色を感じるメカニズム
なぜ今までこんなに当たり前にあった色の凄さに気づかなかったのだろう。
色は太陽からの贈り物ということを理解した私は、より一層自然からのエネルギーの凄さを感じることができました。
そしてふと思ったのです
『なぜ色を感じることができるのだろうか』
可視光線という電磁波を認知し、自分の受け取り方で色を感じているということは理解しましたが、なぜ光を色として認識することができるのか。
眼球の奥には宇宙が広がっている
以前、眼科外来で看護師として勤務していた時に眼科看護師歴が長い師長さんから教わった言葉がふと蘇ったのです。
『卵よりも小さい人間の眼球の奥には大きな宇宙が広がっている。ひとりひとりの世界が映っているんだよ』
当時、あまりピンときていなかった私だったが師長さんの言葉が今はよく解る気がするのです。
人間の眼はカメラと構造がよく似ていると言われます。
紫外線と赤外線の間にある可視光線。光は眼の視細胞によって電気信号に変換され、それらが脳へ送られ色や明るさを知覚し認識するのです。
直径24mmの球体のにはおっきな宇宙が広がっていますね。
色の数は1000万色以上?!
「色」というと、赤、オレンジ、青などのカラフルな色を思い浮かべる人もいれば、黒や白を思い浮かべる人もいると思います。
同じ「赤」でもオレンジに近い赤もあれば、赤紫に近い赤もあります。このように、各自がイメージする色だけを並べてみても、色の数は相当数にのぼることが考えられます。
人間は、1000万色以上の色を識別することが可能だという説があります。この膨大な色の世界を、どうのように伝達し整理していくのか、小さい球体の大きな宇宙の不思議はますます膨らんできました。
色の三属性
色の特性 色相 明度 彩度
色は3つの特性を持っており、これを「色の三属性」と呼んでいます。
色相・・・色の違いを感じさせる特性として最も大きいもので私たちが色そのものを感じている「色み」のこと。この色の関係をわかりやすく示したものが、「色相環〜カラーサークル〜」というものです。
明度・・・色の明るさを感じさせる特性。明るい色は明度が高く、暗い色は明度が低い。
彩度・・・色みの鮮やかさについての特性。
色を言葉で表す方法
それぞれの認識によって色は認識されると話しましたが、基本的な色名は共通とし「系統色名」があります。これが一般的に言われる色の名前ですね。簡単な言葉によって系統的に体系化されたもので、日本工業規格は有彩色260色、無彩色を90色の合わせて350色を「色の名前」として名付けているのです。
なるほど。人間が「色」を感じるメカニズムがだんだんわかってきたような気がします。
そしてふと思うのが、こんなにも身近にある色の見え方が与える影響は、私たちの心理状態にも大きく影響しているのではないかと考えています。小さな球体の奥に広がる大きな宇宙について引き続きお話していきたいと思います。
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