やりたいことと上手くいくことは一致しないけど、やるしかない
おひさしぶりです。
今日で定額note「書いたもの」は休刊になります。
これまでサポートして下さった皆さん、継続できなかったのは僕の力不足です。申し訳ありませんでした。そして感謝申し上げます。
僕は10代後半から表現者になりたいと思い続けて生きてきました。主に音楽をやりつつも文章を書くことが好きだったのでライター的な事も出来るのではないか、など様々な可能性に自分自身が開かれてると思って20代~30代を過ごして参りました。
noteではそんな自分の作ったものに自分で値段を付けられる事に魅力を感じて取り組んできました。コロナ禍に入ってから始めた定額noteは自分の表現を試していくためのチャレンジでした。
しかしながら商売の惣菜店がコロナ景気からの高止まり状況が続き、物事を考えて書き付けたり、音楽を作ったりするのに支障が出るようになりました。メインの仕事が忙しくなっているのですから良いことなのでしょうけど、元来やりたいと思い続けてきた事が上手くいかないのはなかなか辛いものなのです。
現在メインの惣菜屋業務は父から「好きな活動の拠点になるのでは」という提案で30歳を前にやるようになりました。まあ、生活が出来ていればいいや、位のスタンスでこれまでやってきたのですが、まさかそちらが今のような成功に繋がるとは。
自分が望んだやりたいことは上手くいかず、そう望んだ訳では無いことが上手くいく。人生とは何とも難しいものです。
音楽業の友人なんかも成り行きで作曲の仕事をしていると言ってました。仕事というのはそんなものなのかもしれません。
僕も40代になってこの所「残り時間」について考えます。いやいや、まだそんなこと考えるの早いでしょ、と思われがちなのですが、考えてもみてください。仕事や生活など必要な時間を差し引いた「可処分時間」とでもいう時間て、計算するとすごく少ないんですよ。
僕の場合、誰にも干渉されない自分でコントロール可能な時間がどれくらいあると思いますか?
なんと、多くて1日1時間程度なんです。
休日も何だかんだ生活だったり、妻が一緒だったりで集中して何かに取り組む時間を捻出するのに苦労します。予定もあるし。
そんなことを考えると1週間に細切れに10時間あれば良いくらいなんです。
時間が1日単位で存在してると無邪気に言えるのは学校に行っていた時から、せいぜい20代まで。30代はお店が今ほど忙しくなかったから割と大きく動けていたに過ぎません。
それにいつ自分の人生が終焉を迎えるかもコントロール出来ない大きな問題です。
昨日の韓国の事故でも分かるように若くても思いがけず亡くなってしまう事はよくあることです。実際急死した友人もいます。
残念ながら人間は、いつ終わるかわからない生命と、一日の中の少ない時間を前提に考えていくか、そういう事は一切考えないかしかないのです。
僕は現実は直視する方を選びました。
残り時間をどう生きるか。
僕には子供がいません。
つくらなかった訳ではなく、今から8年前の2014年に妻の胎内で亡くなってしまったのです。
子供を残せなかったという事は、僕の人生における感覚に灰色の部分を定着させています。8年も経過するとそこまで思い詰める事は少なくなってはいますが、それでも全くゼロにはなっていませんし、これからもそれは変わらないと思います。
そんな自分を俯瞰する時に、社会の視線を感じてしまうこともあります。
しかしながらあとは死ぬまで生きるだけだと完全なる諦めモードで生きていくのは、それはそれで辛いものです。お店も永遠に残るものではありません。お店を自分がいなくなっても継続していくように設計し直すという事で「残す」種は撒けるかもしれませんが、僕にはそんな才能はないのではないかと思っています。
自分が出来ることが何なのか完全には分かってはいません。だけど何かを起こす最後のチャンスが今だというのは何となく感じています。
そんな終わりかけの僕が何が出来るのか、何を残すことが出来るのかを考えた時、今一度、10代に夢見た音楽に取り組んでみたいと思い立ちました。
いやいや、これまでもやってきたではないですか。そう思われるかもしれません。
確かに各種ライブで歌う活動はやって来ました。多い時は毎週のようにステージをやっていた事もあります。僕の曲は評判もよく、それぞれの楽曲にファンもついています。
でもそれはその場で消えていってしまうものです。
だからこの少ない残り時間で僕はCDを製作することに決めました。
来年はライブ活動を絞って、作詞作曲と録音に力を注ぐことにしました。
そしてちゃんとリリースして、音楽の歴史の末席にチョコンと居座ろうと思います。
CDの時代では無いのかもしれませんが、物質として音楽を世界に残して、僕の魂を未来に残す。子供を育て成人させて世の中に解き放つように、1枚の魂の盤を作るつもりです。
残り時間という話を書いてきましたが、人生はまだまだ続くんだというつもりで僕は生きていきます。僕が作る表現作品をより多くの人に期待して頂けるように、お店の業務と共に頑張っていきたいと思っています。
というわけで、月額マガジンは終わるけど、引き続き応援よろしくお願いします。
竹田克也
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