2022.06.26 相場雑感
こんにちは、暑いですね。皆様熱中症にはお気を付けください。では相場を振り返っていきます。まずは日経平均のチャートから。
今週月曜は米国市場が休場であったが日経は大荒れスタート。さらに米国市場大幅高に反応せず終始弱い展開であったものの、金曜日は買戻しが入り上昇して取引を終えた。特に金曜日はグロース市場が上昇、当然のことながらショートカバーだとは思うが2516の値動きは出来高共に終始強かった。
前回2月終わりのカバーの時も同様に売買代金が増加し、その時は初動を含め5営業日くらい猶予があった。今回も米株の動きからすると月末までは持ちそうな感じもするが、安全にいくなら権利付最終日で普通に考えると30日(?)欲をかくなら7月のMSQ前までという見立てはみんなが考えることでしょう。ただ本質的にファンダメンタルズで買われているのかどうかは全く分からず、以前のnoteにも買いたが一回バラバラにされたETFが再び買われる動機には乏しく懐疑的である。
さて、TOPIXのコア銘柄だがここ最近特に際立った値動きを見せたのは信越化学だろう。
ひどい有様である。通期非開示だがアナリストコンセンサスを引用すればPERは10倍近傍でありさすがにという水準になっている。どう考えても値動きが異常で、誰も幸せになれない状況なのはご覧になってわかるだろう。おそらくそれなりに大きな資金を動かしているファンドが苦戦していることが想像できる。こういった現象は直近だとMSOLなどの銘柄にも見られ、容赦ない売りが炸裂する。特に中小小型ファンドの組み入れ銘柄においては注意すべきで、自身のポジションがそういったファンドの組み入れになっているのかよく観察しておくべきであろう。しかし、こういった時価総額が小さな銘柄ではなく信越化学のような大きな銘柄が狂った値動きをするマーケットはやはり波乱の前兆のように見える。つまり、どこかのファンドが明らかに損をしてどうにもならなくなっているように見えてしまう。もちろんそういった需給や見えないファンドの状況の当てっこをしたところで生産性はないかもしれないが、言葉に言い表すことができない薄気味悪さがあるという認識だけでもしたほうが良さそうだ。
さて、一方強い動きをした銘柄もある。無論金曜日はショートカバーだっただろうが、トイレタリーの一角には戻りの動きが見られる。
小売りやトイレタリーなどアベノミクスからの上昇とインバウンドの加速で日本株ステープル群は非常に高いバリュエーションで推移してきた。ついにそれらの銘柄が落ちるところまで落ちてきたという感じである。当然花王は切り売りしてきているので今後の構造的な変化が重要になってくるのでインプリケーションを深める必要性はあるが、あくまで一例としてこういうセクターはそろそろ注目して深堀していきたい。
さて、今週のnoteにも書いたと思うが(もう記憶ない)そろそろ情報通信セクターも見ていきたい。
NTTやKDDIが足踏みする中グロースのカバーでの上昇が寄与しているだけと言えばそれまでではあるが、底堅さも見られる。同セクターにおいては銘柄選びが非常に重要になってくるので個人的にはしっかりFCFが出ていて利益率が高い銘柄を抑えておきたい。
米国株も一旦は上昇し来週もリバランスへ向けて強い動きが予想されるものの、マクロの不確実性がなんら解消されていないことから誰しもが戻り売りと思っているだろう。どこでベアマーケットが終わる(どこまで続く)のかは全く分からないが、短期的には強い動きにのって市場全体に安堵感が出た時にポジションを軽くする方向で見ていきたい。
おわり。