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フィルムカメラとキャノンデミについて

十数台持っていた時期もあったフィルムカメラ。
しかし現在手元に残しているものは3台となった。


フィルムカメラにはそれぞれ個性があり
容姿はもちろんのこと

・シャッター速度
・絞りの値
・フラッシュの有無
・セレン光電池
・オートフォーカス
・ハーフカメラ
・シャッター音

千差万別に特性や時代背景を持ち合わせている。

一度沼ってしまったが最後、いろんな機種に興味を持ってしまい、自らの手で触れて巻上げ、シャッターを切りたくなる。


使うものだけを持っていたい。


そんな自分の生き方みたいなものに気づく瞬間があった。

使わずにずっと放置していることが申し訳ないということ。また、動くからこそカメラにはカメラとしての意義があると思う。

フィルムカメラのほとんどは露出計が壊れている場合が多く、生きているものを探すか、別途露出計を用いる必要がある。

ただでさえ重量級な機械式のフィルムカメラを持ち歩くこと、瞬きのその刹那にいちいち露出を測って、合わせて撮ることなどは困難である。と思う。

だからこそ自身の感覚が大事であって、そのカメラ、フィルムのISO感度に合ったシャッター速度、絞り値、を知り、見極める必要があるのではないかと思う。

十数台全てを頻繁に使い、特徴を記憶することは自分には難しく感じ、たくさんあったフィルムカメラを少しづつ、精査しながら手放すことを決めた。

現在手元に残っているカメラについては、また別の機会でまとめたい。

今回は直近で手放すこととなったキャノンデミについて綴りたいと思う。

「Canon demi ee17」

控えめに言って、このカメラは最高である。

コンパクトに容姿が洗練されていながらも、性能面では、解放f1.7、シャッター速度はBから500分の1まで、さらにはハーフフィルムときている。

写りは繊細で、絞りが作り出す独特な四角いフレア
フィルムカメラ"らしさ"の詰まった素晴らしい機械である。

豊島の波打ち際
境界線の曖昧なフレア
パキッとしたフレア

ではなぜこれと別れることとなったのか。
それはOlympus pen ftを所持しているからだ。
デミに唯一足りなかったとするならば、それはピント合わせである。

このカメラは目測で距離を測り、ピント調節する必要がある。その点、pen ftは同様のスペックを持ち、サイズはやや大きくなるもののファインダーを覗きながらピントを正確に合わせることができる。

どちらを持ち歩かと持ち歩くかと言われれば、pen ftが常勝した。

性能が被る上位互換を持ち合わせていたのだ。

しかし、手放すことを考えてからも、踏ん切りがつかないでいた。だからこそ、出品する際にはかなり高額な値段をつけてやった。今一度考える時間がほしかったのだろう。

しかし、こんな時に限ってすぐ売れてしまうのだ。

忽然と来た別れに準備がまだできていなかった。
今までデミで撮ったフィルムを見返すと、そのカメラの持つ性能が、その素晴らしさがひしひしと感じられた。

現在悔いは無い。。ことにした。

共に旅に出て、遠くはベトナムまでともに写真を撮りに行った戦友である。

ベトナムの夕空に舞う無数の凧
スクーター4人乗り

きっとまた新しい人の手に渡り、素晴らしい写真をフィルムに写していくのだろう。そうであることを切実に祈る。

カメラをまた1つ手放した直後、フリマサイトでお勧め欄に出てくるミノルタのフィルムカメラに興味が出てしまった今日この頃。

当分は買わないぞ、と心に誓った。

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