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【観劇】感謝感激朗読劇

※) とても長いです。長くなってしまいました、ごめんなさい。


「この日だけは何があっても休みます!!」
とシフト申請時に宣言し、行ってきました朗読劇!!

我が地元、茨城県での朗読劇『フォアレーゼン〜対決〜』であります!!

もうね、まず声優さんがいらっしゃるようなイベントのほぼない茨城ですよ?
そこに!!
しかも!!

速水奨さんがいらっしゃる!!!!

速水奨さんと言えば、イケボ声優筆頭、デビルマン、マクロスのマクシミリアン艦長はじめ、数々の名作に出演し、最近ではBLEACHの藍染惣右介隊長やヒプマイの神宮寺寂雷役で若いアニメファンにも知られるベテラン声優さんです。

ええ、もう告白しますが、私30年以上ファンでございまして(というか8歳時点で好きだった記憶あるから40年近い…)、ファンクラブにも入会しておりましたし、毎年ラフォーレのライブには参加させていただいておりました。
茨城に戻ってからはなかなかライブやイベントに参加することが難しく、今では遠くからそっとご活躍を見守るだけの存在であります。

だが、茨城にいらっしゃるだと!?
行かぬ訳にはいくまい!!人手足りない?知るか、こちとら時給変わらんのに毎週末出とるんじゃ、たまには休ませろ!!

という訳で、前日から緊張しまくり仕事も手に付かず、寝付けないわ、何度も目が覚めるわ、という完全にオカシイ状態ながらも行ってまいりました。

朗読劇自体、鑑賞するのは初めてです。
フォアレーゼンは、美しいチェンバロとオリジナル脚本で送る音楽朗読劇。

世界観もよく知らぬまま行ってしまいましたが、いやあ素晴らしかったですね!!

というか、チェンバロの演奏を聴ける機会というのもなかなかありません。私は音楽には無知ですが、チェンバロの音色は本当に好きで。ピアノとも違う、独特な音色ですよね。華やかでもあり、寂しさも感じられる。ゴシック時代の代表的な楽器です。
奏者は中野振一郎さん。『世界の9人のチェンバリスト』にも選出された、世界的奏者の方です。
そんな方の演奏を生で聴ける機会など、今後もそうそうないでしょう。
大変貴重な体験をさせていただきました。

ストーリーはプロイセン国王に使える音楽家クヴァンツを主役に、音楽にまつわるお話。
喜劇仕立てで知識がなくとも楽しめました。

しかしまあ、物販で台本が売ってまして、「え?台本なんかグッズになるモンなん?」と思いながら購入。
前知識がないので、事前に読んでしまおう、という心積りだった訳ですが、台本ですから配役が記載されている訳です。
で、速水さんのところに『猫の声』と。

は???
速水さんが猫???
そんなイケボな猫様おる???

頭の中にハテナマーク乱立です。
台本には猫の台詞はありません。つまり、これは速水さんご自身が猫の声をイメージされる訳です。速水さんくらい長く活躍されている方ですと、人外のチョイ役など目にする機会はほぼありません。
もうこれだけでめちゃくちゃレア過ぎます。やばい、楽しみー!!

台本を読み込み、プロの声優さんがどんなキャラクターに仕上げるのかとワクワクしながら開場と共に席に着きます。先行販売などではなかったのですが、地方の小さなホールでしたので、程よく前の方です。オペラグラス要らずでありがたい。
(最近はオペラグラス型の小型カメラによる録画などがあるそうで、大きな会場でも禁止の所があるそうな…嘆かわしいことです)
やはり女性の方が多いです。遠方から来られたであろうお客様もちらほら。遠い所をありがとうございます…!!とそっと涙する茨城県民(笑)。

そして開演。
ステージには4人の声優さん、そしてその背後に美しいチェンバロ。
朗読劇なのでセットらしいセットはありません。

上手から、
狩野翔さん
速水奨さん
井上和彦さん
浦和希さん

小者凡人なので、「うわあ、本物だあ…」と思いました(笑)。
井上和彦さんも大御所、レジェンドであり、私世代なら嫌いだという人はいないのではないでしょうか。
ただ、以前、推し団体のイベントで茨城に来てくださったことがあり、ご本人を目の前にするのは二度目です。相変わらず素敵だなあ…。

