SNSのこと嫌いになって欲しくないなぁと思った話
中小企業診断士という資格や活動って、本当に幅の広いものです。
普段の活動の延長ということもあるのか、私の場合、音楽系・芸能系の皆様とご一緒したり、時には支援したり……ということも、あります。
彼ら彼女らの多くは事務所に所属するか、事務所とエージェント契約するか。
自分で自分を経営しているという点では、個人事業主であり、プロデューサーなのです。
そんな人たちから「先生とのやり取り、LINEに変えてもいいですか?」と言われることが数件続きました。
何年もX(旧Twitter)・インスタグラム・Facebookといった、いわゆる“三大SNS”のDMを使って、特に問題なくやり取りできていたのに、です。
で、彼ら彼女らから理由を聞くと、こう言うのです。
「他のDMに埋もれて先生からの大切な連絡を見落としそうで……」
彼ら彼女らに何が起きているのでしょう?
◆ SNSのDM事情
彼ら彼女らのファンと思われる人たちから、本当に多くのDMが来るのだそうです。
「頑張ってください!」「応援しています!」といった軽いものもあって。
それはそれで嬉しいとのことでしたが、中には、自分がその人の彼氏か彼女のように振舞ったDMが数分おきに来ることもあるそうで……。
もちろん、彼ら彼女らは、見ず知らずの人から来たDMには反応しないし、余程ひどい時にはミュート機能を使うといった対策をしています。
そんなにひどいのならDMそのものを無視すれば……という声もあるかもしれませんね。
しかし、時に、リアルで本当にお世話になっている仕事関係の人からのDMもあるので、DMを完全に無視するわけにはいかない、というのです。
インターネットニュースで、歌手や俳優が「SNSを止めます」と発表したことがニュースになりますが、私にとっては遠い世界のことのように感じていました。
そのような中で、今回、似たようなことが私の周りで続いたことで、私にとってもSNSのDM機能のあり方を再度考えるきっかけになりました。
◆ 距離感の変化
自分のこと、商品サービスのことを知ってほしくて、SNSを使う。
そんなことが、普通の世の中になりました。
私自身、定期的に担当させていただいているSNS活用講座の中で、「積極的に使っていきましょう!」とお話ししています。
ただ、SNSを介して容易に多種多様な人と繋がれるようになったからこそ、距離感にバグが起きているのではないかと感じることが増えました。
容易に繋がれるからこそ、その言葉をぶつけた時に相手がどう思うのかといった想像力も、なかなか働きにくくなっているのかもしれません。
◆ Facebookはどう使う?
やはり「先生とのやり取り、LINEに変えてもいいですか?」という内容だったのですが、こんなプラス情報もあったのです。
「FacebookのDMに“初めまして。いつも応援しています。今度食事に行きませんか?”って定期的に連絡が来るんです」と。
すると、その会のメンバーの一人で、某キー局の広報さんが、その話を聞いた瞬間、食い気味にこう言うのです。
「20代の男性が20代の女性をナンパするのにFacebookのDMを使うっていうこと自体が、ナイわ〜〜」
Facebookって、ここ数年で、仕事の話をする場・仕事関係の人と繋がる場という形に大きく変わった印象です。
「Facebookはオワコンか?」みたいな話も聞きますが、実際にFacebookでBtoB案件の広告をまわしていると、今でも良質なリードは獲得しやすいです。
先ほどの某キー局広報さんがあのような言い方をしたのも、「Facebookはビジネスツールなんだから、そんなツールでナンパするな」ということなのでしょう。
SNSを使わない日なんてないーー今、それが日常です。
だからこそ、自分にとっても周囲にとってもプラスになるような使い方をしたいものです。
……そんな話も、今週末から始まる創業塾で、していきます!