資格なし、面接なし、履歴書なし!「タイミー求人」を切る!
はじめに
9月10日に開かれた本会議で、私たちの会派の池田めぐみ議員(浦和区)が、さいたま市の放課後子ども居場所事業(以下、居場所事業)において、スキマバイトアプリ「タイミー」を利用して職員を採用していた問題を取り上げました。
タイミーを通じた採用を行っていたのは、西区の居場所事業を運営するシダックス株式会社で、資格や面接、履歴書の確認がないまま職員を採用していたため、私たちはこの手法に対し、強い懸念を示し、改善を求めてきました。
(参考)放課後こども居場所事業のタイミー採用は適切か?―面接なし、資格なし、面識なしで雇う。
この記事では、池田議員とさいたま市のやり取りを通じて、確認された現状を読者の皆さんと共有できればと考えています。
1.これまでの居場所事業の職員採用は
はじめに居場所事業の職員採用の現状についての確認をする質問に対して、市は、モデル校4校の運営は異なる事業者に委託しており、人材確保の方法も事業者ごとに異なるとし、これまでの採用実績として、複数の求人媒体を活用し、4校で合計25名の新規職員を採用したことが報告されました。
また、問題を指摘した「タイミー」採用については、恒常的なものではなく、臨時的な人手不足に対応するために行ったものであると説明しました。
さらに、「タイミー」で採用された職員に対しては、勤務前に研修を実施し、個人情報の取り扱いや児童との接し方について誓約書を取り交わすなどの安全対策を行なってきたと弁明しました。
2.タイミー採用は今、どうなっているのか
池田議員はいくら安全対策をしたとしても、その日限りの短期雇用では、職員がどのような人物であるか分からず、子どもの安全が十分に確保できないと強調。
保護者や子どもたちが安心して利用できる環境を作るためには、事前の面接や履歴書の確認、そして十分な研修が必要不可欠であると主張し、タイミーを利用した採用は今、どのように運用されているかを質問しました。
これに対し、市は、適切な職員採用方法を運営事業者に求めているとし、タイミーを使った採用は8月9日を最後に終了していると報告しました。さらに、今後は居場所事業で働く職員の採用条件に有資格者を加える方針であることを明らかにしました。
さらに、池田議員は奈良県香芝(かしば)市でのまったく同じ事例が発生し、香芝市長が市議会において「不適切」と表明したことを紹介し、さいたま市の認識を問いました。
市は、明確に「不適切」とは表明しなかったものの、既に採用を取りやめていることを強調し、今後もタイミー採用を認めないと回答しました。
3.課題を残したままの拡大でいいのか
最後に池田議員は、さいたま市がタイミー採用を停止したことを評価しつつ、来年4月から新たに9校のモデル校が追加されることに対して、人材確保の課題が解決されないまま事業が拡大することは、子どもや保護者に安心できる環境を提供できない可能性があると指摘しました。
私たちは、今必要な施策は、市が拙速に事業を拡大する前に、信頼できる人材の安定確保に注力するべきだと提言しています。また、採用基準や研修制度のさらなる強化も重要です。
保護者が安心して子どもを預けられる居場所事業に向けて、引き続き、市議団は一丸となって全力を尽くします。
日々の政治活動や政策についての最新記事をお届けしています!ぜひX(旧Twitter)でもリアルタイムで情報を発信していますので、こちらもぜひフォローお願いします!
https://x.com/REN8912