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STOP!与野中央公園5000人アリーナ計画

 与野中央公園5000人アリーナ計画が公表されてから、6カ月以上が経過しました。一貫して、この問題に反対の論陣を張ってきましたが、今では多くの市民のみなさんの後押しもあり、共感が広がっていること実感します。9月議会でも、この問題について質疑を行いました。新たにわかったことなどを報告します。

与野体育館の現状

 市の説明によると与野中央公園に建設される次世代型スポーツ施設は、下図のような建物配置となっています。この中で与野体育館の代替施設となるサブアリーナの面積は十分か。また、メインアリーナの利用がイベント中心である以上、市民利用が限定的な点を踏まえ、どの施設が市民利用のメインスペースなのか追求しました。

○竹腰 連
 与野体育館は与野中央公園のアリーナ計画の中でサブアリーナとして機能が移転する予定だが、今の与野体育館の直近5年間の稼働率を伺う。
○スポーツ部長
 競技場の稼働率は、平成30年95・8%、令和元年96・5%、令和2年96・9%、令和3年96・7%、令和4年96・9%となっている。
○竹腰 連
 与野体育館の稼働は相当な状況。今度できる予定のサブアリーナは与野体育館と比べて、広くなるのか。
○スポーツ部長
面積の変更はない。大きく違うのは、観覧席が用意されること。
○竹腰 連
 新しくできるサブアリーナが今と全く同程度だと、今の過密な利用状況が改善されない。私はこれだけの利用状況があるのだから、今より広くして、市民が使いやすい体育館にするべきと考えている。あくまでメインアリーナの市民利用は年1回程度の体育大会だけで、基本的にはサブアリーナが市民利用のメインスペースなのだから。
○スポーツ部長
 メインアリーナでも可能な限り、市内の大会等で市民が多く集る場合は、利用できるような施設として調整をしていく。
○竹腰 連 
メインアリーナの市民利用は極めて限定的だ。市民利用の中心はサブアリーナ。そこを整理すべき。今、与野体育は、競技場が常に95%以上埋まっている。じゃあ、今の機能を継承して同じ面積のままでいいか、問題提起している。検討を求める

鈴谷限定の説明会

 9月に2回に渡って実施された市民説明会。対象は鈴谷地域の住民のみと範囲が狭いものでした。なぜ、中央区全体で議論をしないのか質疑しました。

○竹腰 連
 アリーナ説明会を9月25日と29日に、鈴谷地域に限定して行うが、実施に至った経緯は。
○スポーツ部長
 鈴谷地区の自治会関係者から、改めて説明を求める声が届いたことを基に、鈴谷地区を対象に行う。
○竹腰 連
 説明会は私も求めていたので、一定評価できるが、やはり対象者を鈴谷地域に限定したというのが解せない。自治会から要望があったとのことだが、道を挟んで向かい側は新中里。その地域の人も同等に興味関心を持っている。もっと言えば、中央区全域の市民がこの計画について関心を持っている。今後、鈴谷地域以外で説明会をやる予定は。
○スポーツ部長
 現時点では未定。今後の進捗に応じて、適切な説明や、様々な手法を使って周知する。
○竹腰 連
 進捗に合わせて説明するなら、今回も対象を鈴谷地域に限定する必要はない。すでに現時点の進捗状況で説明することがあるのだから。
○スポーツ部長
 今後、折をみて、全区的または全市的になるかもしれないが、説明会や情報共有をしたい。

 私はアリーナ説明会に両日とも参加しました。市民から出された意見に市はもっと真剣に向き合うべきと感じます。
 説明会ではたくさんの意見が出されましたが、どれも地元に住む方々の大切な意見です。
 どんな与野中央公園にしていくか、市の独断で決めるのではなく、市民と共に創っていく必要性を改めて感じました。

与野中央公園の地盤

○竹腰 連
 先日、与野中央公園の地盤調査を行ったそうだが、調査結果は。
○スポーツ部長
 調査結果は、地表面に対して33m付近に平均N値が48・7の地盤があった。このような結果から、杭基礎施工ができると判断した。
○竹腰 連
 33mからN値が48とのことだが、それより上の層は。
○スポーツ部長
 表土から地層ごとに腐植土層でN値0・1、次の沖積粘土層がN値0・2、次の洪積第1粘土層がN値5・4、次の洪積第1砂質土層がN値15・9、洪積層レキガ層がN値33・5となっている。
○竹腰 連
 この調査結果を地質研究所に送り、意見を求めると「この表層は粘土層と砂質土層が多く含まれており、地層の固さを示すN値も低い。一方、調査では、33m以降の地層はN値も大きく、建物を支える岩盤のようだ。ただ、それ以上の浅い層は軟弱地盤で、ハザードマップにおいても3m前後の浸水地域に該当するので、重量のある大規模施設を建設した場合には、地震やそれに伴う洪水の影響が懸念される場所だ」との意見だった。これを踏まえて、どう考えるか。
○スポーツ部長
 地表面は確かに軟弱な地盤もあるので施工工事の際は、地盤の改良や養生をしっかりやらなければならない認識だ。
○竹腰 連
 今 、地盤改良は必要だということを明確に答弁したが、市民に説明しているアリーナの予算52億円に地盤改良費は入っているか。
○スポーツ部長
現時点では、入っていない。
○竹腰 連
となると、このベース予算52億円から高くなるのは確実になった。

※N値とは
地盤の硬さを示す指標。数字が高い方が強固とされる。数値の目安は以下の通り。
・0〜4 =非常に柔らかい
・4〜10 =“ゆるい”と分類される
・10〜30 = 基礎地盤として扱える
・30〜50 = 中小建造物の建造に耐えられる
・50以上 = 大型建造物の建造に耐えられる

計画の遅れ、原因は

○竹腰 連
 現状で4カ月、計画が遅れている。今後、実施方針を議会に報告するとして、その時点で6カ月〜8カ月くらいの遅れだが、その理由や要因はどういったことがあるのか。
○スポーツ政策室長
 事業者側から「リスク分担などを示して欲しい」と指摘があり、調整している。あわせて、地元から十分時間をかけて周知をした上で説明会をして欲しいとの要望もあり、スケジュールが遅れている現状だ。

 アリーナの当初計画では今年6月に「実施方針」を公表する予定でしたが、いまだに示されていません。計画全体も後ろ倒しの現状です。
 質疑では、広がる反対の声に事業者からもリスクについての懸念が示されていることが明らかになりました。具体的なリスクとして、住民の理解や騒音や渋滞など、近隣への影響への対応が考えられます。市民の強い反発が計画を止めていることが確認できた質疑でした。
 今後も、しっかり、この問題に取り組み、「市民と創る与野中央公園」を目指していきます。

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