あなたが後輩や同僚から、”基本”契約書のひな形ってない? と聞かれた際の、理想的な回答例とひな形を提案します。
おつかれさま!
基本契約をつくりたいんだって?
じゃあ、以下に、一般的な基本契約書のポイントについて説明するね。
基本契約でつまづかないために
契約書の内容は、あたりまえだけどできるだけ具体的に記載することが重要だよ。誰が読んでも十分理解できるように工夫してね。
あ、「どうやって具体化したらいいのかわからないよ!」 ってときは、以下の記事で紹介しているやり方が参考になると思うよ。後でチェックしてみてね。
https://note.com/takecyan/n/nc8da51accf17
一般的な注意点
基本契約とはなにかについて
僕の経験上、契約書の初心者が最初につまづくのが、「基本契約」への正しい理解だよ。
そもそも基本契約のしくみがよくわかっていなくて、ひな形を読んでも本質的な理解にたどりつけないか、かえって混乱してしまうことがあるんだ。だから念のため基本契約の意味を本当に理解しているかどうか、いまいちど確認してね。
基本契約とは、同種の取引を同じ取引先と複数回にわたって行うときに、あらかじめその契約の基本的事項について契約しておくことで、都度の具体的な発注(個別契約)を簡易な方法で締結するための契約手法だよ。
簡単にいえば、材料の仕入みたいな、反復継続的な売買に便利なやりかたっていうこと。通販サイトにアカウントをつくっておけば、次回からの入力が楽になるのに似ているよね。
売買の目的物について
今回は何を売買するのかな? 基本契約書の場合、具体的に何を売買するのかはその都度の個別契約で決めればいいから、おおまかなカテゴリーで大丈夫だよ。くりかえしになるけど、基本契約は都度の発注に先立って、あらかじめ締結する契約だから、具体的な発注内容までは書かない。ただ間違いなく目的物が特定できるようにしておかないと、あとでトラブルのもとだから、製品カテゴリーや部品だとかの範囲は書くべきだね。
支払について
金額は個別契約で決めればいいけど、支払条件や支払方法などは一般的にあまり変わらないから、基本契約で規定してしまったほうが便利だよ。代金以外にも、もし送料などの負担があるようなら、それもどちらが負担するのか確認できるようになっているとベターだね。契約当時は気づかなかったけど、契約後に、思わぬ費用負担が発生することがわかったりすることもあるから、要注意。
納品や納品後の条件について
基本契約ではあっても、基本的な性質は売買契約だから、納品期限、納品場所、配送方法、貨物保険、検収方法などが重要になってくるよ。もちろんケースバイケースで個別契約にて定めるとしてもいいけど、一般的には納入や検査については基本契約でカバーするのがいいかな。あと、納入後と言えども売主には一定の担保責任があるとされているから、契約不適合責任に関する条項も規定しておきたいね。
以上が、基本契約書についての基本的なことだよ。何かわからないことがあったら、気軽に聞いてね。
え? 「いいからひな形をくれ」だって?
・・・そういうと思って、用意しておいたよ。
Wordでもダウンロードできるようにしておくから、少しでも参考になればいいな。
Wordファイルダウンロードはこちら。
追伸
実例に基づく推奨ひな形を多数ご提供しています。ぜひこの機会にあわせてご覧ください。