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G2 2024年札幌記念:中間考察

皆さんこんにちは。
バークレーでございます。
今週は夏の大一番、札幌記念の中間考察をお送りしていきたいと思います。春と秋の狭間にあり、多くの実力馬が参戦してくるこの札幌記念、今回も良いメンバーが集まってくれました。私自身函館と札幌に関しては昨年も回収率100%をしっかり超えられている会場なので良い印象が残っています。今年もしっかり的中させていきたいと思います。
それでは早速考察を始めていきましょう!


G2 札幌記念:予想基本方針

G2 札幌記念:札幌芝2000m右回り
【コース形状】

札幌競馬場芝2000m右回り:コース形状

こちらが札幌記念が行われる札幌芝2000mのコース形状ということになります。今回はどうしても的中させたいレース。丁寧にじっくりコース形状から考察を始めます。まずスタートは4角ポケット地点からとなっており、最初のコーナーまでは380mの距離となっています。普通に考えればコーナーまで2ハロン弱ですから、2ハロン目までは流れが速くなりつつも、コーナーでペースが緩くなると考えるのが妥当です。しかし、札幌競馬場のレースを予想していく時に最も大切な要素として挙がってくるのが「終始平坦な道」「コーナーの緩さ」という2つでしょう。まず一つ目の要素について考えます。札幌競馬場は道中に明確なペースの目安とできる上り下りがありません。結果として基本的にはどこでもペースを上げることができ、その逆もしかりということになります。そして2つ目。コーナーがきつい場合は手前でペースを落とす必要が出てきますが、札幌競馬場はかなりコーナーの曲がりが緩やかです。そうなるとそこまでペースを下げずにコーナーに入って行っても、他のコーナーがきつい競馬場と比べると遠心力が掛かりにくく、馬への負担もそこまで大きくはなりません。

ここまでの情報を踏まえて、札幌競馬場芝のレースというのは「出走馬の脚質で展開がかなり変わる」という特徴を持っていることが分かります。次のグラフをまずご覧ください。

G2札幌記念過去レース:ラップ

こちらは札幌記念過去レースの中で良馬場開催のものだけをピックアップしたラップです。よく私がラップ考察でお見せしてきたグラフですね。こちらを見ると面白いことが分かります。2ハロン目までを見てみた時、各年でのラップのブレがほとんどないにも関わらず、3ハロン目からは一気にペースにバラつきが出てきているのが分かるでしょうか。ここに逃げ馬の脚質が他のレース以上に関係していると思うのです。逃げ馬がどういう逃げ方をするのか、そしてその逃げ馬に突っかかってくる馬はいるのか、さらに鞍上は誰なのか。色んな要素が絡んで複雑にラップを作り出していくのが札幌記念といえるでしょう。

さらに今回は、ラップ毎に細かく分析をしていきたいと思います。

G2札幌記念過去レース:ラップタイム➊(明確な緩みタイプ)

まずは1つ目の「明確な緩みタイプ」から見ていきましょう。
こちらは4~5ハロン目に明確な緩みを作っていくタイプの逃げ馬です。2021年はトーラスジェミニが逃げてソダシが勝利したレースとなります。トーラスジェミニはこの頃本格化の兆しを見せていた馬で、札幌記念の前走では七夕賞に勝利していました。この馬はまだこの頃はテンが非常に速いタイプの馬ではありましたが、マイルを主戦にしていた時期もあるので、道中に息を入れるタイミングを作らないと距離が持ちません。そういう事情もあり、この4~5ハロン目で息を入れる形となりました。
2017年に関してはマウントロブソンという馬が逃げたレースとなります。この馬は2000mの経験は豊富ではありましたが、2000mで主に結果を出していたのは福島や小倉といった小回りの競馬場、そして東京2000mくらいだったでしょうか。東京2000mに関しては過去中間考察でも度々触れています通り、スタートからすぐにコーナーを迎えるためテンが緩やかになりがちなコースとなります。重賞くらいのグレードになればテンが速くなることもありますが、マウントロブソンが好走していたのは条件戦でのことです。テンの緩さが顕著に出ていたレースと言えるでしょう。そして福島や小倉のような小回りはどういうことなのでしょうか。小回りと言われるコースはいわゆるコーナーのカーブがきついことを指します。2000mで4つカーブを設けていない競馬場はほぼないですから、距離的にコーナーは4つ曲がることになります。コーナーの数が多い、かつそのカーブがきついということになると、コーナーを曲がる度に息を入れることができるということになります。そういう条件で好走してきた馬だからこそ、4~5ハロン目で明確に息を入れるという騎手の作戦につながったのでしょう。

