早期解散なら自民党大敗を予想

もうすぐ石破政権が誕生しますが、なんと、10/27投開票を軸に衆議院解散を画策しているというニュースが出ました。
私は、早期解散なら自民党は大敗すると見ていますので、ちょっと早いですが、2024秋を想定した衆議院選挙の予想をしてみたいと思います。


選挙視点で総裁選挙を振り返る

 まずは、2日前の自民党総裁選挙を振り返ってみます。
 1回目の投票において、高市氏が国会議員票でも党員票でも、石破氏を上回ったのにもかかわらず、2回目の投票で140以上の多くの国会議員票が石破氏に上積みされました。
 私の考えでは、後の選挙のことを考えれば、石破氏に投票することは自滅行為にしからならないため、当然高市氏が勝つと思っていました。
 しかし、複数の識者の解説によると、石破氏に投票した多くの議員は、石破総理でも選挙は勝てると考えたようです。
 そして、総選挙が終わってすぐに、早期解散の動きがでていることから、2回目投票で石破氏に投票した人達は、本当に石破総理で選挙に勝てると考えたようです。
 その根拠は、石破総理であれば、自民党支持層に加えて、左派からの票も期待できる、ということのようです。
 私は、この意見には全く賛同できません。
 私は、大きく3つの点から、石破総理の自民党は、秋の衆議院選挙で大敗すると思いますので、以下に記します。

根拠1:刷新感がない。

 選挙の勝敗を決めるのは、有権者の中で、最も比率の高い無党派層の動きです。
 最近の自民党総裁選挙フィーバーで、何か勘違いしている人が多いかもしれませんが、無党派層にとっては、相変わらず自民党=裏金議員というイメージだと思います。
 無党派層のそのイメージを払拭する唯一の手段は、自民党総裁を刷新感のある人に変えることでした。これに該当するのは、若手か女性の二択だったと思います。
 67歳男性で、自民党総裁選挙に5回も挑戦しているThe自民党の石破氏では、刷新感は皆無です。石破氏は、長く党の要職や大臣はやっておらず自民党の中でも非主流派だったのですが、無党派層でそんなことを認識している人は、ほとんどいないと思います。
 裏金問題勃発から1年も経っておらず、自民党総裁がThe自民党の石破氏になったことを考えれば、無党派層が自民党に戻ってくることは、まずないと思っています。

根拠2:経済の悪化が危惧される。

 自民党総裁選のあった9月27日のマーケットの動向は注目に値します。
 第一回投票で高市氏が1位になると、日経平均は押上られ前日比約900円高で終値をつけます。しかし、その後、第二回投票で石破氏が勝つと、日経平均先物が急落します。
 このマーケットの動きに敏感に反応する有権者も多いと思います。
 選挙までに石破氏がどんな政策を打ち出すかわかりませんが、緊縮、増税路線が見えると、マーケットはさらに悪い反応を見せます。
 多くの国民にとって、経済は最も重要な関心課題であり、これが投票行動に現れることで、石破総理の自民党には悪影響しかないと思っています。

根拠3:高市氏を支持した自民党支持層の落胆

 今回の自民党総裁選で、多くの党員が高市氏を支持しました。なぜか毎回党員に人気のある石破氏ですが、その石破氏を超える党員に高市氏が支持されたことは、驚くべきことでした。
 しかし、2回目の投票で、そんな党員の思いを無視して、140以上の国会議員が石破氏に投票しました。
 このことに納得できない党員や自民党支持層は非常にたくさんいると思います。なかには、今回のことで自民党に見切りをつけて、党員をやめた人も多いようです。
 自民党は真二つに割れたと表現する人もいました。
 そんなわだかまりが、おさまらないうちに選挙をすることは、決して自民党にとってプラスにはならないと思います。
 そして、注目すべきは、高市氏を支持した党員は都市部に多く、一方で、地方にいくほど石破氏の支持層が多かったということです。
 衆議院選挙の定員はおおむね人口比例で決まります。都市部ほど定員が多くなるのですが、高市氏を支持した党員や自民党支持層は、果たして、自民党に投票するでしょうか?
 私は多くの自民党支持層が今回の総裁選の結果を受けて、自民党を見限ることになり、それが次の選挙では一番顕著に表れると思います。

最後に

 以上3つの根拠で、早期解散なら自民党は衆議院選挙で大敗すると考えています。ずばり自民党の過半数割れは確実とみており、下手したら政権交代になると思います。
 立憲民主党の代表が野田氏になったことも、自民党には逆風とみています。泉氏では頼りない印象が強いですが、過去に総理経験もある野田氏が代表になることで、立憲に投票することに躊躇しない人が増えると思います。
 さて、石破政権は本当に早期解散で動くのでしょうか、今後を注視していきたいと思います。

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