設定されている通りでライドすると利用しやすいです。

キックボードなので1〜2回キックしてから両足で乗り、アクセルをかけましょう。

止まってる状態でいきなりアクセルを全開にすると、結構加速がいいので転倒する恐れがあります。

走行中はスプリングがないため路面の起伏でガタガタ揺れますが、そこまで不安定ではないので安心して乗れます。

ただしタイヤの直径が小さいので、段差を乗り越えようとすると本当に危ないです。

おとなしく一度降りて、段差を手押しで超えてください。


降りれば歩行者になるメリット

原付同様キックボードから降りてしまえば歩行者になります。

右折する際にも走行する場合には二段階右折となりますが、降りて横断歩道を押すことで渡ることもできます。

都会で慣れない場所を走る際には、危ない!と思った時や道が分からない時には車と違ってすぐに立ち止まって歩道で道を調べられます。

車のように60キロなどのスピードは出ませんが、その代わり自分のペースで道を進みやすいのは一つのメリットかなと思います。

実際に私が利用していた時には、裏路地は一時停止だけはしっかり守りながら快適に走行し、大きな通りに出た時は真っ直ぐの道だけライドし、曲がる際には降りて歩行者のように横断歩道を渡って利用していました。


脱自動車社会を進める宇都宮市

さて、宇都宮市に話題を変えると、宇都宮市は長らく自動車社会として発展し、成熟しきった町でした。

どこを走っていても通勤の時間帯には市内は渋滞し、誰もがそういうものと思って過ごしていました。

電車も宇都宮線のように一駅の区間が非常に長く、遠出する際に利用するものでした。

自動車があれば便利だけど、運転免許が無いと不便な町」というのが、50年近く続いた宇都宮の姿でした。

一日2000台のバスが往来するJR宇都宮駅西口。
※宇都宮市公式サイトから引用

宇都宮駅の西口からは、まさしく「宇都宮駅の西側のあらゆる場所に向かうバスがすべて往来する玄関口」といった感じで、1日に2000台を超えるバスが発着しています。

そのため一応電車を使わなくてもバスに乗れば色々な場所に行けますが、間違いなく交通渋滞の原因になっています。

脱炭素社会を掲げる昨今の風潮を見ても、時代においていかれてしまっている感が否めません。

宇都宮駅の東側には鬼怒川が走り、その東側の本田技研工業の芳賀町の研究所に勤める方が一斉に橋を越えるために発生する「HONDA渋滞」も社会問題となっていました。


LRTがもたらした産業革命

そんな宇都宮市の起爆剤となり、渋滞緩和・沿線の地価高騰・都市化・脱炭素化のために開発されたのがLRT=Light Rail Transitでした。

要するに「路面電車」です。

突然宇都宮市が最先端の街に。
※読売新聞オンライン様から引用

これまで複数車線の道路だった部分の中心に開通し、都市部は交差点に設置された電停、田園や工業団地では要所に設置された電停で乗車します。

芳賀トランジットセンター
※芳賀町公式サイト様から引用

さらに要所の駅では自動車の無料駐車場や駐輪場、バス乗り換え口などが整えられたトランジットセンターが整備されています。

要するに「今まで遠くからバスから宇都宮駅に来ていた人がバス+LRTへ」「自動車でわざわざ渋滞する駅周辺まで行かずに無料駐車場からLRTへ乗り換え」をしやすくしているわけです。

これにより実際にLRTの開通した駅東側では自動車の交通量が減り、LRT利用者も予想よりも多く、11月19日には予想より4ヶ月も早く利用者が累計600万人を突破しました。

駅東口にはタワーマンションが乱立し、10年前には「東口には何も無いよw」と言われていた宇都宮駅東口が、今や西口側よりも栄えています。

どれだけLRTの経済効果が大きかったかがよく分かります。


本番は駅西口側に延伸してから

正直ここまででも上出来なのですが、2030年ごろを目標にLRTは宇都宮駅西側にも延伸します。

駅西口側には県内外から多くの初詣客のいらっしゃる二荒山神社があります。

二荒山神社
※東武鉄道公式サイト様から引用

さらにはオリオン通りという繁華街や、東武宇都宮駅に併設している東武百貨店もあります。

LRT開通前は宇都宮の都心部だった東武百貨店
※栃ナビ!様から引用

しかしJR宇都宮駅からは2キロ以上離れているため、歩くと20分以上かかります。

バスで移動できますが、観光客の方には正直バスはハードルが高いのが正直なところでした。

作新学院高等学校
※作新学院公式サイト様から引用

さらにそれらの観光名所の先まで大通りを進むと、栃木県最大の私立学校、作新学院があります。

高校野球が好きな方は、甲子園でよく名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。

西口延伸が完了すると、これらはすべてLRT沿線となります。

どれだけ西口方面の延伸が望まれているか、なんとなく伝わったかなと思います。


LRT+oneの役割のLuup

宇都宮中心部の東西の移動は、LRTが開通すれば自動車が不要なほど便利になります。

駅西口側の人もトランジットセンターまで自動車できた後LRTで都心へ繰り出したり、逆に都心の出張から宇都宮駅まで戻ってきた後LRTで混雑していないトランジットセンターまで逃げてから自動車と待ち合わせなどができます。