G2札幌記念過去レース:ラップタイム➋(長い距離緩めるタイプ)

次に2つ目の「長い距離緩める」タイプを見ていきましょう。
こちらは3~4or5ハロンという長い距離をほんの少しだけペースを緩めて脚を溜めていくタイプだろうと考えられます。
2020年のレースは再びトーラスジェミニが逃げています。ただこの時はまで本格化の兆しが見え切っていない時期で、まだ逃げ一辺倒だった時期ですね。先ほど紹介した2021年の時に勝利していた七夕賞では実は番手で進んで勝ち切っています。そういう意味ではまた競馬の幅ができていなかったことがこのように長い距離緩めるということにつながったのでしょう。
2011年はキングトップガンという馬が逃げた時です。
札幌記念の前々走で目黒記念2500mを好位で競馬して勝利していた馬で、ある程度距離適性があることを利用しつつ、ある程度ペースを緩めてそのまま押し切ろうとしてきました。距離適性のある馬の場合、このように極端ではないにしても少しペースを落としつつレースをしてくる可能性があることを示しています。
最後2009年ですが、この時に逃げたのはドリームサンデーという馬となっています。札幌記念の前の段階で2000m重賞では好走歴が複数回あった馬となります。特に中京2000mというタフなコースでの好走歴が多かったことから、こちらも心肺能力を生かして逃げてきたと考えられます。

G2札幌記念過去レース:ラップタイム➌(基礎スピードタイプ)

最後は「基礎スピード」タイプです。
ここは4年分ありますので、各馬簡単に紹介していきたいと思います。まず2014年ですがトウケイヘイローが逃げています。
こちらは2013年の勝ち馬です。この時ピークは過ぎたものの、過去2000m重賞で多く実績を残してきていた馬でした。まさに2000m王道型の逃げ馬と言えるでしょう。
2012年はミッキーパンプキンが逃げた年です。
この馬はそれまで1800mを主戦としてきた馬になります。まさに基礎スピードがあるタイプの逃げ馬と言えるでしょう。
2010年はドリームサンデーが逃げました。こちらはトウケイヘイローと同じく2000mを中心にレースをしてきた馬で、こちらも2000m王道型の逃げ馬と言えます。
最後に2008年です。こちらはコンゴウリキシオーという馬が逃げています。
この馬はマイルもしくは1800mを中心に出走してきた馬で、基礎スピードがあるタイプの馬となります。

さて、今回まずはラップから逃げ馬のパターンを3つに分けることにいたしました。今回の逃げ馬がどのパターンに該当しそうな馬なのか、それは逃げ馬考察で詳しく分析をしていきたいと思います。

【断面図考察】
札幌競馬場のレースを予想する上で避けては通れないのが「平坦」という要素でしょう。これはクイーンSの時にも少し考察をしましたのでそれを利用しながら考えていくことにいたしましょう。まずはコースの高低差を図で確認していくことにいたしましょう。

札幌競馬場芝2000m右回り:断面図

こちらがコースの断面図となります。直線が266mと短く、またその手前のコーナーが緩いことが要因となって、逃げる馬のスパートはかなり手前からかかることになります。ラップでいうとゴール手前4ハロン、もしくは3ハロン手前の部分でしょうか。ちょうど青と赤で囲んだ部分から逃げ馬がスパートをかけていくことが多くなっているようです。仕掛けが早いので最後の1ハロンは減速型のラップを刻みます。これはギリギリまで前を行く馬がかわされないということを示唆しているとも言えますよね。先ほど各年度の逃げ馬を紹介した馬たちはいずれも着内には入っていません。「逃げ馬にとってはペースをコントロールできる」という要素はあるものの「逃げ馬有利とはいえない」というのが札幌記念の要素と言えるのではないでしょうか。過去16年良馬場開催データを調べて見ても、逃げ馬で着内に残ったのはパンサラッサのみとなっています。あくまで前半のペースによるとは思いますが、セオリー通りロンスパができるタイプの馬についても注意をしておきたいと思います。

