セブ島留学が人生の分岐点だったのかもしれない

2017年の今頃、ボクはセブ島で短期の語学留学をしていた。振り返ってみると、その経験が人生における重大な転機であったように思う。もしあの時、セブ島に行かなかったら、今のボクは米国公認会計士(USCPA)の資格を手にすることも、今のワイフと巡り合うこともなかっただろう。

当時、大学生でありながらブロガーとしても活動していたボクは、ブログの実績で留学費用を免除され、渡航費のみでセブ島へと旅立つことになった。大学受験以来、英語に真剣に向き合うことはなく、むしろテクノロジーの進化で英語が不要になる未来さえ夢想していた。だが、なんとなく「再び英語に挑んでみよう」という心境に至り、その未知なる世界へと一歩踏み出したのだ。

セブ島での短期留学はまさに「スパルタ」そのものであった。学校が運営する寮に滞在し、日々の暮らしはすべて英語で営まれた。朝から晩まで英語漬けの毎日、日本語の使用は厳禁。その環境は英語が全く話せないボクには試練であり、苦闘の連続だった。ディベートコンテストに軽い気持ちで参加した際には、覚えた英語がすべて飛び、観衆の前で言葉を失った。あの時の悔しさこそが、ボクの英語学習への情熱をかき立てる契機となったのだ。

そして何よりも、この留学がもたらした最大の恩恵は、今のワイフとの出会いという、運命の導きだった。セブ島での経験が英語学習の原動力となり、それが結果としてUSCPA取得への道筋をも切り拓いてくれたと感じている。今でも英語が得意とは言えないが、留学前のボクの英語力を「1」とするなら、留学後には「10」には達しただろう。全体を「100」とするなら、今の自己評価は「40」程度かもしれない。それでも、少しずつ自信が積み上がり、USCPA取得に向けた確信へと繋がったのだ。

無論、USCPAの資格取得は決して容易ではなく、苦難の連続だったが、それはまた別の物語としよう。もしセブ島で英語を学ぶ機会がなかったなら、USCPAを手にした今のボクも、今のワイフと寄り添うボクも存在していなかったかもしれない。最近、友人がセブ島に留学するという話を耳にして、改めてあの島について思索を巡らせた時、こんな感慨が胸に溢れたのだ。

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