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『仮面ライダークウガ』第6話感想

第6話 青龍 (その1)

 第5話では、仮面ライダーと言えばコレ!というものの一つ、おやっさんが登場しましたね。五代雄介に負けず劣らずつかみどころがない、今でいうならクセが強いキャラです。

 また、桜子さんの同僚でジェントルなジャンや、一条刑事の知人である椿秀一医師も初登場です。椿医師も優秀なんだけどヤバさが垣間見えて、どういういきさつで一条刑事と仲良くなったのか非常に興味があります。

 他にも、怒れる桜子さんとか、バッタ物感が半端ないバッタ型の未確認生命体とか、青くなったクウガとか、見どころ満載でしたが、やはり一番は第3号が多分親父にもぶたれたことがない顔を、バラのタトゥの女になぜか裏拳で殴られてた(しかも2度目)ところでしょうかね!負けるな第3号!

 では第6話本編です。

 冒頭。前回の最後に飛び移ったビルの屋上での戦いから始まる。
 屋上から放り投げられ、地表でもがく青いクウガを見ながら何かを言うと、バッタ型の未確認生命体が飛び降りてくる。そのままクウガを踏みつけにするバッタ型の未確認生命体。

 バッタ型の未確認生命体を蹴り飛ばして立ち上がろうとするクウガだったが、何のダメージもなく数メートル移動しただけのバッタ型の未確認生命体に再び足蹴にされて踏みつけられてしまう。

 そこへ、一台の覆面パトカーがパトランプを点灯してサイレンを鳴らしながら駆けつける。
 杉田刑事と一条刑事がそのパトカーから降り立つが、ビルの入り口前で、バッタ型の未確認生命体にのど輪攻めにされている青いクウガを見つけて驚く。一条刑事は「なぜ青いんだ?」と思わずつぶやく。

 しかし、一条刑事はすぐに気を取り直して拳銃を構える。武闘派だな。
 ところがクウガとバッタ型の未確認生命体の立ち位置が重なってしまったため、場所を変えて再び狙いを定める。
 ここだというタイミングでクウガとバッタ型の未確認生命体の立ち位置が入れ替わってしまい、またしても狙撃できなくなる。悔しそうな一条刑事。本当に武闘派だな。

 そうこうしているうちに、クウガが地面に膝をついてしまう。今度こそとどめを刺してやりたいバッタ型の未確認生命体が、何かを言ってビルの屋上を見上げ、クウガの腕を取り、飛び上がろうとしたその時。
 強い風が吹き、長すぎるマフラーが風に吹かれてたなびく。

 動きを止め、風上を見るバッタ型の未確認生命体。視線の先にはひときわ高い煙突から、白い煙のようなものが吐き出されている。白い煙は強い風に吹かれ、クウガやバッタ型の未確認姓名たちがいる方に向けて流れてくる。

 すると、バッタ型の未確認生命体は「命拾いしたな」と空耳アワーするような言葉をクウガに吐きかけて膝蹴りを食らわせると、飛び立っていく。
 とっさに一条刑事が逃げるバッタ型の未確認生命体に向けて発砲する(何発撃つんだよ)が、もちろん当たらず、いずこかへと姿を消してしまう。

 完全にバッタ型の未確認生命体が姿を消したことを確かめると、一条刑事が駆け出す。その後ろでは、煙突の煙がこちらに向けて吹き下ろす風に乗って地表へと流れて来ていた。

 OP。新規の役名の付いたクレジットはなし。つまり、公式の仮面ライダー図鑑とか何だとかを調べたり、ディアゴスティーニ(以下略)入手しない限りはバッタ型の未確認生命体の名前は分からない。第3号も同様。

 城南大学・考古学研究室。夜の8時30分。
 デスクライトの小さな明かりが灯るだけの暗い室内で、桜子さんが静かに飲み物を飲んでいる。すると携帯電話が鳴る。携帯の画面を見つめ、ゆっくりと桜子さんは電話に出る。

 電話をかけてきたのは一条刑事で、その声を聴くと桜子さんは怒りを含んだ声で彼の名を口にする。
 一条刑事は落ち着いた口調で、解読した文字の中に青い戦士という記述はなかったかと尋ねる。

 思ってもみないことを尋ねられ、「え?」と桜子さんは驚く。一条刑事は続けて「五代くんが赤い戦士から青い戦士に変わったようなんですが……」と伝える。

 何で桜子さんに対しては「五代くん」呼びなんだ、一条刑事よ。やっぱり一条刑事も桜子さんを五代のお姉さん認定してるのか……?