G2 札幌記念:逃げ馬考察

【逃げ馬考察】
それでは続きまして逃げ馬の特定に入りたいと思います。まずはいつもの通り、直近5走で逃げたことがある馬を確認していきます。馬名の横にある数字は直近5走で逃げた回数を示しています。
■逃げ馬候補■
アウスヴァール➌

登録馬一覧を見た時から、ある種そうなるのだろうなと予想はしておりましたが、今回の登録馬の中で直近で逃げたことがあるのはたったの1頭アウスヴァールのみとなりました。そして逃げた回数も3回と逃げる「意思」についてもありそうではあると思います。さすがに「じゃぁアウスヴァールが逃げるってことで!」と短絡的に決めてしまうのは怖すぎます。こういう時こそ慎重に他のデータも見ていきたいと思います。まずは前回の関屋記念と同様、過去10走で考えた時に逃げ馬候補はいないのか?というところを見ていきます。
■逃げ馬候補(直近10走)■
アウスヴァール➐・ドゥラエレーデ➊
トップナイフ➊・ノースブリッジ➊

直近10走と範囲を広げてみると、さらに3頭が候補として加わることとなりました。ただますますアウスヴァールの逃げた割合が多くなり、より一層アウスヴァールが逃げる可能性が高くなったと言えるでしょうか。一応、アウスヴァール以外の3頭がどういう逃げを行ったのか確認しましょう。
ドゥラエレーデ
→逃げたのは昨年のセントライト記念でのこと。前35.2秒で逃げて終いの脚は35.5秒、勝ち馬レーベンスティールとは1.1秒もの差をつけられての8着となった、この時のレースでやはりこの馬は番手で競馬をしてペースをコントロールするのが最も良いと判断したのでよく覚えている。前走エルムSでもあえてのハナには立たない騎乗をしていたところを見る限り、やはりハナを切って良いことがあるタイプではないように思う。もちろん包まれたくないタイプではあるので、馬群に包まれるようであれば前に出してくるとは思うがおそらくハナではない。
トップナイフ
→逃げたのは一昨年のホープフルSでのこと。この時は典さんが騎乗していて逃げたこと自体に驚かされたことを覚えている。この馬は近走ではなかなか前に行けない展開が続いていたが、前走は3番手追走とようやく行き脚がつく形となっていた。しかしそれでも結果は10着と前のペースに引っ張られる形となっている。今回田辺騎手に乗り替わりということで前への意識は高まるのかもしれないが、現状の力で前残りできるかというと前走を見る限りでは厳しいように思う。昨年の札幌記念で2着と結果を出してはいるものの、斤量はその時から3㌔も増加する。斤量が最も影響を与えるのが「テン」だと考えると前には行けないのではないだろうか。
ノースブリッジ
→逃げたのはそもそも2年前のアメジストSでのこと。この馬はペースを自分で作りに行くタイプではなく、「ある一定のテン」を安定して刻めるタイプだと考えられる。基本的には36秒台のテンで進むと考えると、そのスピードで進んで自然にハナに立てるようであれば逃げの形になるだろうといったところか。

やはりこう見てみると、上記3頭が逃げるとは考えにくいと思われます。では続いて、テンの速さ自体はどうなのでしょうか。今回もいつもの通りまとめてみました。

G2札幌記念登録馬:テン速さ比較

テン速さ比較ではこのような結果となりました。
やはり最速で考えるとドゥラエレーデが上位に来るようですね。一方でテン速さ平均という観点で考えるとアウスヴァールがトップではあるようです。しかし、最速値では3位。逃げの意思ということだけ考えれば圧倒的にアウスヴァールが最有力候補となるのですが、MAX値でトップに立っているところを考えてみると、どちらかといえばペースを緩めたいタイプと考えられるでしょうか。そしてもう一つ確認しなければならないことがあります。予想基本方針で考えた「逃げ馬タイプ」で考えると、アウスヴァールは一体どのタイプに当てはまるのでしょうか。過去の戦歴を見てみると、1800mや2200mなどのレースに出走経験はあるものの、それが主戦とは言えません。圧倒的に2000mでの成績が良さそうですね。そう考えるとパターン➋の「長い距離緩める」タイプではないかと思われます。いわゆる王道パターンですね。ただ、それが本当に当てはまるのか、条件は違いますが3着に入った前走函館記念のラップを調べてみたいと思います。

