石元泰博写真展
オペラシティで開催されている
「生誕100周年 石元泰博写真展 伝統と近代」2020.10.10-12.20
に行ってきました。
投稿をさぼっていたので久しぶりの記事です…。まだ何をどう書いていこうか、まったくまとまっていないので、とりあえず展覧会の感想を。汗
石元泰博の写真集で有名なのは、桂離宮を撮った『桂』や『シカゴ、シカゴ』など。
白黒写真が印象的な、石元の写真。
そんななかで、私が印象的だったのは、カラーフィルムをズラして重ねたようなカラフルな写真作品もあったんですね。
これは、バウハウスの影響をうけていることがよくわかる作品なんだそうで、以前見た展覧会からもわかりました↓↓↓
○恵比寿の写真美術館、TOP MUSEUM にて
「生誕100年 石元泰博写真展 生命体としての都市」
2020.9.29-11.23
○東京ステーションギャラリーにて
「開校100年 きたれ、バウハウス 造形教育の基礎」
2020.7.17-9.6
オペラシティーアートギャラリーの展覧会では、建築の写真も良かったです。
私、建築家にはうといので、おそらく有名な建築家の建築でしたが。
唯一わかったのが、丹下健三。
しかも白黒写真なのがまたカッコイイ…。
そして、終盤の部屋には、「両界曼荼羅」の写真インスタレーション。こちらは、かなり見応えがありました!
一瞬、現代アートかと見間違うほどで、いつ作られたかと思っていたら、もともとは70年代の作品だそう…。
ダイナミックに接写拡大された写真がパネル展示されています。
まるで、曼荼羅の世界に自分が入っているかのような錯覚もおぼえる作品でした。
石元の写真集『シカゴ、シカゴ』からもわかるように、石元は、アメリカのニュー・バウハウスで写真を学んでいます。
ドイツの政治体制の影響を受け、ドイツ国内でも、バウハウスはヴァイマールからデッサウへ移転しています。その後、ニュー・バウハウスは、バウハウス閉校後、写真家ラースロー・モハイ=ナジによって設立されました。
ニュー・バウハウスでは、モハイ=ナジによるアートにテクノロジーを取り入れた、新しい教育だったそう。まさに写真技術のことですね!
その後、石元泰博は、東京造形大学でも教鞭を執っていたんだそうです。
東京造形大学は、もともと桑沢洋子が設立した、桑沢デザイン研究所が始まりで。桑沢が影響を受けたバウハウスの理念を汲んでいます。
造形大のロゴや建築、授業構成など、いたるところにバウハウスの思想が込められています。
(…そして、さりげなく私の母校でもあるわけです。)小声)
石元の奥さんは、草月流の方だそう。
いけばな草月流は、美術館の展覧会などでもお名前をよく拝見します。
個人的に、なんだか感動してしまいました。
写真がメインなので、石元泰博の仕事がとてもシンプルにまとまった展覧会です。
時代の瞬間を切り取る、写真の格好良さ。石元泰博、写真の世界よりバウハウスの風を感じた展覧会でした。
※展示室内の写真は、展示室にある撮影可能箇所の枠内から撮ったものです。