見出し画像

実のない話

世間はエイプリルフールで盛り上がっているので、今日はネタもないし、1000文字分を空白で埋めてやろうかと思ったのだが、既に誰かやっていそうだし、ネタバラシしたところで面白くもないな、と思い直してこれを書いている。
何か暗号を作る、というのも思いついたが、暗号を作るにはその理論を考えなければならない訳で、ミステリ好きだが創るセンスはまるでない私には難しい。古典ミステリの暗号を流用するのも楽しそうではあったが、記憶力の乏しい私には(以下略
ミステリ作家さんは凄いですよね。

では、エイプリルフールの起源でも調べようかと思ったところ、諸説あり、しかもどれも決め手がないとかで、よくわからないけど皆やってるし、なノリで盛り上がる日本人はやはりお祭り好きな民族であることよ…などと改めて思った次第。
ウソは午前中限定、というのはイギリス発祥の流れを汲んだものらしいですよ。

Twitterでは企業の公式アカウントが様々なウソを述べていて、毎年楽しませていただいているが、今年の流行りは液体化のようだ。こういうの、示し合わせているのだろうか。それとも、同じライターさんなのだろうか。
年ごとに傾向をまとめると面白いかもしれないが、誰がやるのだそんな面倒なこと。…とか思いつつ、世の中色んな人がいて、何故それを?と思うようなデータを集めていたりするので、もしかしたらいるのかもしれない。もしいらっしゃるのであれば、教えてください、見に行きます。

しかし、エイプリルフールのネタも毎年考えるのは大変だろうと思う。個人的なウソは面白くないし、企業であれば誰も傷つけないよう、細心の注意を払わねばならない。その上でユーモアがあり、たくさんのユーザーに届くものでなければならない。世の中にはたかがエイプリルフールのネタで頭を抱える人々がいるのである。
社会においてウソを吐くというのはよろしくないこととされている。嘘も方便、という言葉もあるが、大体においては正直で誠実であることが尊ばれる。企業アカウントの中の人も普段は正直で誠実にお仕事に励まれていることと思う。今日ばかりは誠実にウソを吐かねばならない。一見矛盾しているように見える文章だが、こればかりは事実であろう。本当にお疲れ様です…。

逆に息をするようにウソを吐く人にとって、今日は公正明大にウソを吐くことができる日である。が、日頃ウソばかり吐いている人間にとって、ウソであることを前提にしたウソというのは、はたしてウソなのだろうか。なかなかに哲学的な問題ではなかろうか。

嘘をウソとカタカナ表記したところ、ゲシュタルト崩壊を起こしているし、文字数も埋まったことだし、この辺で終わりにしたい。
どうぞ良い週末を。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?