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20240816 野外劇身毒丸R 吉野翼企画

夏休み最終日。明日から営業なので午前中は仕込み。台風情報が気になりながら。

午後はご飯食べたあと少し昼寝など。

夜には西戸山の野外劇場シェイクスピアアレイで吉野翼企画「野外劇身毒丸R」を観に行く予定があるものの、台風によってどうなるやらという状況で、公式の発表を待ってた。で、「決行」ということになったんだけど、回避することも実は考えた。高田馬場だからそう遠くないし山手線圏内で予測される気象データ見る限りは、雨は降っても僕の使う公共交通機関には影響ないとは思っていたけど、雨天用装備のことや明日仕事があるとか、まあ色々頭を巡ってしまってね。でも吉野翼がやるというなら付き合うしかない訳ですよ。彼が作る演劇というのはいつも観客というのは「役」なんだよね(当社比)。だから台風が来ようが、僕がいかないで誰が行くんだという気分で出かけた。

入場を待つ列。

僕以外にも奇特な人間がたくさんいた。
それだけこの作品に懸ける想いが強い客が多いということだ。
西戸山公園に隣接する住宅地の中にある円形劇場「シェイクスピアアレイ」は、ここ6年間公演が打たれていなかったそうだ。今回の「身毒丸R」が6年ぶりに劇場としての役がこのスペースに与えられたことになる。
その「初日」が今日だった。

吉野演劇ではお馴染みだが、客入れからパフォーマンスは始まっていた。幕と劇の時間の境界をなくす演出。今回は物販も最初からやっていて、ハイボールとサントラCDを買った。

結論だが、どしゃぶりの雨の中の観劇はめちゃめちゃしんどかった。体も冷えたし耐え難き尿意にトイレにも一度行った。ハイボールも半分くらいしか飲めんかった。
芝居の内容はわかるようなわからんような。概念としての「母」との関係性を問うという寺山修司らしい話だった気がするが、雨が強くなったり弱くなったりの中でずぶ濡れの俳優をずぶ濡れの観客が見ているというシュールな状況を、傘を差した近隣の人が覗いているのを見てしまったりで、自分が何を観ているのかよくわからなくなった。さすがにこれは意図を超えたものだとは思うが、僕の脳は演劇と現実の境界が雨によって崩壊していた。

吉野翼の演劇は観客にも容赦ない。演劇を見守る観客という役割を演じ、なおかつ野外劇ということもあり観客も明らかに観られていた。今回も観客はサービス受容者であるようで演劇の一部てあった。その気付きは実は普遍的なもので、普段の生活の中でも人は演じているし、場によって演じ分けている。演劇を観るということは、劇を通じて自分自身との対話でもある。

Twitterで雨が演出のように降ったり止んだり強くなったり弱くなったりした、と書いている人がいた。そう思えなくもなかった瞬間もあったよ。だけどやっぱずーっと降ってた。そんな都合よくかっこいいものではなかったし、とにかく夏なのに体は寒かった。変なテンションになるし。そして伝説へ…。

終劇後、速やか撤収の演者たちと屋根のあるところで帰り支度する客とが「お疲れ様でした」と挨拶していたのは、感想云々の前にこの地獄のような環境を共に乗り切った達成感があった。こんな演劇体験もあるんだなぁと僕は冷えた体を震わせながら納得していた。

↑は帰宅時に興奮冷めやらぬうちにまとまらない感想をつぶやいた配信。

今回、音楽担当みづうみのなすひろし君のバンドQooSueと来月開催する竹田主催ライブのチラシを折り込ませて頂きました。吉野翼企画さまに感謝です。
劇伴とは違ったアーティストなすひろしの音楽を観劇した皆様にも是非聴きに来て頂きたいです。

チケットはPeatixで発売中!


帰宅後は速やかにシャワー。
そしてうどんを茹でて夕食。
風邪引かないようにしないとだ。

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