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プラごみ削減、新制度でどう変わるか?
先日のニュースで環境省と経済産業省が、プラスティックの使用量削減やリサイクルを促進する新制度の具体案を示しました。
今、世界が取り組んでいる大きな環境問題の1つに「マイクロプラスティックによる環境汚染」があって結構深刻ですよね。
死んだクジラや亀のお腹からプラスティックごみが山ほど出てくる映像を皆さん見た事があると思います。
これは食物連鎖で私たち人間も最終的にはプラスティックを口にしてしまうことにもつながり健康問題にまで広がってしまう可能性もあるんです。
そこで今日は、プラスティック問題に日本がどう取り組んでいるか?を少しまとめて、なにか取り組んで行けるような動きにつながればと思いました。
内容は
*世界中で破棄されるプラごみと日本のプラごみ事情
*プラスティック資源循環促進法とは?
*既に動き出している企業
を紹介して、今の日本の実情である
現状プラごみ850万トンのうち638万トン焼却処理
リサイクルをどう比率を上げていくか?が課題
ということをお知らせしたいと思います。
*世界中で破棄されるプラごみと日本のプラごみ事情
池上彰さんのTVでも報道されるみたいに、結構「世界中で破棄されるプラごみがこのまま続けば2050年には海洋ごみと魚が同じ量になる」ということが段々知れてきたと思います。
待ったなしの深刻な状況だと思います。
一方で、日本のプラごみ事情に目を向けてみると、ごみの内訳が
*一般廃棄物 年間412万t 主なリサイクル商品としてパレットに再利用
*産業廃棄物年間438万t 主なリサイクル商品として
ハンガー、ボールペン、自動車部品に再利用
と、されています。
NHKのテレビでは、コロナ禍で自宅時間が増えて家庭ごみが増える一方で、経済活動が滞りパレットの発注は半分以下に減ったと報じています。
*プラスティック資源循環促進法とは?
2022年4月導入される「プラスティック資源循環促進法」では、年間5t以上使用する事業者へ義務化される予定です。
対象品目
*百貨店・スーパー・コンビニ・飲食店など 5点
フォーク,スプーン,ナイフ,マドラー、ストロー、
*ホテルなど 5点
へアブラシ、クシ、カミソリ、歯ブラシ、シャワーキャップ
*クリーニング店など 2点
ハンガー、衣類用カバー
計12点が指定
対象企業
百貨店、コンビニ、スーパー、ホテル、クリーニング店
全般の対応
使用量削減やリサイクルしやすい製品設計の指針策定
優良な設計は公表して、政府が優先調整で優遇
回収合理化
自治体が容器包装プラスチック回収にプラゴミ回収追加
事業者が自主回収する取り組みを促進
がおおまかな内容になります。
*既に動き出している企業
この法律施行に際して、既に企業は対応に動いています。きっとこれもSDGsなどの関心が高まり、企業の責任など環境からも問われているからだと思います。
ローソン
都内のナチュラルローソン8店舗で、無料提供するスプーンを実証実験として木製に切り替えています。お客様の反応を見極めてローソンでの導入を検討するそうです。
ファミリーマート
5月に持ち手部分を穴抜きしたプラ製スプーンを導入してます。プラ使用量が従来より12%少なくなり、チェーン全体で年約65トンの削減を見込めるということです。
イオン
使い捨てプラを30年に18年比で半減させる方針を掲げています。傘下の「イオンリテール」がイートインや持ち帰り用に提供するストローやスプーンを紙・木製に切り替えてきました。
すかいらーくホールディングス
2018年にプラスチック製ストローの廃止を発表して、2019年7月末にはグループ全店で廃止を完了しました。
夏から持ち帰りや宅配注文でスプーンやフォークなどが必要かどうかを消費者が選ぶように変更されます。
プリンスホテル
19年1月から国内全てのホテルやスキー場、ゴルフ場のレストランなどでプラスチック製ストローの使用を取りやめています。
担当者は「今後も環境配慮の取り組みは進めていく方針だ」と話しています。
導入を進める企業にとっての一難の課題はコストです。
スプーンなどを木製に切り替えた場合は約3倍になるといいます。
どこまで価格に転嫁するか判断は難しい点も苦しいところです。
ローソンは「利用客の理解や協力を得られる方法を探っていく」と話しています。
*意識で変わる環境への負荷
政府は先行して20年7月からレジ袋を有料化しました。
その結果、お客様のレジ袋辞退率が
スーパーで57%から80%に、
コンビニで23%から75%に
ドラッグストアは使用量が84%減った。
レジ袋の流通量が計35%減った
との推計もあって、環境省は「大きな効果があった」とみています。
意識が変われば環境負荷も変わっていくと思います。
一方で
「日本のプラごみの量は世界2位」という事実を知らない人は80.5%もいるのです。
又、2019年に破棄された
プラごみ850万トンのうち638万トンが商品リサイクルではなく焼却処理(フューエル・リサイクル)として処理されていることも余り知られていないことです。
これだと生ごみとペットボトル両方燃やすから分別の意味も無くなります。
リサイクルをどう比率を上げていくか?が課題ですが、まずは個人の小さな意識から変えていくことも大切だと思いました。
お勧め 本
中学の娘に読んでもらおうと買った本です。
SDGsのことを分かりやすく書いていて、入門書としては良かったです。知っていると知らないでは全然行動が変わってくるので、若い人には読んでもらい、熟練の人は若い人に教えてあげる知識を身に着けたいと思いました。
もう1冊、思い過ごしだと判断を誤りかねないですね。
Factを知る事は全てのお第一歩に近づくとい思います。
音声配信の内容の要約になります。
良ければ音声配信もお聞きください
#プラごみ #リサイクル #スプーン有料化 #マイクロプラスティック
合わせて聞いて欲しい過去放送
2020年11月30日放送
フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