G3函館記念テン比較

なるほど…。完全なる王道タイプですね。2ハロン目から長いハロン若干緩めていって脚を溜め、最後4ハロン近くペースを上げていくという形になっています。まさかここまで自分が考えた考察と合致することになるとは…。「もともと全体的なシナリオ作ってから書いてるんだろ!?」と言われそうですが、私の考察は結構考えながら書いている側面が強いので、自分が考えた考察とデータが異なるということが結構ありますwww これでレースの展開は明らかになりました。今回アウスヴァールは「長い距離をかけて緩める」逃げ方をする可能性が高いでしょう。そういう展開の場合、どういう位置取りの馬が好走するのかは、今回行う「隊列考察」で考えていくことにいたしましょう。

G2 札幌記念:能力比較

【能力比較考察】
それでは続いて、各馬の能力比較を行っていくことにいたしましょう。根幹距離である2000mの重賞ですから、登録馬全てが2000mを経験しています。久々の2000mという馬もいますのでその辺は加味しながら時計面で能力比較をしていきましょう。まずは持ちタイムの比較からです。

能力比較:持ちタイム

今回は単純に持ち時計最速を札幌換算するだけではなく、そのタイムで結果何着だったのかを記載しました。いくら時計が良くても、それで二桁着順という結果なのであれば、純粋に評価することはできません。さて、プログノーシスは昨年の札幌記念勝ち馬ですので洋芝というパワーのいる馬場は苦にしません。さらに時計面でもここは頭一つ抜き出ていると分かりました。もちろんこれは3着に入った昨年天皇賞秋の時計です。天皇賞秋は2000mG1の最高峰と言って良いレベルのレースです。このレースでイクイノックスに0.6秒差の3着でした。時計が出る馬場であってもこれだけのパフォーマンスができて、さらに札幌記念というパワーのいるレースでも勝利。現時点で2000mという条件であるならば、日本屈指の力を持った馬なのではないかなと思います。穴党の方であればあえてこの馬を外したところから勝負なさる方もいると思います。決してそういう馬券を構成してはいけないということではありません。それも競馬の楽しみ方ですからね。ただ私は決して穴党という感じではありません。配当面はもちろん最終的に考えて馬券を買う時の配分を決めてはおりますが、基本的に私は「当てたいタイプ」の予想家です。なのでさすがにプログノーシスに関しては、今回逆らいません。今ここで宣言しておきます。
そして次点に入った馬を紹介します。
ここで注目したいのは2番目の持ち時計を出したボッケリーニです。現在8歳という年齢ながら衰え知らず。安定して今も重賞で好走を重ねています。そしてさらに言えることはボッケリーニの117.2秒という時計は前走鳴尾記念で記録したものであるということです。もちろん夏の京都2000mですからある程度時計が出てもおかしくありません。もともと鳴尾記念って改修工事の影響で色んなところで開催されてきました。ただ時期的には夏の入口ということもあって高速馬場になることが多いです。ただ今年は阪神改修工事のため京都競馬場がかなり長く使われてきた中でのこの時計。前走で自己新を出してしまうというのは本当にすごいことです。ボッケリーニから少し開いてノースブリッジ、ステラヴェローチェ、ジオグリフと実績馬が続きます。ここまでを次点評価とさせていただきます。

能力比較:上がりタイム

なんと…上がりタイムでも同じ顔触れとなりました。プログノーシスとボッケリーニがここでも頭一つ抜き出ていると分かります。その次にアウスヴァールが来ていますが、ここは前が37.2秒とかなり緩むことになった昨年但馬Sでの上がりです。この時も逃げてはいるのですが前が緩んだレースなので、今回もこの上がりを使えるとは考えにくいですね。その後にはステラヴェローチェとチャックネイトが続きます。
さて、実は今回も先週の関屋記念と同じように、上記上がりのタイムを記録した時、前半のペースはどうだったのかを能力比較に入れ込んでみました。

能力比較:上がりタイム(&その時の前3ハロン)

