家事不均衡、在宅で拡大の怪 性別の役割意識強く
私の実家は自営業をしていたので小さな頃から共働きの家庭でした。
夜はいつも7時ごろに両親に母が7時半に父が自宅に戻ってきて夕食の準備を始めるので、父は料理はもちろん後片付けも手伝っていました。
嫁は夜勤で日本風の料理が苦手なので、家事を結構やります。
食事と片付け、洗濯はほぼ一人で毎日こなしていて、シングルファーザー並みにやっているので、女性がどれだけ家事が大変かは自分事として感じる事が出来ます。
又、昔学童保育のPTA会長をくじ引きで負けてやった時も、あまりの世の中のお母さんが働きながら子どもの活動に力を注いでいる姿に愕然としました。
日本のお母さんは本当にすごい頑張りを続けていると思います。
そんな中コロナで在宅ワークが増えて、夫婦で家事を分担できるチャンスかなと思いきや、そんなことにはなっていないようです。
コロナ禍でも世界的に夫婦の間で家事や育児に充てる時間の差が拡大している
女性にとっては??の事態を
*国別の無償労働の男女格差は?
*家事における男女の負担の差
*同学歴男女の生涯賃金格差
*男女家事労働を是正する国の仕組み
とみていきながら
少子高齢化がますます加速する今、改革のアクセルを踏み直す必要がある
ということを社会が進めないといけないと思いました。
*国別の無償労働の男女格差は?
経済協力開発機構(OECD)がまとめたコロナ流行前のデータによると、家庭内の「無償労働」に割く時間は多くの国で女性の方が長いというデータが出ていました。
日本が男性の5.5倍、韓国が4.4倍と主にアジアが目立つだけのですが、それだけでなく、米国(1.6倍)やフランス(1.7倍)もイメージより差がありました。
そして、この傾向にコロナで拍車がかかったことが様々なデータから判明したのです。
国連の20年11月のリポートによると、計38カ国・地域の調査で家事などに費やす時間が増えたとの回答は女性が60%と、男性の54%より多かったのでした。
日本でも内閣府の21年秋の調査で、家事・育児の時間が増えた割合は女性が44%で、男性の38%を上回りました。
妻がフルタイム勤務でも妻の負担がコロナ下で6割に達するとの数字もあります。
*家事における男女の負担の差
実はコロナ禍で夫婦で在宅勤務になった時に、協力よりも分担を巡り、せめぎ合いが起きていたのでした。
日経新聞では東京都の40代の夫婦の例を取り上げていました。
コロナが広がった20年春以降、職場が同じ夫婦とも毎日在宅勤務していたそうですが、子どもの保育園の迎えや夕食の時間でも夫は部屋にこもりきりだったそうです
奥さんは「家族のペースに合わせられないなら会社に行ってほしい」と切り出して、会社は在宅勤務を推奨していたのですが、夫は出勤するようになったのです。
今まさに感染力の強いオミクロン型の変異ウイルスが急拡大して、学校や保育園の休校・休園が相次いでいます。
昼間も家で過ごすしかない子どものケアをどうするかは、まさに共働き夫婦にとっても現在進行形の問題なのです。
なぜ不均衡が解消しないのか?を恵泉女学園大学の大日向雅美学長(発達心理学)はこう分析しています。
コロナ禍という非常時で多くの人が心身の余裕を失った
心の余裕がないことで、改善より保守に気持ちが向いて役割分担を見直そうとしてもうまくいかない様です。
衝突を避けようと、妻の側が今まで以上に責任をしょい込む例が少なくないといいます。
女性にとってつらい話ですね。
*同学歴男女の生涯賃金格差
同一労働同一賃金ということが正規・非正規雇用で求められていますが、それなら賃金男女格差はどう考えるのでしょうか?
ユースフル労働統計によれば、学校を卒業してただちに就職し、その後、60 歳で退職するまでフルタイムの正社員を続ける職業生涯賃金(退職金は含めない)では
男性2億6910万円
女性2億1730万円
と5千万円の差があります。
依然として女性は男性に比べて2割程度賃金が低いということです。
それは、家庭と仕事の両立という問題が、女性に偏るために、どうしても男性と比べて、仕事に多くのエネルギーを振り分けられないことが影響しているように思います。
長く働き続けられない、補助的な仕事にならざるを得ないとなれば、当然賃金も低くなるからです。
*男女家事労働を是正する国の仕組み
海外に目を向ければ、ドイツやフランスには家事サービスの利用料について税優遇する仕組みがあります。
家庭の負担を社会で支援するという政策的メッセージですね。
一方日本は、配偶者が社会保険に加入していれば、自身の年収130万円を超えない限り年金・医療・介護保険料の支払いが免除される第3号被保険者制度など、男性が外で働き、女性が家庭に留まる時代の税制が機能しているのです。
女性の格差については、女性の所得向上を掲げる岸田文雄政権にとっても無視できない現実です。
不均衡が改まらなければ、性別を問わず働きやすい社会づくりはおぼつかないと考える岸田総理は、今年6月をめどとする
女性版骨太の方針の策定
に向けて、女性版骨太の方針の4つの柱立ての案を
第1:女性の経済的な自立
第2:女性が尊厳と誇りを持って生きられる社会の実現
第3:男性の家庭・地域社会における活躍
第4:女性の登用目標達成
をたてました。
実は日本の男性育休の制度は今年10月施行で改正されたのです。
子の出生後8週間以内に4週間まで取得可能になり、従業員数1,000人超の企業は、育児休業等の取得の状況を年1回公表することが義務付けられます。
支援金も含めて世界でトップクラスの制度ですが、申請する側、会社が意識を変えて活用しようとしなければ
絵にかいた餅
といえそうです。
少子高齢化がますます加速する今、改革のアクセルを踏み直す必要がある
官民ともに意識から変えて、女性が笑顔で働ける国を築いていくことが、少子化対策にも繋がっていくと思います。
#家事 #無償労働 #育休休暇 #骨太政策 #コロナに負けるな
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