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公務員がSEになる時代:ノーコードで業務を変える方法
半年ほど前から、公的機関の申込手続きを効率化するため、ノーコードツールを活用した業務システム開発に着手しています。ノーコードツールとしてkintoneを活用しました(詳細はこちら: 公式サイト)。」従来の申込手続きでは、申込者が1件の申請を完結させるために何度も庁舎に足を運ぶ必要があることと申込に関するデータの入力効率の悪さがが大きな課題でした。業務改善に興味がある公務員の皆さんに向けて、私の取り組みとその成果をお伝えしたいと思います。
1. 業務改革の出発点
最初に着手したのは、現在の業務フローの可視化です。私は、組織を横断するスイムレーン図を用いて、業務プロセスを大きな紙に描き出しました。この手法を使うことで、部門ごとの役割や連携ポイントが一目でわかるようになり、課題と対策を具体的に議論するための叩き台ができました。この図を基に部署内で話し合いを重ねた結果、全体的な業務改善の方針を策定し、さらに組織の幹部からの承認を得ることができました。
2. データ準備とアプリ設計
次のステップは、kintoneアプリの構築に向けたデータの準備です。現在使用しているExcelファイルを精査し、後の集計作業で実は使われていなかったデータはアプリに移行しないこととしました。また、データ型や表記の不統一を修正し、クリーンなデータに整えました。
その後、これらのデータを基にしてアプリの設計図を作成しました。この設計図は、アプリ構築の道しるべとして機能し、効率的な開発を可能にしました。
3. 新システムの導入準備
アプリ完成後の運用プロセスでは、特に丁寧さが求められます。新しいシステムへの移行には抵抗が伴うため、私は職員向けの説明会を開催しました。この場で、業務全体の最適化と職員自身が得られるメリットの両方について説明し、システム導入に対する理解と共感を得ることを目指しました。
また、kintoneアプリのプロトタイプを実際に試してもらうことで、操作性の確認と問題点の抽出を行いました。このプロセスで、ブラウザの拡大機能を常用している職員がいることが判明し、それでも見やすいレイアウトへの調整を行いました。こうしたフィードバックを取り入れることで、より使いやすいシステムを構築できました。
4. ノーコードツールの可能性
今回の経験を通じて感じたのは、ノーコードツールを使うことで、プログラミング知識がなくてもシステム開発が可能になるという点です。システム導入にはお決まりとも言えるプロセスがあり、その流れを押さえておけば誰でも簡易な業務システムを内製化できます。
業務改善を考えている方には、まずは業務フローを書き出してみることをおすすめします。どのような課題があるかを明確にすることで、適切な解決策が見えてきます。ノーコードツールの無料トライアルを活用すれば、手軽にプロトタイプを作成し、自分たちの業務に合ったシステムを試行錯誤することが可能です。
公務員として日々の業務改善に取り組む皆さんが、自らノーコードツールを活用し、課題解決に挑戦する一助となれば幸いです。