【年代差】「最近の若者は…」って言う老害にはなりたくないんだが
いつの時代も、「最近の若者は…」と言う老害はいるものです。
私も初老と呼ばれる年代に差し掛かり、職場では親子ほど年齢の離れた同僚と働くこともままあり、時にはそのジェネレーションギャップに驚いたり、時の流れの速さに慄いたりしています。
つーかもう、ジェネレーションギャップが凄すぎて感動を覚えるレベルです。
例えばバイト先の高校生との会話。
「冬休み前に修学旅行があるんです！」
「へえ〜どこ行くの？」
「大阪です！」
「え、今時の高校生でも大阪行くん？」
「投票で決まったんで…でもUSJに行くんです！！」
「ああ、そっか、今はUSJがあるもんね。昔はなかったんよ〜」
「えっ！？USJなかったんですか！？」
調べてみたらUSJができたのは2001年だそうで。22年前かよ、そりゃ生まれてないくらい昔だから驚くだろーよ…。
ちなみに私も高校の修学旅行で大阪行きました。海遊館でジンベエザメ見ました。でかかったです。30年近く昔の話ですが。うっかり思い出話しなくて良かったです…。
そんな愉快なジェネレーションギャップなら大歓迎なのですが、まさに老婆心ながら心配になることも。
やはりバイト先の大学生なのですが、おそらくとても大切に愛されて育ってきたのだろうな、と思える素敵なお嬢さんがいます。
素直で可愛らしく、本当に素敵なお嬢さんなのですが、ちょいちょい抜けてるところがありまして、それは性格的なものでもあるのだと思いますが、生活に必要な基本的な部分が抜けているところもあります。
例えば、紐の縛り方、ハサミの使い方なんかの、
「いちいち教えるほどのことでもない」
というような、一般的な生活の中では普通に行うことです。
そういうことって、生活の中で自然に身につくものだと思うのですが…。
ハサミなんかは最初に使い方教えるかもしれないけど(危ないからね)。
紐の縛り方…うーん、ゴミまとめたり自分でするようになってから覚えるのかもしれないけど。
そのお嬢さんに限らず、意外とできないな、という若い方に何人かお会いしているのですが、どうしてなんでしょうか。あまり家のお手伝いをする機会がないのかな。少子化で親御さんがすべてやってあげてる、というご家庭が多いのでしょうか。
昔と比べると、「子供に危ないことはさせない」という傾向はあるように思います。
公園なんかでも、怪我をしやすい遊具は置いていませんよね。
でも、子供って怪我はするものです。
そりゃ命に関わるような危険があれば別ですが、何でもかんでも「危ないから」と取り上げてしまうのは、正直よろしくないんじゃないか、と個人的には思います。
ちょっとした怪我で加減を覚えたり、危機管理意識が育つものなんじゃないか、と。
今はケンカもあまりしない(できない)んだろうなあ…兄弟がいない、少ない、という子が多いだろうし。
「他人の痛みに鈍感だ」と言われる原因はその辺りじゃないのかなあ。
大事に大切に守られて、危険なことなんかにまったく触れずに育ってきて、何が危ないのかもわからずに社会に出てしまったら、その方が怖いと思うのは私だけでしょうか。
温室育ちどころか、無菌状態の安全圏から、突然雑菌だらけの世界に飛び込むようなものじゃない？
無害な雑菌だけなら良いけど、世の中には有害な菌もウイルスもうようよいる訳で。ある程度、抗体ができてからの方が良いんじゃないかなあ？
でも、キレイな世界しか知らない若い方に、バイ菌だらけの世界から、
「それ危ないよ！」
ってくどくど言うのも煙たがられるわよね…とオバチャンは思ってしまいます。
老害にはなりたくない、けど余計なお世話は焼きたい…みたいな、めんどくさいババアになりつつあります。傍目には立派な老害でしょうねえ…。
せめて子育て経験があれば、自分の子供との関わり方と比較して、自然な距離のとり方も何となく掴めるのかな、と想像するのですが。
赤の他人のオバチャンが、どこまで干渉して良いのか、さっぱりです。
とりあえず、ハサミの使い方は伝えてみたけれど、今ひとつピンときていない感触でした。自分では当たり前だと思っていることって、他人に伝えるのは難しいですね。
これを読んでくださった方の中にも「ハサミの使い方？」って思う方がいらっしゃるはず。使い方も何も、そのまんま使えばいいだろ、って。
ハサミというのは、刃先ではなく、基本的には交差している部分で切るものです。専門的なものには例外がありますが、ごく一般的なハサミの場合です。
たぶん力学的にも物理的にも説明はできる…はず(理系ではないのでアヤシイですが)。
私も正しい使い方は家庭科の裁ち鋏で覚えた気がします。
刃先でチョキチョキ切るより、交差した部分を滑らせるように切る。布だけでなく、紙でもそのように切れますね。
今はそういうの、教えていないのかしら。
何だか、危機管理だけじゃなく、生活の中での便利さを十分にいかせてないんじゃないか、と余計な心配までしている老害予備軍であります。