若年性の緑内障で手術する話
40歳以上の日本人の20人に1人が罹患していると言われる緑内障を患いまして、手術することになりました。ネットで調べても手術に関する情報があまりなく、素晴らしいチャンスということで記録してみます。
発覚した経緯と症状
約3年前、38歳の時に受けた人間ドックで「緑内障かも」と言われて眼科に行ったところ、本当に緑内障でした。人間ドックの眼底検査(目に光を当てて写真を撮るやつ)で見つけてもらった形です。
緑内障は何らかの原因で視神経が機能しなくなり、視野が欠けていく病気です(緑内障の症状)。盲点が増えていくような感じなのですが、普通の生活で盲点が気にならないのと同様に、自覚症状はほぼありません。なので緑内障にかかっていることに気づいていない人が多いそうです。
ちなみに放っておくと失明します。以下のサイトで簡易にセルフチェックができます。
原因
緑内障の原因として医学的な証拠があるのは「眼圧が高いこと」。眼球は中に溜まっている水によって球の形になっているのですが、中の水が正常に排出されず溜まっていくと、眼球が弾力を失い硬くなっていきます。これが眼圧が高い状態です(目に風をブシュっと吹きかけられる検査は、風によって眼球がどれほど変形するかを測っているそうです)。
ちなみに眼圧は通常20以下が正常値なのですが、私は10〜13。「眼圧高くないやん!」と言いたいのですが、正常眼圧緑内障といって緑内障患者の7割がこれらしいです。
担当の先生に聞くと視神経の強さに個人差があって、眼圧が高くて平気な人もいれば、私のように眼圧正常でも視神経がやられる人もいるとのこと。繊細なんですね、きっと。
対策
機能しなくなった視神経は修復されることがないため、症状を進ませないことが唯一取れる対策です。眼圧をとにかく下げるように手段を講じ、症状が進んでいないかを定期的にチェックします。
私の場合は3ヶ月に1回程度 眼科に通院しつつ、処方された目薬を朝と夜の2回 点眼していました。この目薬、とにかく目が充血するので「目、大丈夫!?」とよく聞かれるのですが、「シャワーを浴びながら泣いてた」と言うと納得してくれました。
手術を行う判断
点眼で対策をずっと続けて眼圧は安定していましたが、半年に1回程度の視野角の検査では本当にわずかではあるものの症状が進行している状況でした。視野角の検査は体調や目の状況にとても影響を受ける(花粉症の症状がひどい時には視野角のせいじゃなく見えにくい時があるなど)ので、症状が本当に進行しているのか、単に調子の悪い日に検査を受けているのかは判断が難しいところなのですが、前述の通り死んだ視神経は元に戻りません。早めに手を打つに越したことはないということで、手術をすることになりました。
手術について
私の手術は「繊維柱帯切開術」。簡単にいうと、眼球内の水が排出される部分を切開して水はけを良くする方法です。術式は「繊維柱帯切除術」や「エクスプレス手術」など色々あるようで、状態や進行度合い、年齢によってリスクとリターンを考えながらやり方を決めるそうです。
私の場合は年齢が若くて症状は一定進んでいるものの劇的な悪化はないため、術後のリスクが低い方法を選択することになりました。担当してくれた先生いわく「将来的にはハイリスクな手術が必ず必要になるけど、それをできるだけ遅らせるために、いま手を打っておきましょう。いまの状況だと5年後に車の運転ができないというようなことは無いと思います。」とのことでした。最後の一言、めっちゃ大事!
私が受ける手術以外のものについて、素晴らしいまとめがありました。
手術&入院の体験記はまた後日。
※2020年3月12日、以下の体験記一覧を追加しました。