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カスタマーサクセス天下一武闘会の敗因をまとめてみた

2018年7月25日に開催された、CSHACK主催の「第一回カスタマーサクセス天下一武闘会」にPMながら登壇(出場?)してまいりました。
※最下部に26日追記分あり

結果は見事に予選敗退だったわけですが、

"勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし"

という言葉があるように、必ず理由があるのではないか、本当にうやむやにしたままで良いのだろうか、ということが頭をよぎりまくったので、非常に眠たいはずなのですが、こうして書くことを決めました。

要点は大きく2つ、

1.なぜ、予選通過できなかったのか?
2.もし、予選通過できていたら優勝できていたのか?

それらを内的要因・外的要因の視点で以下にまとめていきます。

1.なぜ、予選通過できなかったのか?

1)内的要因
(1)決勝用にとっておいたネタの一部を見せておく必要があった
→今回はほぼ全てをベールに包ませたまま、続きは決勝で!としてしまったため、期待値を上げ切る事ができなかった。

感情的かつ爆発的な期待値は時間の経過と共に薄れてしまうため、3人組の2番目という発表順を考えると維持する事ができない。

一部でも決勝用のネタ(具体的な活動内容など)を見せておけば感情だけでなく論理的にも「続きが聞きたい」という思いが残るため、時間が経過して感情が薄れたとしても「でも○○だから続きが聞きたい」とまた戻ってくる事ができたかもしれない。

対策:貴重な情報であればある程、チラ見せ。全く見えないよりも少しだけ見えていた方が人は興味を抱き、かつ、目が離せなくなる。

(2)参加者特性のリサーチ・イメージ不足
→ベルフェイスのCSとしての取り組みは少なくとも直近半年間で自社運営コミュニティーやそれ以外の箇所も合わせて数回既に発表してしまっている。

今回のテーマが「2017年6月〜2018年7月13日」までを対象としたチャーンレート改善施策だったため、内容がどうしても重複してしまい、「聞いた事がある」「想像がつく」という非常に”ワクワクしない”状態の参加者が一定数いたため、票が集まりにくかった。

これは、CSHACK主催である以上、本来であれば容易に想像がついたはずにも関わらず、変化を加える事なく、発表資料に盛り込んでしまっていた。数は少なくても良いので「ベルフェイスCSの新たな取り組みの紹介」があればまた結果は違ったかもしれない。

対策:直近半年間の登壇履歴の把握と主催者の呼びかけ方法の確認を怠らない。事前に参加者が分かるならいっそのこと「何が聞きたい?」の声を事前に集めておく。

(3)オリジナリティの不足
→(2)とも重複するが、カスタマーサクセス自体がちょっと前と比べ、様々なやり方、考え方を書籍や各企業の事例などで得る事ができるようになった分、悪いことではないが、いわゆる「セオリー通り」の対応をベースに施策を考え、いかにそれを正確にやるか、精度をどのレベルでするか、で止まってしまっている。(という印象を受けた)そうなると、どうしても企業がいかに成熟しているか、の影響を受けやすくなってしまう。

もっと尖ったオリジナリティ溢れるCSをやっている企業もあって良いと思うし、逆にCS不要論を唱える人がいたって良い。今回の発表は尖っていない分、心に刺さりにくかったのかもしれない。

対策:「私ならでは」を取り入れるならやはりPMとしての要素、プロダクト側の要素、視点から見たCS施策・理論を独自に展開する(してみる)こと。それができればCSの方々では手が出せない領域になる。


2)外的要因
(1)くじ運からくる発表順および投票システム

→これは恐らく「最後の発表が有利」という統計は出るだろう(あくまで推測でしかありませんが)。3社聞いた上で投票、という流れである以上、1社目、2社目の内容は3社目を聞いた後には記憶からほとんどいなくなってしまう。

(2)参加者の所属企業
→これは単純に「投票(多数決)」である以上、多いに越したことはない。(今回の場合は応援団枠も一定数あったのでどこまで影響が出るものなのかは分かりませんが)

対策:外的要因に関しては、回避できるものではないので「内容を良いものにする」が本質的な対策となる。


2.もし、予選通過できていたら優勝できていたのか?

個人的には、今だから言えますが、

「仮に予選通過できていたとしても決勝で勝つことはできなかっただろう」

と考えています。

重複する部分もありますが、発表内容に以下の全要素が含まれている必要があるためです。加えて「プレゼンスキル」という要素と先述の通り「外的要因」がさらにそこに紛れ込んできます。

・鮮度 = 聞いたことある、知ってる、ではない状態か
・味 = 本当にその施策は本質的に良い施策なのか
・調理器具 = 適切なツールを用いているか
・盛付け = 面白いか、統一性のあるデザインか、見やすいか
・想い = 最後は顧客を成功させたいという想い

ということで今回はどこをどう見ても完敗であったという結論で良いかと思います。(だいぶスッキリしました)

同時に対策もいくつか挙がってきましたので、それらを押さえつつ、まずはしっかりとベルフェイスにおけるカスタマーサクセスを実現していくために何ができるか、ということを視座を調整しながら考え続ける所に落ち着くのかな、という気もしています。

とはいえ、負けは負け、勝ちは勝ち、優勝したビズリーチ、鈴木さんおめでとうございます!また、他の発表者の皆さんもお疲れ様でした!

※7/26追記 もう一度やり直せるならどんな内容にする?

今回のテーマは特定の期間におけるチャーンレート改善施策というものであり、決して「CS部署の活動」に限定する必要はなかったというのが完全な盲点でした。

6名の発表者の中で、唯一私だけがPM(プロダクトマネージャー)であったわけですから、もう一度やり直せるとしたら完全にPM寄りの内容でチャーンレート改善をするためにPMがやった全てのことから、特にインパクトが大きかった施策を全方位(対顧客だけでなく、対CSメンバーに実施したこと、セールスに実施したことなど全て)1つずつピックアップし、会社全体としてカスタマーサクセスに全力で取り組むことの大切さということをエモく、かつ絶対的なスケール感で話す、とかですかね。

いずれにしてもギャンブル性の高い登壇内容にはなるわけですが、実際参加者がそれを聞いて、

「そう!うちの部署だけやるんじゃなくて、他部署の協力が必要なんだ!」
「他部署の人間に聞かせてやりたい!」
「ベルフェイスさんの本気さが伝わった!」
「プロダクトマネージャーって仕事面白そう!」

となってもらえたら、それはそれで個人的には優勝云々よりも価値のある時間になっていいんじゃないかなと改めて思いました。

これからはCS職からCSMへのキャリアだけでなく、PMにいくキャリアも増えてくると考えていますので。(どちらも日本ではこれからというところではありますが確実両者の距離が近づいてきていることを実感しています)

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