このようにしてみると結構景色は違って見えてきます。やはりどうしてもプログノーシスや最近のボッケリーニは前で競馬をするような形にはなっていません。それに加えてシャフリヤールやジオグリフ、ノースブリッジは好位から競馬をした上でのこの上がりタイムです。今までのデータ次第ではプログノーシスが圧倒的と見てきましたが、つけ入る隙があるとすれば「隊列の長さ」ということになるでしょうか。

能力比較:総合評価

すべての要素を加味した上での総合評価となります。そうはいってもやはりトップはプログノーシスです。2位とはかなりの差をつけてのトップとなりました。そこから上位5頭を取りますが、先ほど述べた通りアウスヴァールは逃げ馬想定となっていますので、この上がりは出せないだろうと考えると次点評価の範囲には入っていますが該当馬には入れませんでした。
★能力比較考察該当馬★
ジオグリフ➌・シャフリヤール➋
ステラヴェローチェ➎・ノースブリッジ➐
プログノーシス➊・ボッケリーニ➏

G2 札幌記念:隊列考察

【隊列考察】
このような名称で考察をするのは初めてとなりますが、いわゆる枠順が決まる前のざっくりとした隊列予想のことでございます。長く私の中間考察を読んでくださっている方にとっては何にも真新しいことはありませんww
さて、まずは今回アウスヴァールが逃げたとして、どんなペースを刻んでいくのかを考えてみましょう。

G2札幌記念:想定ラップ

私が考えた今年のラップはこのような形となりました。札幌記念前3ハロンの平均ラップは35.3秒となっていますので、そこから考えると0.2秒ほど遅いラップを刻むのではないかということ、そして前1000mのタイムは60.2秒なので下手したら後傾ラップになるのかもしれません。次に参考年度となった3年分のレースで着内に入った馬たちの位置取りを見ていきましょう。

G2札幌記念過去レース:1着馬
G2札幌記念過去レース:2着馬
G2札幌記念過去レース:3着馬

ここでは1着馬がどういう位置取りをしていたかということではなく、どんな位置にいた馬が着内に入るのかを重視したいと思います。馬の力関係もあるので、少なくとも上記を見る限り後方からの馬でも馬券には絡みそうだということが読み取れただけで収穫です。さぁ、想定ペースがかたまってどんなところに位置していた馬が好走しているのかも分かりました。これらの情報を踏まえた上で粗い予想とはなりますが、隊列予想をしていきたいと思います。

G2札幌記念:隊列予想➊(枠順発表前)

このようになりました。テン速さ平均を比較すると、3列目と4列目の間にある程度距離ができそうな気がしています。それを加味しての想定タイムです。赤字は自身がもつテン平均よりも緩いペース、青字はテン平均よりは速いですがこのスピード自体は経験したことがある馬たちとなります。ご覧になればお分かりの通り、今回は全頭がこのように余裕を持った状態で道中進むことになりそうです。そして向こう正面になってさらにペースが緩み、結果としてこの隊列は自然に縦が短い状態へと変化していくことになるでしょう。そうなるとどの馬にも可能性が出てくるということになってしまうでしょうか。ちょっと隊列を短くして、各馬が持っている最高上がりタイムを入力してみます。

G2札幌記念:隊列予想➋(枠順発表前)

上がりを入力してみました。こう見てもやはりプログノーシスの上がりの脚は圧倒的です。先頭を行くアウスヴァールはこの上がりで走ることはおそらくできないと前に述べましたので?をつけています。これを見る限りでも最も前絵にいるステラヴェローチェとボッケリーニやプログノーシスとの違いは0.8~1.0秒近くになっています。おそらくそこまでの距離的な差はないものと考えていますので、これは十分に逆転可能な差と言えるでしょう。そしてこれらの上がりの差分を取った時に、好走しそうな馬たちに色を付けてみました。これらの馬が今回の主役になる可能性は非常に高いと考えます。

今回の考察部分は以上となります。登録数自体が少なかったこともあり、今回はざっくりとしたものではありますが隊列予想も行うことができました。かなり自分の中では腑に落ちた結果となっています。では続いてバークレー指数上位馬にまいりたいと思います。

