フリーランスのためのビジネスの守り方【未払金を確実に払ってもらえる、督促の方法】
代金を支払ってくれないお客さんがいたとき、どうしていますか? どのように連絡をとっているでしょうか。個人的な経験をご紹介することで、あなたのビジネスを守る参考にしていただければと思います。
私はこの方法で請求しています
期日に振込みをしてくださらないお客さんというのも、たまにおられます。本当は、1割でもいいからなるべく前金をもらうことが有効です。ただ原稿料などは業界慣習的にもかなりゆっくりしていますから難しいですよね。
なぜ支払ってくれないのか、ですが、単純に「忘れているだけ」の場合がほとんどです。
よって、ほとんどはメールで連絡を入れるだけですぐに対応してもらえます。遅れているとはいっても絶対にけんか腰ないいかたや、強気な言動はしない方が、後々良好な関係を維持できます。
私ならたとえば以下のようなメールを送ります。
いつもお世話になっております。
○○です。
先日は〇〇のお仕事を頂戴しまして、
誠にありがとうございます。
私も勉強になりました。
ところで先日メールにてご請求書をお送りしたのですが、
そちらは届いておりましたでしょうか?
お忙しいところ恐れ入りますが、
お手すきの際にご確認いただけましたら幸いです。
ちょっとお尋ねするだけの簡単なメールですが、これで8割ほどは対応してもらえます。残りの2割ほども支払遅延にはなりますが、つとめて冷静に、いわば「大人の対応」で解決しています。とにかく感情的にならずに淡々と処理しましょう。
メールに反応が無いときは?
メールをしたのに反応が無く、振込もない。そういう場合でも、私ならいきなり電話するのではなく、二度目のメール等で先に了解を取り付けます。そのうえで電話をかければOKです。なるべく失礼にあたらないようにするということですね。
あまり間を置かずに請求することと、繰り返しになりますがここでもけんか腰ではなく、あくまでも丁寧に対応することをこころがけます。先にキレてしまったら負けです。
いつもお世話になっております。
〇〇です。
先日の、〇〇のお仕事の代金につきまして、
一点確認したいことがあります。
後ほどお電話差し上げますので、
お忙しいところ恐れ入りますがお話させてください。
取り急ぎご連絡まで。
こういったソフトなメールの後で電話をいれます。もし相手が直接対応してくれなくても、伝言を残せばOKです。これでほとんどのケースは丸く収まっています。
督促も業務のうち
お仕事の対価とはいえ、フリーランス側の気持ちとしては、なんとなく請求(督促)するのは気が重い、なんてこともあります。請求って億劫ですよね。
「なんで払ってくれないんだろう」と考え込んだり、感情的になったりしますが、悩む時間はかなりもったいないです。なぜだろうかなどと考えるくらいならその時間で、メール一通送ってしまったほうが成果につながります。そして、これも業務のうちとわりきって経験するうちに不思議と慣れてきます。くれぐれも怒りに任せて暴言を言ったりしないこと。逆に不利になる可能性があります。
なあんだまた精神論か
意外とつまらない結論だった、と思われたでしょう。でも騙されたと思ってやってみてください。原理原則ってシンプルなものです。私も何度も経験して、結局は地道なものだったんだと実感しています。テクニックを追い求めたときがありましたが、法的な手続きを使おうとしても意外と時間がかかるものだし、内容証明を送ってもそれ自体には効果が無いことがほとんどです。後の裁判などを見据える場合に「やりとりの記録を残す」ためには有効ですが、内容証明だから返済されるというような魔法ではありません。払わない人は、通知方法を変えても払いません。
督促状のサンプル
お支払いについて
〇〇 〇〇 様
前略 貴殿に対し〇年〇月〇日付の業務委託契約にもとづく報酬金〇〇万円につきまして、再三ご請求していますが、本日に至るまで送金の確認ができません。本来の期日より〇か月が経過しております。つきましては下記銀行口座宛に至急お振込みください。取り急ぎご通知申し上げます。
〇〇銀行 〇〇支店 普通口座 〇〇
もしかしたら今は嫌な気持ちかもしれませんが、気持ちで負けずに頑張ってください。根気よく請求することと、感情的にならないことが最大のコツです。