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JC論:良い会議・良いJC:会議のルール
会議のルールって何でしょうか?
ロバート議事法!と答えた方は正解!では、あなたのLOMではロバート議事法通りに会議を行なっていますか?動議を上げてますか?セコンド取ってますか?動議が何の動議かを区別してますか?議論の終結には何割の賛成が必要ですか?委員会付託動議って使ってますか?
おそらく日本のほとんどの青年会議所でロバート議事法を厳密に適用していないと思います。
会議のルールはなぜあるか?
会議のルールがある理由、それは、「イントロダクション」で述べた会議の目的を達成するためです。
特にルールにおいては以下のところが重要です。
・自由にアイデアを発揮させること
・公平・公正・民主的に決定を行うこと
・少数意見を無視せず、多様性を確保すること
ロバート議事法もこの点を重視しています。ではなぜロバート議事法が厳密に適用されないのか、それはロバート議事法が、「そもそもまとまらない」ことを前提にしている米国の議会を考えているからです。米国では普通に予算議案が通らなくて役所が閉まってしまいます。
しかし、日本の青年会議所ではそうではありません。大抵どこかで落とし所をみんな見つけようとするので、どこかでまとまります。だから、ロバート議事法の全部を厳密に適用する必要はありません。
でも、重要なルールはあります。
会議の3大ルール1:原則を守る
多数決、定足数、1時1件(1度に1件の話しかしない)、1時不再議(1度決が出たら原則蒸し返さない)、これが会議の最低限の原則です。これを崩すととんでもないことになります。
多数決は当然として、定足数ちゃんと足りてますか?3分の1とか、4分の1とかすごく少ない数にしていませんか?それではLOMがバラバラになるだけです。
1時1件も重要です。もはや決まった議案の中身を蒸し返していませんか?会議でこれは無い、となったものを再度あげていませんか?役員会で通らなかったものは、その後の理事会などに役員会構成メンバーの同意なしにあげることは許してはいけません。こういうことをするからグダグダの会議になります。
会議の3大ルール2:権利を守る
多数者の権利(過半数で決める)、少数者の権利(少数意見の尊重する、セコンドを取る)、不在者の権利(委任や事前投票など権利がある)、個人の権利(個人を尊重する)、これが参加者の権利を守ることになります。
特に重要なのが、個人の権利です。典型例が時間厳守です。開始時間を守ることは当然のこととして、開始時間には厳しいのに、終了時間にルーズというのは、明らかに個人の権利を侵害しています。時間が伸びるということは、参加者の時間を奪い、会議の議長たる理事長の顔に泥を塗っているのと同じだと考えてください。
当然会議の場で個人をこき下ろすような個人攻撃はもってのほかです。言われる人の成長とか何とか言い訳にしないでください。議案上程者が分かっていないのは組織の責任であり、意見を言っているあなたの責任でもあるのです。
欠席者からは、委任状を取るなり事前投票をちゃんとやりましょう。単に欠席で済まして、その人の権利を奪ってしまうから、責任感がなくなるのです。
会議の3大ルール3:決定ための会議である
会議は決定をするところ、これが前提です。ディスカッションをして終わりなら、わざわざ会議の形式をとる必要はありません。これは、役員会であっても同じです。日本の青年会議所には討議、協議、審議という不思議な会議プロセスがありますが、どんな形式であれ、この方向で次の会議に上程されるべきかどうかを決めなければなりません。
決定に必要なのは、YESかNOです。棄権をすることはもちろんできますが、賛成が過半数を超えない議案は否決です。過半数が賛成できないような議案を次の会議に進めてはいけません。
大抵おかしな会議になって、上程する委員長が疲弊するのは、この決定がやたら遅い会議だからです。多くの人が賛成できない議案を、次の会議次の会議へと上げつづげ、結果通らない。こういうことが多すぎます。多くの人が賛成できない議案はすっぱり切ることを決定するのが、会議のルールです。手を上げないとしても、この点ははっきりさせないといけません。
次は
会議のマナー
目次はイントロダクションにあります。