世界最大の海運会社4社すべてがサイバー攻撃を受けている
9月28日、フランスの海運大手CMA CGMがランサムウェア攻撃を受けたことで、世界の海運大手4社すべてが2017年から過去4年間にサイバー攻撃を受けました。
■APM-Maersk - 2017年にNotPetyaランサムウェア/ワイパーによって
数週間にわたりダウン。
■Mediterranean Shipping Company - 2020年4月に無名のマルウェア
により、同社のデータセンターが数日間ダウンしました。
■COSCO - 2018年7月にランサムウェアによって数週間にわたってダウン
させられました。
業界のトップ企業がこのように集中的に攻撃されている業界はなかなかありません。
特にセキュリティ対策が弱い業界ではないはずですが、攻撃にさらされている、ということと、被害にあったときに対外的に公表せざるを得ない環境である、ということも一因になっていそうです。
また、攻撃をされているのは「船」ではなく、「海運システム」である点も興味深いです。
船自体にも多くのシステムがあり、過去に攻撃を受けた事例も報告されていますが、実際に大きな被害を与えることができるのは、陸上のシステムに対しての攻撃ということです。
これまでは「船のサイバーセキュリテイ強化」が「自動運転」と同義で重要視されてきましたが、少なくとも海運業者は船舶よりも陸上のシステムのサイバーセキュリティ強化を推進することが優先事項と言えるようですね。