G2 札幌記念:バークレー指数上位馬

【バークレー指数上位馬】
上がり優秀馬
1位 プログノーシス(1.8)
2位 ステラヴェローチェ(1.7)
3位 ボッケリーニ(1.1)

上がり指数トップはやはりプログノーシスとなりました。
上がりの順位がパッと分からない海外競馬3戦を除いた11戦全てで上がり3位以内、うち上がり最速が9回と圧倒的な上がりの脚を見せている馬となります。前はどうしてもゆったりなペースでの上がりタイムが多いことは事実ですが、マイル戦を使っていた時はある程度速い流れの中でも最速を記録しています。昨年の札幌記念までは夏の暑い時期での実績がなかったのですが、それも昨年で快勝されてしまいました。今年の金鯱賞はまさに洋芝のようなもさもさした馬場の中でのレースとなりましたが、2着ドゥレッツァに0.8秒差をつける大勝。香港G1では2着となりましたが、日本の2000mではまさに敵なしの様相を呈しています。馬体を見る限りでは現在の状況を見てみても非常に良いと言える仕上がりですし、昨年同様QE2世Cからのローテという部分においても不安がありません。どこにつけ入る隙があると言えるのでしょうか…。まさに1倍台になるべくしてなったという感じでしょうか。鞍上川田騎手は先週も素晴らしい騎乗で重賞勝利を飾りました。唯一隙があるとするならば後ろ過ぎて前に届かないという展開でしょうか。ただ向こう正面が想定通り緩むとするならば…その隙もなくなります。
2位にはステラヴェローチェが入りました。
この上がりの指数は主に2021有馬記念までのデータが反映されたものにはなっています。それまではどうしても行き脚がつかず、後方から一気の末脚という感じではありましたが、復帰してからはある程度安定して前につけながらも最後キレのある脚を見せられています。今回非常に残念なのは馬体写真が見られなかったこと…。前走安田記念のように一流のマイラーに混ざっての競馬となるとやはり基礎スピードが足りないような部分があるのですが、この馬自身非常にパワーがある馬ではあるので、馬場的には洋芝は合うに決まっていると思っています。今回も横山典騎手が鞍上ということでまた何かしてくるのではないかと勘ぐってしまいます。積極的に前につけた方が今回は良いのかなと個人的には思っています。
3位にはボッケリーニが入りました。
今回穴っぽい馬の中では一番期待している馬です。
年を重ねてきた今でもキレという意味ではそうでもないにしても、ある程度長く脚を使えるということについては札幌競馬場の形状を考えるとプラス材料です。前走はモレイラ騎手効果だったなんて声も聞こえてきますが、浜中騎手と手が合っていない訳ではないと思うのでこちらは心配いらないでしょう。鳴尾鬼面も京都2000mというコースで3~4角あたりから位置を上げての2着、復活を遂げたヨーホーレイクにはタイム差なしで敗れはしましたがまだまだやれることは証明しました。この時何人の方が年齢でこの馬を切ってしまったでしょうか。キンカメ産駒は早熟なイメージもあるのですが、この馬はまだまだ健在だと思っています。