 「青い戦士に……⁉」と繰り返し、五代雄介に何かあったのではないかと桜子さんが一条刑事に問い詰める。しばしの沈黙の後、一条刑事は五代がかなりのダメージを受けて病院にいることを桜子さんに打ち明ける。驚いて言葉もない桜子さんの手から、携帯電話が滑り落ちる。

 関東医大病院。夜9時過ぎ。
 人気もなく真っ暗な外来のロビーを走ってくる桜子さんが、ハッとして立ち止まる。「やあ」と陽気な声をかけ、ニコニコしながら五代雄介がこちらへと歩み寄ってくる。笑顔カワイイ……。

 驚いた桜子さんが大丈夫なのかと聞くと、元気に五代がうなずく。さらに桜子さんの前まで来ると、わざわざ来てくれたのにゴメンと謝り、店の仕込みが早いから(もう帰る)という。
 ホッとして元気ならいいとだけ言う桜子さんにもう一度謝り、自分のことは一条刑事が送ってくれるからと付け加え、五代は桜子さんの前を去っていく。出入り口で桜子さんの方に振り返ってサムズアップして見せると、小走りで外に出て行く。

 心配そうに見送る桜子さん。病院の奥から駆けてくる一条刑事と椿医師。一条刑事が桜子さんに五代に会わなかったかと声をかける。二人が桜子さんの前まで来ると、「つい今……」と桜子さんは病院の出入り口を振り返る。
 二人もまた出入口へと目をやり、一条刑事は「バカだなアイツ……」とため息交じりにつぶやく。その言葉に桜子さんは一条刑事の方を振り向く。
 すると、外からバイクのエンジン音が響き、桜子さんはもう一度外の方に顔を向ける。

 病院の外。けたたましいエンジン音を鳴らしてトライチェイサーに乗って去っていく五代の後ろ姿。

 病院の中。小さくなっていくエンジン音を聞きながら、目を伏せ、椿医師が語る。全身打撲で、普通なら死んでいるところだが、体が強化されたために何とかなっていること。それでも全治一か月のケガはしているはずであること。
 五代のケガの具合を聞かされて「そんなに……?」と桜子さんが驚く。

 やはり、強化された体でもないのに、肋骨3本にヒビ入った状態で動き回ってさらなる大ダメージ食らった次の日の朝イチで東京にやってきて、都内をパトカーで走り回った某刑事は人間ではない((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

 街の一角。トライチェイサーを停め、激しい痛みに苦し気な息と声を漏らす五代。少し落ち着いたのか、再びハンドルを握り、エンジンをふかすと走り去っていく。

 病院内・ロビー。
 桜子さんに一条刑事が申し訳ないと頭を下げる。「あなたが心配していた通りになった」と言われ、怒りを含んだ表情でロビーの椅子に座る桜子さん。それを見つめた後、一条刑事が思い切ったように言う。「似てるんです……彼は、私に」桜子さんが問うように一条刑事を見る。

 一条刑事は続ける。「だから……止めても止められないってことも分かってしまって……」五代のことが分かる気持ちと、桜子さんのことが分かる気持ちの間で揺れるような表情を見せた後、一条刑事は切り替えるように呼吸を整えると桜子さんに「送ります」と言う。

 「いえ、一人で帰れます」と一条刑事の申し出を断る桜子さん。その表情にも口調にも怒りはないが、元気もない。
 桜子さんは立ち上がって一条刑事に頭を下げる。一条刑事も頭を下げる。歩み去る桜子さんを複雑な表情で見送る一条刑事。

 桜子さんの態度がやや軟化してきたような……?というところでその2に続きます。

初出:2021年8月7日 2024年5月2日加筆修正

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