和彦さん演じるクヴァンツの台詞の後、いよいよ速水さんの出番です。
スッ…と立ち上がる速水さん。

『にゃあん』

ね、猫だーー!!(笑)
会場が爆笑に包まれました。
特に可笑しなことをした訳ではなく、ごく普通の猫の演技で一声鳴くだけで、会場を沸かせる声優さんが他にいるのでしょうか。

いえ、和彦さんが猫の声だったら、別の意味で会場は沸きますが。完全ににゃんこ先s…ゲフンゲフン。(ちなみに、和彦さんはきちんとアドリブでにゃんこ先s…猫の声を演じてくださいました。流石ですありがとうございます)

でも速水さんでも猫の声は少し高めに出すんだなあ、これ、猫の声だけだったら私でも速水さんだとわからないかも。…とか変な感心をしてしまいました。
もちろん、猫の声だけでなく、国王役で威厳ある素晴らしいお声も聞けましたし、めったにない訛りのある演技も聞けました。レアすぎる…そして訛ってても良いお声すぎる…軽率にしにそう…

狩野翔さん、浦和希さんの演技も素晴らしかったです!
私は古のヲタクで最近の声優さんには詳しくないのですが、こんな若手の声優さんがいらっしゃるのか!と。
朗読劇では、少人数で演じることもあり、兼役も多い訳ですが、瞬時に役を切り替え、演じる凄さというのは、やはり凡人には想像もつかない御業であります。

特に狩野翔さん、ナレーションも上手いし、演技の幅が凄い。ちょっといけ好かない役を演じる時、一緒に手が動くのが良かったです。めちゃくちゃいけ好かない感じでした(笑)。高齢な役もきちんと演じ分けてるのは本当に凄い。なかなか、若い方には難しいはずなのですが。

浦和希さんは、難しい訛りっぱなしの役。全身で演じてらっしゃるところが可愛くも見え、何だか憎めない役柄と相まって大変よきでした。チョイ役の侍従長では真っ直ぐ立って、エマヌエル(田舎者の音楽家)だとちょっとダラっとした感じに立つ、みたいな。

一方、主役の井上和彦さん。感情の振り幅が大きな役柄でしたが、流石というか何というか…どれだけ感情が振れても、同じキャラクターだというのがわかるんですよね。プロの役者さんというのは本当に凄い。自然体なようでいて、でも確実にそこにいたのは井上和彦さんではなく、クヴァンツでした。

朗読劇ではプロの凄さに感心することしきりだったのですが、休憩を挟んだトークコーナーでは司会のお姉さんを置き去りにする勢いで(笑)盛り上ってらして。
途中、中野さんが登場されてチェンバロの説明をすると皆さん興味津々。前に後ろに、と動き回って、鍵盤や中の弦を観察したり、チェンバロの意匠に感嘆したり。やはり、なかなか間近で見る機会はありませんものね。
カラスの羽の軸や、イノシシの背中から尾にかけての毛を使っている、というのは私も初めて知りました。この辺りではどちらも害獣なのですが、あんなに美しい音色を生み出すなんて不思議ですね。是非、間近で見てみたいものです。

その後も「茨城に来たことは?」とか「演じる上で気にかけていることは?」などの質問に、真摯に、時には面白おかしくお話をされていました。
会場には笑いが溢れ、あたたかい空間に。
本当に、とても楽しく、貴重な時間を過ごすことができました。

改めて、井上さん速水さん狩野さん浦さん、そして中野さん、スタッフの皆様、素晴らしい朗読劇をありがとうございます。
本当に遠い所を来てくださり、感謝しかありません。
自然豊かなところくらいしかない茨城ですが、美味しい旬のものを召し上がって帰ってくださったら嬉しいです。美味しいお酒もありますし。
また、このような機会があれば幸いです。
本日はありがとうございました。心より御礼申し上げます。

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