コース適性優秀馬
1位 ボッケリーニ(1.6)
2位 プログノーシス(1.3)
3位 以下の2頭が該当(1.0)
チャックネイト・トップナイフ

コース適性はボッケリーニがトップになっています。
ここではまだ紹介していない3位の2頭を紹介していくことにいたしましょう。まずはチャックネイトからです。
前走函館記念では期待していたのですが…残念な結果となりました。とはいえ前半36秒台でも追走ができるのだということを確認できただけでも収穫はありました。この馬は函館や札幌の経験も豊富で、右回り左回りもあまり差なく安定して走る馬ではあります。今回ある程度中段からやや後ろくらいからの競馬にはなると思いますが、前走叩いての上積みに期待したいところです。函館記念自体少し特殊なラップを刻むレースでしたから、札幌記念のようなタイプのコース形状の方が合うのかなとは思います。一方でどうしても中段後方からの競馬になるので、展開に左右されやすいところはあります。まさに前走佐々木騎手はその展開面への対応がし切れなかったことが敗因につながっていると思います。前走はサヴォーナをマークして競馬をしていました。今回も同じように後ろの馬をマークするのか、そうなればプログノーシスかなと思います。それとも前目で競馬をする馬をマークするのか、その選択は非常に大切です。こればっかりは枠順が出てみないと分からないので、並びが確定した後の展開予想が非常に大切な馬になると思います。
次にトップナイフです。
この馬も函館記念組です。
洋芝経験が豊富で好走歴もあったので、こちらも前走は期待していたのですが、10着と惨敗してしまいました。前走に騎乗した横山和騎手は休み明けということに言及していて、返し馬もいかにも休み明けっぽい雰囲気だったと述べています。前走スタートが改善されたのは非常に良いことだとは思いますが、そこでネジが締まったとしても3㌔も昨年から増える斤量を一気に克服して昨年のような結果を残せるとは今の段階では思えません。また、今回田辺騎手がテン乗りとなるということもあまりプラス材料には思えません。田辺騎手は前への意識はあると思うのですが、トップナイフの場合前に行きすぎても斤量の関係で体力が削られてしまうと思いますし、後ろに下げても末脚一気で馬券内という結果はあまり想像がつきません。どうしても田辺騎手の場合そういう極端な騎乗になる印象があります。今後のことを考えると私は勇気をもって好位につけた方が良いと思うのですが…。

距離適性優秀馬
1位 プログノーシス(2.1)
2位 以下の2頭が該当(0.8)
トップナイフ・ボッケリーニ

距離適性は圧倒的な差をつけてプログノーシスが最優秀指数となりました。
距離適性に関してはすでに全ての馬が紹介済の馬となっていますので、ここでは割愛させていただきます。

総合指数上位馬(途中経過)
1位 プログノーシス(18.866)
2位 ボッケリーニ(12.871)
3位 ドゥラエレーデ(10.672)
4位 ステラヴェローチェ(9.518)
5位 シャフリヤール(9.381)
参考:2023年総合指数
1位 ジャックドール(16.382)6着
2位 ヒシイグアス(15.457)5着
3位 プログノーシス(14.838)🥇
4位 ソーヴァリアント(12.306)🥈
5位 ダノンベルーガ(12.150)4着

総合指数では本当に圧倒的な差をつけてプログノーシスが1位となりました。ここでは3項目の中で1度も触れていないドゥラエレーデのみ紹介していこうと思います。
今年の札幌記念で最も話題になっている1頭でしょうか。
エルムSで2着という結果の後、まさか中1週で札幌記念に参戦してくるとは…。そして鞍上は藤岡佑騎手ですか。結構攻めたローテですよね。洋芝に関してはデビュー2戦目に経験をしていて、この時は逃げて2着となっています。勝ち馬はドゥーラですね。この馬も洋芝適性が非常に高かった。この時逃げたのはまさに「競馬を教える」という要素があったと思います。その後は芝とダートそれぞれに挑戦する二刀流でキャリアを積んできています。この馬を私は良くも悪くも相手なりに走る馬だと思っています。ただ、むしろ芝に関しては2歳時に荒れた冬の馬場で行われるホープフルS以来成績を残せていません。荒れた馬場=パワーがいる=洋芝も合うと考えて終いがちですが、私は結構違う要素が強いのではないかと思っています。指数としては上位ではあるのですが、ちょっと懐疑的な自分がいます。

G2 札幌記念:中間考察該当馬

★中間考察該当馬★
ジオグリフ➌・シャフリヤール➋
ステラヴェローチェ➍・ノースブリッジ➐
プログノーシス➊・ボッケリーニ➏

今回の中間考察該当馬はこの6頭で行きたいと思います。
ジオグリフとノースブリッジに関しては、能力比較で採用しました。プログノーシスが圧倒的な人気ということもあり、少しオッズ的には辛くなる可能性もあります。いつもは6頭で勝負することが多いのですが、今回はもう少し絞りたいと思っています。

今回の中間考察はこれで以上です。
夏の自由研究第二弾、今回も12000字の記事となりました。
もう完全に自分の中では感覚がマヒしていて、10000字くらいが当たり前になってしまっています。どこかでもう少し簡潔に述べられるように練習しないとですね。小説でも書いてみるかな。いや、それでは逆効果かww

今回も私の考察を読んでくださりありがとうございました。
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バークレー教授
予想には一切妥協しません!独自の指数データを日々改善させて的中率をあげていきます!