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短編小説「うらないし」
僕の名前はショーマ。21歳東京都内の大学に通っているものだ。
ある日家から徒歩10分圏内にあるでかいコンサートホールの目の前にある公園の脇道を歩いていた時に、何だか誰もが目を向けるべき(普段では絶対に見ない光景なので)怪しい現場を目撃した。
ホールの自動ドアの入り口の前で机と椅子が置かれてその置かれた椅子に座ってる人がいた。机にはカードが並べてあり、机の前に小学生くらいの男の子が前の前で何か話を聞いている。
その光景を目の当たりにした僕は、「もしや占っているのか?」と勘づき始めた。
あの人は占い師で子供が占ってもらっているというのか。てなるとあのカードはタロットカード的なやつか。そう思ったのである。
その子供は占われ終わったのか、どこかへ行ってしまった。その子供の表情を実際に見た時にとても清々しい表情をしていた。そして歩き方も胸を大きく張り、まるで自信に満ち溢れているような様子であった。
その占い師らしき人物は見た感じとても若そうであった。歳は20歳前後で自分と同じ大学生くらいのイケメン好青年っぽい感じだ。
見るからに良い人臭がぷんぷんするがやってることが怪しさの極みだ。
怪しく近づきがたいと思いつつも気になって仕方がなかったので彼のいる場所まで行って話しかけてみることのした。
ショーマ:「あの〜、一体何をされてるんですか?」
男:「逆に何をしていると思いますか?」
ショーマ;「“占い”ですか?」
男:「お、良い勘してますね〜」
ショーマ「側から見てて明らかにそれにしか見えなかったので」
男「そこまで分かってるのなら“何をうらない“かまで当ててもらえるとこちらとしても嬉しいですね」
その時、僕はこの男が一体何を言ってるのかさっぱり分からなかった。“何をうらない”かってどういうことだ。普通に占い師やってるんじゃないのか?
ショーマ:「質問の意味がわからないんですが?」
男:「あれれ、そんな難しいこと聞いたつもりはないんですがね?そしたら私からお教えしましょう」
ショーマ:「はい。お願いします。」
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