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[note38]デジタルとアナログのあいだ

どうもnoteを書く時間は遅くなってしまう。
でも、思いついたらできる限り、書くようにしている。noteを始める時に色々な方とのつながりや学びがあったら素晴らしいけれど、まずは自分の忘備録・振り返りとして使おうと考えていたから、思いついた時が書く時。
だから眠いな…と思いながらもキーボードを叩いている。

GIGAスクール構想(2019~)

全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組みであり、「Global and Innovation Gateway for All」を意味する。簡単に言えば、「世界とICT技術への入り口を全ての生徒に対して開いていこう」という取り組みと言える。貸与、レンタルを含めて、児童・生徒がiPadやchromebookなどの端末を持っている姿は珍しくなくなった。
それに合わせて、様々なアプリケーションやプラットフォームが生まれ、それらを活用した様々な実践が紹介されている。私はFacebookを日常的に利用するので、Microsoft、Google、ロイロノートなど色々な研究グループが形成されているのも認識しているし、そこで学ぶことも多い。

アナログに偏り過ぎていないか?

生徒たちが様々なデバイスを利用して、学ぶスタイルは加速的に進むことはあっても、後退することはないだろう。私もこの数年で色々な「手段」を授業の中に取り入れてきた。ザっと挙げてみると…
Google Classroomをプラットフォームとして、Googleドキュメント、スプレッドシート、フォーム、ジャムボード、YouTube、Canva、Padlet、Kahoot、Quizlet、Edomodoなどである。色々なものを試して、合わなければ止める…こうしたスタンスで活用してきた。これらの手段は授業に変化をつける、生徒達の意見集約や共有、協働作業を行う上で不可欠なツールになっている。

もともとはホワイトボード&付箋

これは自分の担当する探求学習の話であるが、生徒個人が端末を持っていない段階ではホワイトボードと付箋が活動における主力ツールだった。今日では付箋さえもデジタルで活用することができる。実際、せっかく書いた付箋は紛失しやすいなど管理の面で難しいところがある。デジタルには、そうした問題はなく、それらがデータとして、場合によってはクラウド上に保存されるから常に自らの活動に立ち返ることができる。しかし、付箋は役割を終えた訳ではない。むしろ、今はアナログの付箋とデジタルを融合させることで、より効果的な思考活動ができるように感じている。

デジタルの思考はどこまで広がっているのか?

私自身も付箋をデジタル化して活用していた。しかし、私自身の指導、アプローチ不足もあるのかもしれないが、今一つ生徒達の発想が広がっているように思えない時があった。抽象的だが、変にまとまったものが画面上に集約されていて、いい意味で付箋がホワイトボードに大量に並ぶカオスな感じがない。それがいいんじゃないかと言う指摘もあるかも知れないが、協働学習やPBLでは最初にカオスであることが重要であるように感じている。
生徒達の思考プロセスを可視化することは難しい。彼らは、どういう思考の流れでデジタル付箋に文字を入力しているのだろうか…その辺りが何となく気になっている。

一度、付箋(紙)に戻してみよう!

前回の探求学習で生徒に渡したのは様々なサイズの紙の付箋とA3サイズのホワイトボード…そこに色々な意見を集約したり、まとめたり、統合し、その都度、持っているiPadで写真に撮って記録を残す。ここまでだと、今までと変わらないので、Padletというアプリケーションでチームごとに作成したデジタル作業ボードに書記の担当がアップしている形を取ってみた。生徒の活動を見ていると、ホワイトボードにそれぞれのイメージで線を引いたり、タイトルをつけたり、工夫をしている。中学生、高校生の段階では指先の自由度はやはり必要なのかもしれないと感じた時間だった。もちろん、生徒にリサーチしたわけではないので印象ではあるが…。

アナログ×デジタルの作業ボード(Padlet)

このチームは付箋をKJ法的にまとめたり、自分たちのイメージを図解したり、意見を直接書いている。別のチームは写真を4~5枚縦に並べて、最初のアイディア→修正①→修正②という形で自分たちの探究活動の変化を時系列でまとめていた。「こういうのも良いなあ、やっぱりデジタルとアナログは喧嘩するものではないんだな」と個人的には感じている。
色々な意見があるので、あくまでも一つの事例として見ていただけるとありがたいが、ある研究会で聞いた「デジタル全盛期だが、アナログがなくなることはない。これから先を生きる上で必要なことは[デジタルか、アナログか]ではなく[デジタルも、アナログも使える人間であること]という指摘が何となく腑に落ちた瞬間だった。まだまだ、自分自身が探究途上であるが、今はデジタル×アナログが1つの目指す方向性かなと感じている。



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