ただLRTの沿線だけではなく、もう少し広い範囲の人がLRTに乗るためには、現状はバスまたは自家用車が必要となります。

ここにLuupが普及すれば、「家や職場の駐車場に自家用車を置いたまま、電車や新幹線に乗ったり、宴会に行ったりしやすくなる」ということです。


Luupの独壇場になるトランジットモール

海外のトランジットモール
※雷都レールとちぎ様から引用

さらに駅西口の大通りは、「トランジットモール化する」という計画が出されています。

トランジットモールとは、簡単に言えばLRT以外の一般乗用車の乗り入れを禁止して、歩行者天国に近い状態にするということです。

そうなればたくさんの飲食店やアパレルなどのお店が並び、表参道のような流行の最先端の街となり、その中心にLRTが走ることになります。

ここでLRTだけではなくて、前述したLuupの3時間980円パスがとても活きてくるのでは?と思います。

一日その周辺でブラブラする時に、自家用車も来ない道路で安心してキックボードにライドして移動できます。

もちろん宇都宮駅周辺からLRTで遊びに繰り出して、お昼だけLRTのポートが近くにある飲食店まで通常料金で移動するというのも一つだと思います。

基本公共交通機関しか入って来れない街で、「ポートからポートへ乗って回収を考えなくていいレンタサイクル・キックボード」があるというのは、宇都宮市という街自体の価値を高めてくれる存在になると確信しています。


LRTや駅西側大通りの近くにお住まいの方は設置の検討を

そしてなんとLuupは「あなたのご自宅に無料設置が可能(というか収益化できる)」というメリットがあります。

あなたのご自宅が便利になってお金までもらえるんですよ?笑
意味が分かりませんよね笑

Luupの発展はある意味、「どれだけその街の住民たちに理解されて、生活に溶け込み、設置ポートが増えるか」にかかっています。

自分の家だけポートを置いても、周辺のポートまで数キロあるなら結局そのポートに戻さないといけなくなりますからね。

普通のレンタサイクルと違って、借りた場所じゃない場所に返却できるのがLuupのメリットなのです。

そのため宇都宮市は税金を投入して、公共施設などに積極的に設置を進めているわけです。

そして実際にキックボードが走っているのを見て、「私も乗ろうかな」「私の家の前にも置こうかな」と興味を持つ方が増えるのを狙っています。

自宅に設置すると、設置した台数に応じて毎月収益を㈱Luupからいただくことができます。

もちろん導入する機体の購入や維持管理などの費用は一切かかりません。機体がなくなった場合の補充や充電もすべて㈱Luupが行います。

強いていえばどうしても、空き缶やタバコのゴミが増えたり、ポートで騒ぐ人間が現れたりする可能性は否定できません。

それでも出張の日だけ駅付近までLuupを利用したり、行きはバスだけど帰りはLuupで、、、みたいなこともできてしまいます。

私は宇都宮市の駅からは少し離れた場所に住んでいる関係で、まだまだ家の周りにポートがありません。

もし徐々に家の近くにポートが増えたら、導入してみたいなあとは思っています。


いかがでしたでしょうか?

ぜひ栃木県外の方にも、頑張って発展している宇都宮市に興味を持っていただけたり、なんなら新設のタワマンへ移住したりしていただけたら幸いです。

宇都宮市民や宇都宮によくいらっしゃる栃木県民の方々には、ぜひLuupに乗ってみてほしいと思います。

LRTもLuupも利用者が増えて日常生活で目にする回数が増えたり、渋滞にハマってイライラしている人の横を颯爽と抜き去ったりすることで、自動車に完全依存している人が「俺も使ってみようかな、、、」と意識改革するきっかけになります。

自動車依存の人がその他の交通手段に少しずつシフトしていくことで渋滞は緩和されますし、LRTやLuupなどの発展・増設にもつながると思います。

本記事は多くの人に読んでいただきたいので無料公開にしました。

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いつも応援ありがとうございます。

本年は本業の傍らではありますが、noteをそこそこ投稿することができました。

来年も今年以上に頑張りたいと思っています。

読者の皆様も良いお年をお迎えください。

それではまた別の記事でお会いしましょう。
お疲れ様でした。

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