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JC論:会議時間を短縮する5つのポイント

日本青年会議所の本会は30以上の委員会があり、上程される議案数も大変多いものとなります。月によって変動はありますが、70本とか80本とかも珍しくありません。それで会議時間がどれぐらいになるかといえば、長くて6時間ぐらいのものです。6時間の会議ともなると、4回から5回ぐらいは休憩がありますから、大体6時間のうち1時間ぐらいは休憩時間です。5時間(300分)で70本の議案を協議すると考えると、大体1本あたり4分程度ということになります。

え、うちのLOMじゃあ1本あたり4分で協議とかありえません、という声が聞こえてきます。実際私のLOMでも1本あたり20分以上協議することはざらにあります。議案が10本もあると3時間かかることもあります。どうしてこうなってしまうのでしょうか?会議時間短縮の5つのポイントを紹介しましょう。

全員が時間を守る意識を持つ

日本人の良くある傾向として、開始時間にはうるさいのに終了時間には甘いということがあります。議論を尽くすというよくわからない美学もあります。まずは開始時間とともに終了時間を決めましょう。そして、その時間に終わるように全員が協力しなければならないことを認識し、時間を守るために努力する意識をつけましょう。

時間を守り、いい会議をするのも重要な修練であることを専務理事なりがちゃんと宣言する必要があります。会議には意見を言う人だけでなく、会議設営をしてくれているメンバーもいます。その人たちにバカにされない会議を行う必要があります。

決める会議を行う

正副理事長会議、常任理事会(室長会議)、理事会など様々な会議があると思います。また、討議、協議、審議など議案の段階というのもあると思います。重要なことはあらゆる会議は何らかの決定を行う場だということです。議論すべきテーマについて、YES(続行)なのか、NO(廃棄)なのか、別案なのかを決めていかなければなりません。

イメージ的にはこんな感じです。

もちろん議案を進めていくうちに変わるものもあるので、一度決めたら変えてはいけないというものではありません。しかし、円滑な会議運営のためには、ある程度ここまでは決めて進んでいるという合意を取っていく必要があります。変えてもないのに、審議クールで背景や目的を指摘し始めたら、そこまでの会議が無意味になります。

修正意見を言う

青年会議所ではロバート議事法を使う、とよく言われていますが、理事会ですら厳格にロバート議事法を使っているケースは少ないのではないでしょうか。ロバート議事法を厳密に使うと面倒なので、日本の青年会議所では大抵ロバート議事法の理念を理解しつつアレンジして使うという形になっています。

それは問題ないのですが、重要なことは「考えてこい、検討してこい」というのはロバート議事法にはないということです。意見を言うのであれば、「○○の理由でやめるべき」か、「こう変えるべきだ」という意見を言うべきです。また、「考えさせる(?)」禅問答も時間の無駄です。議案を書いているのだから、議案に基づいて意見を行えばよく、質問は最低限にすべきです。

何が言いたいかよくわからない問答が始まったら、司会者(多分専務)は、「どう修正すべきか意見してください」と言ってください。全面的に反対でなく、対案も持ち合わせていない場合は、次へ進んだ方がよいでしょう。

事前に意見出しを行う

議案は会議の少なくとも2日前に配布して、事前に意見出しを行いましょう。これをやるだけで議案の質も会議の質も各段に上がります。おすすめは、Googleスプレッドシート等を用いて議案の意見を書いてもらうことです。議案の細部の指摘が好きな人は、思いっきり事前の意見出しで記載してください。

細かすぎる議案を作らない

過度に細部まで議案の作り込みを求めることは、委員長やスタッフを無意味に疲弊させ、委員会の自主的な努力を奪う行為です。細かすぎる議案が青年会議所の会議を長引かせ、無意味なものにし、メンバーのモチベーションを奪い、青年会議所を衰退させるのです

ところが、日本の青年会議所の議案フォーマットは長年のうちに肥大化しています。また、添付資料も意味不明にたくさんつけた方が見栄えが良いというおかしな文化があります。でも、考えてみれば昔の議案は全部手書きだったので、重厚長大なものであったはずはありません。その時代の青年会議所はしょぼい事業しかできていなかったと言ったら先輩にきっとどやされることでしょう。

こうならないためには、毎年議案フォーマットを見直し、極力無駄な項目は省きましょう。添付資料も最低限のものにすべきです。添付資料がなければわからない議案はまともな議案ではありません。

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