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JC論:事業の評価軸
運動してますか?、運動の作り方、に続いてJCで運動を進めるためにどのような事業をすればいいのか、という話です。まずは評価軸の話から。
事業の評価軸
まず、事業は手段、ツールです。だから、運動を進めるために、どんな手段を用いるかという評価軸が必要とされます。事業が作り出すもの、それはインパクトであり、飛び道具と同じようなものです。事業という飛び道具を発射すれば、どのぐらい広く、どのぐらい速く、どのぐらい遠くまで、届くのかが評価軸となります。要は、範囲、速度、距離です。
範囲とは、地理的、年代的、組織的といった括りでどの範囲まで届く事業なのか、ということです。これが事業の対象者を決めることになります。例えば、〇〇市の(地理的)12歳から15歳の(年代的)サッカーの部活かクラブ(組織的)に属する人が対象といった具合です。範囲が広ければ広いほど、多くの人を一度に変えることができるでしょうが、その分多くの対象者を集めることが必要になります。例えば、サッカーをやっている中学生と、単なる中学生では人数が違いますから、単なる中学生を対象とする事業は当然サッカーをやっている中学生よりはより多くの人に対して事業が行き届くようにする必要があるでしょう。LOMの持っている資源も勘案してどの範囲に届く事業なのかを決める必要があります。
速度とは、どのぐらい速くその対象者に伝わる事業なのか、ということです。Twitterで見ただけで伝わるのか、1時間の講演が必要なのか、3日間の合宿が必要なのか、1年間関わり続けなければならないのか、その速度によって事業の形も変わります。最適な速度の事業を選ばなければ、十分な効果は期待できないでしょう。
距離とは、対象とする範囲を超えてどのぐらい他のところに影響が及ぶか、ということです。例えばサッカー少年が対象者であれば、その親に影響が及ぶとか、その人の学校の友だちに影響が及ぶか、ということです。中学生のサッカー少年が及ぼす影響は小さなものでしょうが、もっと社会的に影響力のある人、例えば地域の企業経営者とかであれば、その企業の社員や取引先などより遠くまで影響が及ぶことになるでしょう。
まずこの3つの評価軸を使って、その事業をするべきかどうか考える必要があります。