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第50次北方領土返還要求現地視察大会 大会式典挨拶原稿

まず、1日も早く解決されるべき北方領土問題を考えれば、第50次という結果そのものは喜ばしいことではありません。
しかし、第50次に至るまで、いついかなる時代も諦めず、連綿とこの現地視察大会を続けて来られた諸先輩方、根室JCをはじめ北海道地区の各青年会議所の皆様、支援を頂きました日本JC日ロ友好の会の皆様、そして国、北海道、根室市の皆様に心より敬意を表したいと思います。

今回の現地視察大会では、昨日の開会式に始まり、北方領土サミット、北方の夕べと、お集まりいただいた全道、全国の同志と対話を進めてまいりました。
特に北方領土サミットでは、富山県の2つの青年会議所の理事長が登壇し、ここから遠く離れた富山の地で行われている北方領土問題の啓発活動について知る機会となりました。
また、根室JC高橋理事長の「この問題に下を向くのではなく、ワクワクする運動を展開したい」という熱いメッセージには誰もが心を打たれました。

この大会を通じて私が感じたことはこの問題には4つの観点があるということです。
1つ目は、ふるさとを奪われた同胞がいるという人道の観点。
2つ目は、国家の領土・領海というアイデンティティの観点。
3つ目は、北方領土の開発とロシアとの関係という国益、地域益の観点。
4つ目は、この極東地域の平和という観点。
この4つの観点が複雑に絡み合っていると感じます。

しかし、この問題は決して解決不能なものだとは思いません。
かつて1980年代初頭に、誰がベルリンの壁が崩壊すると考えたでしょうか。
誰が、ヨーロッパがEUとして統合されると考えたでしょうか。
しかし、世論の流れが一度変わると、時代は大きく動き出すのです。
そしてそこには、明確なビジョンと青年の活躍がありました。
だからこそ、私たち青年がこの問題に参加し続けることには大きな意味があります。

そして、今後、私たちがやっていかなければならないことは3つあると思います。
1つ目は、日本全国にこの問題を知っていただく啓発活動を続けていくことです。全ての教科書に北方領土問題が記載されるなど、今は啓発活動の好機であります。
2つ目は、私たち自身が、この北方領土を含む地域の未来について明るいビジョンを描いていくことです。例え妄想と罵られようが、私たちが未来のビジョンを共に語り、描いていくことには意味があります。
3つ目は、ロシアとの交流を広げていくことです。この問題はロシアとの協力関係無くして解決することはありません。人材、経済、文化の面でさらに交流を広げ、ロシアの人々とも私たちのビジョンを共有し、SDGsなどの共通の目標を持って行動していこうではありませんか。

以上の三点をこれからもしっかりと進めていくことができれば、この問題に対し、近い将来に必ずや大きな流れが来る日が来ると私は信じています。
北方領土問題の解決は決して夢ではありません。
それは私たちの未来を明るく照らす、実現可能な目標です。
そして、それは私たちの小さな行動から始まるのです。

さあ皆さん、北方領土問題を解決し、共に心躍る未来に向けて
やりましょう!

ありがとうございました。

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