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JC論:例会ってなあに

皆さんのLOMでは例会やっていますか?
当然、というLOMもあれば、なかなかできていない、というLOMもあるでしょう。例会はLOMの最重要要素の一つです。
平均的な出席率はどうでしょうか?5割?6割?8割?9割?
そもそも例会って何のためにあるのでしょうか?

そもそも例会の始まりは?

日本のJCでは最初期から例会がありました。発祥はもちろんJCの生まれたアメリカです。今から100年ちょっと前にJCを作ったヘンリー・ギッセンバイヤー・Jrが最初に始めたのは、社交ダンスのクラブでした。当時のことですから、時間どおりにみんな集まりません。待ち時間の間、テーブルスピーチを始めたところ評判になり、定時に来る人を増やすために講師を呼ぶようになりました。定期的にメンバーが集まって、誰かの話を聞く、これが例会の発祥です。だから例会をやってない、ということになると、それはJCなのかどうか怪しくなってくるわけです。

例会は何のためにある?

何のために例会を行うのでしょうか?目的は大きく分けて3つあります。
1、メンバーの意識統一
2、若者に学びのきっかけを作る
3、事業のトレーニング

メンバーの意識統一という目的はJCにとって非常に重要です。綱領に「社会的・国家的・国際的な責任を自覚し 志を同じうする者、相集い、力を合わせ」とあるように、メンバーが自覚し、志を同じくするために、相集う機会を作る必要があります。自覚を引き出し、志を伝えるためには、情報を与えるだけでは困難です。定期的に顔を合わせて同じ体験をするために、わざわざ集まるわけです。例会で、JCIクリード等を唱和し、国歌・JCソングを歌い、理事長の挨拶を聞くのはこれが目的です。

若者に学びのきっかけを作るという目的は、「青年に成長と発展の機会を与える」というJCのミッション(使命)を果たすためのものです。JCIミッションでもメンバーではなく、青年に、と書かれているように、この目的はメンバーだけにとどまりません。だからオープン例会というものがあるわけです。注意すべきことは、例会は単なる有料セミナーではないということです。例会の時間は限られていますから、いわゆるセミナー会社が実施するセミナーのように、何かの知識や能力を網羅的に参加者につけてもらうことはできません。例会でできることは、学びのきっかけを作る、ということです。「こんなこと知らなかった、もっと勉強したい」と思わせるきっかけを作ることが重要です。

事業のトレーニングという目的もあります。例会は様々な事業のベースになりうるものです。例会は対象者の考えに変化を起こすという運動を行うために、計画、準備、設営、実施、後始末、検証といった一連のプロセスを実施する、という意味で一つの事業です。例会を実施することはメンバーにとって良い事業のトレーニングとなります。

例会では何をすべき?

では、例会では何をすべきなのでしょうか?例会の3つの目的を達成するためには、単なる講演会を適当に実施するのでは不十分です。メンバーの意識統一という意味では、セレモニーや理事長挨拶が必要でしょう。事業のトレーニングという意味では計画議案や報告議案、また監事講評や事後アンケートといったものも必要でしょう。一見冗長に思えるこれらのことには、ちゃんと目的があるのですから、面倒だからと言って安易に省いて良いものではありません。

例会の中身は、講演会、プレゼン、ワークショップ、表彰式、卒業式と様々でしょうし、家族例会のようにアトラクションがあるものもあるでしょう。しかし、どんな例会にしても、参加者にどんな学びのきっかけがあるのかを意識する必要があります。家族例会であっても、単なる親睦では不十分です。参加者がもっとJCに興味を持つとか、JCの進めている運動に興味を持つような仕掛けが必ず必要です。

例会参加者として

参加者として例会のどこを見ればいいのでしょうか?例会の3つの目的を考えると、面白かった、勉強になった、というのでは十分な成果とは言えません。JCをより深く理解できた、とか、自分でより深く例会のテーマを勉強したくなった、とか、自分でも例会をやってみたくなった、というのが成果です。

例会後の懇親会に参加することも重要です。懇親会で、例会について語り合うことはより深い理解につながります。単なる講演ならネットの動画で聞いてもいい時代です。しかし、同じ講演を聞いても人によって受け取り方は変わります。同じ講演を同時に聞いた人からフィードバックを得ことができるというのもJCの例会の大きなメリットです。

例会の最後に「本例会の欠席者に例会の感想や内容をお伝えください」というアナウンスがある場合があります。単なるセミナー団体なら、来なかったらそれまででしょう。しかし、JCは共に学び合う組織であり、例会の内容を欠席者に伝えることは運動の始まりでもあります。例会の出席率が低いLOMでは、これが習慣化されていないことが多いのです。

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