脱炭素への投資とCO2再利用
本日(4/23)の日経新聞の朝刊記事から気になったことを書き出してみました。
【要約】
・30年時点の1年間で政府や企業、個人などが投じる最低限の費用を分野別に取りまとめたもの
・設備増強がメインだが、水素などポータブルな燃料への投資には足踏み傾向がみられる
・早期に投資を決断できるようインセンティブを与える仕組みも整える
・現時点でも欧米には後塵を拝しており、国際競争力の強化が急がれる
【所見】
単一年の額としてはこんなものかといった印象。最低限の費用とのことで、1.5~2倍は期待できるのでは。水素、アンモニアについては、記事にもあるように、投資分を回収できるのかかなり微妙と考えられるが、イノベーションに期待したいところ。
【気になる】
興味を惹いたのは、CO2の再利用(カーボンリサイクル)に関する研究開発が想定されている部分。近々の記事でいうと以下のようなものだろうか。
・ごみ焼却のCO2、産業ガスに利用 東ガスや三菱重工など
→焼却場のCO2を回収し他用途に利用
・空の脱炭素へANA・JALが再生燃料争奪 安定調達へ国産
→CO2を還元し水素と化合して燃料とする
・CO2から食品や燃料 水素細菌、脱炭素で脚光
→様々な用途が期待できる水素細菌の培養に使用
ひとつ目はCO2を回収する技術、残りはCO2を実際に利用する技術の開発にあたる。回収技術に関しては、日本は世界でもかなり進んでいる方であり、こちらは今後の強みとなるのではないかと考えられる。実際の利用に関してはやはりコストが問題となるようで、需要の創出への努力が必要となる。つまり既得権をいかにこじ開けるかということ。政府も規制緩和などで新技術が幅広く試行され最適なバランスで定着するように働きかけてほしい。
参考:CO2削減の夢の技術!進む「カーボンリサイクル」の開発・実装(資源エネルギー庁HPより)