国際的な感覚を身に着けるという大切な事
先日の記事で、ちきりんさんが指摘したオリンピックの辞任劇では、過去に過ちを犯した事よりもそのことを知らず採用して発覚後も擁護した運営側の方が問題だ、ということでした。
ことで国際的な感覚を日本が持っていないと判断され、日本人がひとまとめで人権の感覚が低いというレッテルを貼られてしまってます。
でも、リスナーから「一旦若い時に過ちを犯した人はもう許されないのか?」という質問がたくさん寄せられたそうです。
最初から完ぺきな人間なんていないから、若い頃は失敗がつきもの。一度失敗するともう2度とチャンスはないのでしょうか?
答えは
経験すると未来につながり良い失敗もあるけど、人権問題などは犯罪と同じだから、経験としてすべき失敗ではないと思います。
だからそんな失敗を許してもらうには「償って、それが認められてこそ許される」と思うんです。
です。
そして今日は
*国際イベントで引っかかる過去の過ち?
*どんなプロセスなら過去の過ちを許されるのか?
*日本人がもっと注意すべき国際的な人権
という切り口から考えていきます。
1. 国際イベントで引っかかる過去の過ち?
今回の解任劇で一番気を付けたいことは、
「日本の判断基準だけでは不十分だと知る」
ことだと思います。
具体的な例で考えて見ます。
日本は今クレジットカード1枚つくるにも「反社」でないことをチェックされますね。
成約のチェック項目にも記載があります。
でも、「子供を虐待したことがありますか?」とか「会社でセクハラやパワハラで問題になったことがありませんか?」などの項目は書かれているのは少ないと思います。
反社に属す人より、虐待、ハラスメントの方が人数も多くて危険だと思います。
国際社会はそういうことを重要視しているのに、チェック出来てない「その人の過去の過ち」を見逃していることが、国際的なイベントでは日本人への落とし穴になると思いました。
オファーする人もされる人も両方この感覚が必要で、どちかからもチェックする体制が重要ですね。
2. どんなプロセスなら過去の過ちを許されるのか?
今回はチェックしていなかっただけでなく、問題が起きた後に「過去のことで本人も十分反省してきた」と容認していました。
運営側の問題を運営側が容認するから納得感がないのだと思います。
身内を身内がかばうだけですよね。
もちろん身内なのでかばう姿勢はいいのですが、納得させるなら、「私たちだけでなく、専門家も同じように許されると判断しています」と論拠を示すことが必要です。
この場合だと、小林氏にオファーする時点でこの発言に関して、反ユダヤ主義を監視するサイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)に「今はこのことを反省して、こんな活動もしている」という点があればアピールしないといけないと思います。
3, 日本人がもっと注意すべき国際的な人権
私がフィリピンに暮らしていたとき、非常に人権に対しても厳しいなと思ったところが3つあります。
子供の人権、女性の人権、少数民族への人権
です。
セブで旅行会社に勤めているとき、こんな経験をしたことがあります。
子供の人権に対する海外の人の考え方だと痛感しました。
初老の男性客が空港の外に出てきた時、お迎えに行っていた私に愚痴を言われました。
機内でフィリピン人の子供が大騒ぎして迷惑だったそうです。
そこで堪忍袋の緒が切れて、男性が子供の頭をこつんと叩き「静かにしなさい」と注意しました。
それを聞いたお母さんがCAに苦情を言ってお客さんはCAから「同じことをすれば飛行機から降りてもらいます」と叱責されたそうです。
でも僕は感じました。もしこのCAさんが空港で警察に通報していたらこのお客さん入国拒否はもちろん、最悪現地警察に児童虐待で逮捕されていたよな!でした。
知り合いや人間関係のない子供に手を出すは、こちらに正義があると思っても許される行為ではないのが海外での通念に近いと思います。
ユニセフでは子供の権利として
*生きる権利
すべての子どもの命が守られること
*育つ権利
もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療や教育、生活への支援などを受け、友達と遊んだりすること
*守られる権利
暴力や搾取、有害な労働などから守られるこ
*参加する権利
自由に意見を表したり、団体を作ったりできること
が掲げられています。
又、女性の人権 では ジェンダー指数2021 のランキングが日本の意識ギャップを表しています。、
日本のスコア
経済 0.604 117/156位
政治 0.061 147/156位
教育 0.983 92/156位
健康 0.973 65/156位
全体 0.656 120/156位
日本は政治と経済で女性の権利を阻害している国として見られていますね。
少数民族の人権に関してでも
ユニクロの綿製シャツがウイグル自治区の強制労働をめぐるアメリカ政府の輸入禁止措置に違反しているとして、今年1月に米当局から輸入を差し止められました。
孫請けや直接取引していない原材料の取引先でも、製造元として責任を負うことが国際社会で求められていることだと痛感します。知らないでは済まされません。
こういうことは意識して勉強しないと身につかないので、しっかり見分を広げないと「ガラパゴス住人」になり、成功しても「井の中の蛙」どまりだなと思います。
お勧め SDGsの入門本
こどもSDGs(エスディージーズ) なぜSDGsが必要なのかがわかる本
国際社会で大切にされていること、課題を今から社会で生き抜く子供と一緒に読める本だと思います。
子供の本から大人も学ぶべき本質ってたくさんありますね。
音声配信の内容の要約になります。
良ければ音声配信もお聞きください
フィリピンの情報サイトを立ち上げました。
幅広く情報発信しています。ご覧くださいませ