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初恋の話

お久しぶりでございます!小石川です。
旗揚げ公演に期末テストと色々ドカッと押し寄せてきまして久々のnote更新になってしまいました。

五月末に行われたTheater I-O旗揚げ公演オンデマンド配信も始まりましたんでぜひご覧くださいませ。ご意見ご感想などもドシドシお聞かせください。


さて、旗揚げ公演が終わって一安心・・・ともならないのです。六月末にも公演がありましてね。

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公演日時など詳しくはこちらから。


題名からも分かるように、今回の公演は『恋愛ができない男の話』

稽古をしているうちに自分がどんな恋愛をしてきたかを嫌でも考えてしまうんですな。中には忘却の彼方に追いやったはずの記憶がよみがえってくることもしばしば。いやんなっちゃうわね。身を悶えています。いい記憶も悪い記憶もそこそこあるんですが、全部いっぺんに書くととんでもなく長い記事になってしまうので今回は初恋の話でございます!


初恋。初めての恋。ファーストラブ・イン・マイ・ライフ。

皆さん覚えてます?初恋。


幼稚園のころだったと思います。気球に乗れるイベントに行ったんですね。気球に乗れるといったってそんな高いとこ行くわけじゃなく、3~4mくらいの高さまで上がるだけのちっちゃい気球なんですけど。

気球の中には気球を操縦するおじさん中学生くらいのお姉さんが一人。お察しの通りこのお姉さんが僕の初恋の相手なわけです。


なんでって?まあ焦りなさんな。今から説明するから。


想像してください。こちとら生まれて4,5年しか経ってない幼稚園児ですよ?365日×5年の経験しかしてない僕にとって『中学生のお姉さん』という存在がどれほど異質なものか。当然ドキドキするわけです。一人っ子ですしね、小石川。年上の女の人フォルダーには「母」「幼稚園の先生」の二つしか入ってないんですわ。そこに中学生のお姉さんですよ?そりゃ心拍数も上がりますわい。

そこに気球ですよ。生まれて初めての気球。これもまたワクワクしますよね。たとえ3,4mの高さでも当時の僕にとっては新鮮で仕方なかったのです。

おじさんがバーナーで炎の量を調整すると、数人の子供たちを乗せた気球が浮かび上がりました。意外に力強かったんですよね、浮かび方。フワッて感じをイメージするじゃないですか?もうね、グワッ!!って感じでした。浮かぶ瞬間に「おっ」って踏ん張らないとよろけるレベル。

浮かんでたのは三十秒くらいですかね・・・そんなこんなで地上に戻ってきまして。

小石川、興奮冷めやらぬといった感じです。特に炎で気球が浮かぶってことが謎だったんですよね。まだ膨らんでいる風船を見上げているところに例のお姉さんが一言。


「どう?好きになった?」


・・・・・・


・・・・・・


・・・・・・


・・・・・?


好きに・・・?なった・・・?


しばらく何を聞かれたのか理解ができませんでした。


好きになった・・・?何をだ・・・?


まあ今となっては分かるんですけどもね。「気球のことが好きになったか」という質問だったんでしょうが、当時の僕は


「どう?(私のこと)好きになった?」


と捉えたわけです。今思えばなんでこんなこと考えたのか謎なんですけども、十中八九理解力の欠如でしょうね。今の僕だったら文脈から「あ、気球のこと言ってんだな」ってなりますが、当時の僕は4,5年しか生きてないですから。聞かれた内容のうちでしか判断できないんです。


「どう?好きになった?」

(((何をだ?)))


ね?こうなるわけですよ。じゃあ誰に聞かれたのか。そう、中学生のお姉さんですね。それにお姉さんから「好きかどうか聞かれる」という状況自体、僕にとっちゃ大混乱なわけですよ。気球体験の興奮お姉さんへの混乱、さらに質問への謎が相まって

(((何のことを言ってるんだ・・・?聞いてるのはお姉さん・・・?お姉さんのことが好きか聞かれてる・・・!!!???)))

となったわけです。


返事をしたのかしてないのか覚えていませんが、そこからしばらくはそのお姉さんのことが脳裏に焼き付いて離れませんでした。

ドキッとしたことは確かです。しかしお姉さんのことが好きだったのかどうか定かではありませんし、お姉さんの顔も覚えていません。正直これを恋と呼んでもいいのかどうかも怪しいところではありますが、少なくとも僕の記憶のうちで「人のことを好きかどうか」考えたのはこれが初めてですし、他人のことをしばらく考え続けたのもこれが初めてです。そういうわけでとりあえずこれを初恋と呼ぶことにします。

もしもお姉さんが意図して聞いたのだとしたら相当な策士ですよね。幼稚園児を弄ぶってなかなか素敵な趣味をしていらっしゃる。


当然僕はお姉さんの名前も何も知りません。そこから発展するなんて事はなく、ただしばらくお姉さんのことを考えるだけでした。なんとまあ儚いことでしょう。

自分としてはなかなか衝撃的だった出来事なんですが、こうして文章にしてみるとなんてことないように思えます。不思議なもんだ。

さ!とにかくこれが僕の初恋エピソードでござい!(無理やり締めます。もう、えいやって感じで。)


次の公演「恋愛恐怖病」の稽古が進んでの男の恋愛観を考えているうちに、今まで考えなかった自分の中の恋愛観に触れ始めている気がします。次回あたりはそこら辺を記事にしようかしら。


そんじゃ、次の記事でお会いしましょう。皆さんの初恋、恋愛、失恋エピソードお待ちしております。それをもとに短編なんか書いても面白そうですね。((((ネタ提供求む!))))


ではまた!



いただけたら牛丼に半熟卵とかを躊躇なくつけます。感謝の気持ちと共に。