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ものを測るってどういうこと?:地球研オープンハウス2024 訪問記 11

2024年11月03日、総合地球環境学研究所(地球研)は地球研オープンハウス2024(以下同イベント,[1])を開催した。私も一般客として参加した。


地球研の地下1階には、多様な地球環境研究に対応できるよう設計された18の実験室があるが、基盤研究部 計測・分析部門(以下同部門)は、その運営と維持管理を担当している(図11.01,[2])。

図11.01.「本日は解放していませんが、地球研の地下には18の実験室があります」。


地球研、特に同部門による「同位体環境学共同研究」は、「地球化学」、「水文学」、「生態学」、「地質学」、「鉱物学」、「人類学」、「食品科学(産地判別)」、および、「科学捜査」など、細分化された専門的学問領域で活用されている「同位体手法」を、幅広い環境学の研究に利用することを目指して2012年度より行っている共同研究である。単なる「機械の共同利用」ではなく、「研究方法」や「研究成果の利用方法」も共有する共同研究を目指している(図11.02,[3][4])。

図11.02.向かって右から、同位体環境学共同研究(研究基盤国際センター 計測・分析室)と人・モノ・自然特定推進研究「人新世に至る、モノを通した自然と人間の相互作用に関する研究」(2022~2027年度)。


「ものを測るってどういうこと?」で、同部門は参加者に対して、電子天秤とピペットマンを使って水の量を正確に測るよう促した(図11.03)。

図11.03.向かって左から、電子天秤、測定試料用水、マイクロピペット用チップ、マイクロピペット、および、ビーカー。


実際、水の質量を測定した。測定精度は結構高かった。私は30年程前、大学院修士課程においてこうした機器を使ったことがあるが、腕はまだ衰えていないようである(図11.04,図11.05)。

図11.04.測定精度ランキング。
図11.05.「どうやら、腕は衰えていないようだった。」。


同部門による同位体環境学共同研究を知ることができただけでなく、マイクロピペットを使う技能に関してはまだ衰えていないことを確認できたことに関して、同部門には深謝している。



参考文献

[1] 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所.“地球研オープンハウス2024”.総合地球環境学研究所 ホームページ.イベント.2024年度.2024年11月03日.https://www.chikyu.ac.jp/rihn/events/detail/230/,(参照2024年11月30日).

[2] 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所.“施設案内”.総合地球環境学研究所 ホームページ.共同利用.実験施設.https://www.chikyu.ac.jp/laboratories/labo_shisetsu_top/,(参照2024年11月30日).

[3] 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所.“同位体環境学 共同研究事業”.総合地球環境学研究所 ホームページ.共同利用.実験施設.https://www.chikyu.ac.jp/laboratories/labo_doitai/,(参照2024年11月30日).

[4] 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 総合地球環境学研究所 基盤研究部 計測・分析部門.“人・モノ・自然プロジェクト”.同位体環境学がえがく世界 ホームページ.https://www.environmentalisotope.jp/ornhia/,(参照2024年11月30日).

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