![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/65248925/rectangle_large_type_2_7417dac52b54b16ee36bb697bcf9fd07.png?width=1200)
脱炭素資源も原産3か国かたよりで調達難か?
COP26 が開催されて、各国が脱炭素の話し合いをする中辛口のグレタさんが厳しく批判して、リーダーシップを問いていましたね。
どちらの主張もそれぞれ言い分があって、なかなかジャッジするのは難しいと思いますが、いずれにせよ待ったなしの分岐点に立っていると思います。
コロナ禍で飛行機も飛ばず、工場も減産する中で二酸化炭素の排出は抑えられていたと思います。
しかしそれもそろそろ終わりが見えてきてきました。
リベンジ旅行が世界的に始まれば、旅行業の私は嬉しい反面。飛行機の排出する二酸化炭素のことなどを色々言われると思うと複雑です。
でも世界は電気に頼った生活になってきているのは間違いなく、電化が進むことは止められないですね。
でも、電池の原料となる鉱物資源の調達に懸念が高まっています。
電気自動車(EV)などで使う資源は産地の集中度が石油などの従来資源以上に偏っていて、リチウムやコバルトは上位3カ国で8割前後に達するのをご存じですか?
簡単に進まない電池をめぐる問題に
*脱炭素で変わるレアメタル需要と資源偏在
*脱炭素に欠かせないレアメタル3つを知る
*レアメタルをめぐるさまざまな思惑を知った上で
という視点でみていきながら
脱炭素は国の発展ではなく、地球規模での生き残りのための共同での働きかけならナショナリズムに捕らわれず、グローバリズム優先で進めないと最後は自分にしっぺ返しが来るはず。
という点をクローズアップしたいと思います。
*脱炭素で変わるレアメタル需要と資源偏在
脱炭素を進めるには、せっかく作る電気のロスがないように充電池などに貯めることが大切ですね。
しかし蓄電池の電極やモーターなどには欠かせないリチウムの需要は2040年には20年の12.5倍に、コバルトも5.7倍に増えると予測されていて、資源の確保に各国の関心が寄せられています。
しかし問題の背景にあるのは産地の偏りなんです。
リチウムはオーストラリア、チリ、中国の上位3カ国で生産シェアが88%になり、コバルトはコンゴ民主共和国など3カ国で77%にのぼります。
実は、従来型の石油や天然ガスなどの資源は長年の開発で分散が進みそれぞれの資源の埋蔵で上位3カ国のシェアは5割以下なんです。
なので資源をめぐる争いは激化は避けられていました。
*脱炭素に欠かせないレアメタル3つを知る
さて、改めて基本的な知識として、それぞれのレアメタルの特徴について書いてみます。
リチューム
リチウムとは元素のひとつで、リチウムイオンが移動することで充放電を行うリチュームイオン電池の原材料です。
大容量の電力を蓄えることができ、身近なものだと携帯電話やPCのバッテリー、産業用ではロボットや工場・車など幅広い用途で使用されています。
日本は100%輸入に頼っていて、その8割は南米チリから輸入しています。。
コバルト
リチウムイオン電池の正極材として用いられる元素です。
放射性の毒性があって取扱いには防護服で人体をまもらないといけない扱いが難しい鉱石です。
原産の70%近くがコンゴ共和国で、児童労働で採掘がされているケースもあって社会問題となっています。
SDGsの観点からコバルトで不法労働により採掘されていないか調査をしている先進国もあるんです。
テスラはコバルトフリーのバッテリーを開発するなど、新しい動きも出ています。
ニッケル
ニッケルと水素ガスを基にした充電可能な電池の原料です。
リチューム電池が出るまで充電できる電池として普及してました。
短所は放電率が高く、メモリー効果といって放電しきらないうちに充電するとバッテリー残量分充電容量がへってしまう特性もあるのです。
ただコストはリチュームより安く、リチューム電池が充電すると膨張して爆発しやすくなる欠点がないのが特徴なんです。
*レアメタルをめぐるさまざまな思惑を知った上で
レアメタルは産地の偏りゆえ、色々な各国の思惑が入交り、駆け引きが行われています。
レアメタル需要急増
前述の需要が急増するのに合わせて、現在価格も上昇していて、今年8月と比べて現在は約2倍に跳ね上がりました。
今後も需要は増えることが予想され価格が上昇すると多くの製品価格が値上げされる心配があります。
資源国の囲い込み
コンゴはコバルト輸出国の中国へ権益交渉を行っています。
道路や病院の建設などをリクエストしていますが、思うようには建築は進んでいない様です。
今後もレアメタルを盾に、輸出国へ見返りを求める流れが起きると予想されています。
中国の買収攻勢
世界で地位を確固たるものにしたい中国は、カナダのリチューム大手を買収して手中にしました。
太陽光発電などで必要なシリコンも中国が4割生産していて、いま中国はエネルギーに関しても影響を大きくもちつつあります。
そんな覇権争いが繰り広げられていて、不安になりました。
脱炭素は国の発展ではなく、地球規模での生き残りのための共同での働きかけならナショナリズムに捕らわれず、グローバリズム優先で進めないと最後は自分にしっぺ返しが来るはず。
映画が現実にならないように、映画のハッピーエンドを先取りして欲しいです。
フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